環境保護活動支援事業

2005

「富士山をきれいにするプロジェクト2005」実施報告

「富士山不法投棄一掃大作戦!!」2005年7月31日(日)決行!
1033人のボランティアが、23トンのゴミを清掃!

毎年恒例の24時間テレビ「愛は地球を救う」(8月27日、28日)にさきだち、今年も7月31日(日)に「富士山をきれいにするプロジェクト」が実施されました。

2回目の今年は、海外からの学生を含む1033人のボランティアが参加して、静岡、山梨の両県の富士山麓12カ所で、23トンのゴミを清掃しました。

静岡県富士宮市の天母山(あんもやま)西側の林道沿いの清掃スポットでは、エベレストの清掃登山で知られ、富士山のゴミ問題にも取り組んでいるアルピニストの野口健さんも参加し、若い学生たちに混じって家電製品やタイヤ等の粗大ゴミや、空き缶・ペットボトル等捨てられたゴミの集積に汗を流しました。

このプロジェクトは、「24時間テレビ」チャリティー委員会」(全国の民間放送31社)が、地球環境保護支援の一環として、日本のシンボルでありながら「環境問題の縮図」と言われている、富士山の不法投棄問題に取り組んでいるものです。

ボランティアには、全国から応募があり、またアメリカ、イギリス、中国など各国からの留学生も含め、昨年に引き続き1,000人を超える多くの若い方々が参加するなど、着実に地球環境について考え行動する「エコ活動」への関心の高まりが感じられました。

次代を担う世代の活躍

このプロジェクトは、共同主催の富士山クラブと早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)の学生ボランティアの協力を得て行っています。

まず、GPS(全地球測位システム)を使い、ゴミのデータを収集し、これを元にプロジェクト実施のため、ゴミの量と種類、危険物の有無、エリアの広さ、地形(斜面の有無など安全性)、バスの駐車スペースや歩道の有無、周辺道路の交通量と可視性等のデータを整理して清掃地の選定を行ってきました。

今年清掃が行われた12スポットは、膨大な候補地の中から、これらの条件を考え、最もゴミが多く、大人数が安全に清掃活動を行える場所として決まったものです。
学生ボランティア達はこの日の為に3月から毎週現地に赴いて、膨大な量の調査をこなし、さらに当日は、東京発の清掃ボランティアの引率と清掃活動の説明、そして現場のインストラクターの補佐をつとめるなど重要な役割を果たしました。

これらの役目を果たした早稲田大学ボランティアセンター・WAVOCの学生ボランティアグループの代表、清水一輝くん(早稲田大学4年)は、「1000人という数は一見、ものすごく多いように思うかもしれませんが、富士山全体では、ほんの一部のゴミしか片付けることができません。大事なのは片付けたゴミの量ではありません。富士山へのゴミの不法投棄がやまないということを日本人に広くアピールすることが大切なのです。そして参加してくれた方たちが、環境への高い意識を持ち続けることです。ゴミというものは、動物や自然にとって、命にかかわる危険なものなのだという認識をみんなが持ってほしいと思います。」と語りました。

また、アルピニストの野口健さんは、「年々清掃登山に若い人が増えています。若い人たちが増えると友達を連れてきたりして、輪が広がるのです。若い人たちがこういう活動を行ってくれることに、ぼくらは本当に希望を感じます。環境問題に取り組むのは、年配の方が多いですが、そこに若い人がからんでこないとどうしても限界があります。24時間テレビが発信元になって、若い人に広がっていくのはうれしいですね。」と語っていました。

今回の「不法投棄一掃大作戦!!」の参加者の平均年齢は20.3歳、まさに次代を担う若者たちの活躍です。参加した学生ボランティアは、「相手はゴミなのに、こうしてやってみたら、何でだろう、ものすごく爽やかで嬉しい気分になった」や「こうして皆で一緒に何かできるって楽しい。力が沸いてきた感じがする」と顔を輝かせて話していました。

人類の財産である自然を守り、次の世代に引き継いでいくために、今何が出来るのか・・・
環境保護への彼らの想いが日本中に広がることを願っています。

主催

「24時間テレビ」チャリティー委員会(全国の民間放送31社)

富士山クラブ/早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)

協力

富士山をきれいにする会

過去の活動記録