先生方のコメント~「3分クッキング」50周年に寄せて~

小川 聖子先生

子どものころからの料理好きです。料理に関する本を読むこと、テレビの料理番組を見ることが大好きでした。
3分クッキングは、土曜日がお菓子の放送ですから、番組を見て早速材料を買い物に行き、日曜日にレシピの通りに作って、美味しく出来た時の喜び。今でこそ食育が一般的になり、子供が料理することに寛容な世の中ですが、昔はとっても変わった子として映っていたと思います。テレビの中の3分クッキング料理教室に通っていたようなものですね。夏休みは毎日、放送が楽しみでした。ビデオなどなかった時代の事、とにかくその時間はテレビの前に!
しかし、まさかまさか自分自身が、その番組に出演するなど、夢にも思いませんでした。
長じて料理を生業とするようになってからも、制作の裏方ならともかく、出演なんて「無理です」と、当初のご依頼にお断りしたことを覚えています。しかし、なぜか背中を押されていました。さらに「3年は続けて出演してほしい。」と言われ、「え~!それも無理。」 そして、気づけばそのときから14年が経ちました。
これまでご紹介してきた料理は約1000点。「色々なレシピを思いつきますね。」と、よく聞かれます。
3分クッキングのレシピには、基本的に週ごとのテーマはありません。旬の野菜や魚、肉や豆腐など、メインのおかずになるような料理を中心に、各出演者が自由に考えています。私は、母から伝えられた味や、地域に行って覚えた料理、祝日や節目ごとの料理などを大切にしてきました。
これまで、3月3日が6回ほど担当になりましたが、この日に食べたいのは、やはり、ちらしずしに代表される雛祭りの料理でしょう。最初の3月3日には母がそうしてくれたようにえびそぼろを散らし、、次の年は薄焼き卵のお着物にチキンライスをを包んで、うずらの卵の顔をつけ、お雛様に見立てた雛オムライス、別の年には3色に作り分けたご飯をひし形にしたもの、とご紹介しました。番組をご覧いただき、「今日はお雛祭りだなあ。」「子供の頃、ちらしずし食べたっけ。」と思っていただけることも、番組の存在意義だと考えています。
料理はこんな風に、ちょっとした違いで、異なるレシピ、自分の味となるものです。ですから、何年たっても新しいレシピは絶えません。また、味付け、作る分量、材料そのものも、年月とともに微妙に変化してきています。
多くの日本人は、美味しくて、健康的な料理に関心がある人と思います。さらに、料理を作ることもまた、注目されるようになりました。料理は苦手、と言う方でも、まずは3分クッキングの料理をお試しいただきたいと思います。分量や作り方を守れば、きっと「お!」と言う味が作れるはず。自分で作った料理には、誰でも思い入れがあるもの。さらに一緒に食べる人がいれば、食卓での会話も弾むことでしょう。
『伝える力』『聞く力』に続いて、今年は『料理する力』が、広まってくれるといいな、と思っています。

藤井 恵先生

私が生まれる前から放送されている3分クッキング。
小さな子供の頃から学校が休みの日にはいつも楽しみに観ていたように思います。
(大好きな)オープニングのあの曲「おもちゃの兵隊のマーチ」から始まり、食べたことのない料理やテンポ良くでき上がっていく様子、そして美味しそうな映像、当時テレビっ子だった私が他のどんな番組よりも大好きな番組でした。
また、料理の手伝いが好きだった子供の頃の私にとってお浸しの作り方ひとつにとっても母の作り方とは違うんだ、などといろいろ感じ、その味を想像したものです。
料理って食べることも大好きだけど、作ることってもっと楽しい!と今の私の仕事を目指すきっかけなったのも3分クッキングです。
今までも、これからも、子供から大人まで楽しめる真面目で、わかりやすくおいしさが伝わる料理番組「3分クッキング」でずっといて欲しいと願っています。

石原 洋子先生

お昼にテレビをつけると流れてくる思わず一緒に手足を動かしたくなるような可愛いテーマソング、「キユーピー3分クッキング」50周年を迎えるにあたってその1/10である約5年間レギュラーをつとめさせていただきましたことを大変光栄に思い、スポンサーやプロデュ―サ―、スタッフの皆様に心から感謝しております。
まさか 私もこの3分クッキングに携わることになるとは思ってもみませんでした。慣れないことだらけのアッという間、無我夢中の5年間でした。決められた短い時間内に、視聴者に身近な素材で、且つ簡単に毎日のごはん作りに役立つメニューをいかに美味しくそしてわかりやすく伝えられるか緊張の連続でした。しかも笑顔で…!
毎回2カ月間のメニューを決める企画会議は、産みの苦しみを味わう気分です。まず頭のモードを春ならば秋、冬ならば夏と真反対の季節に切り換え、、半年後のメニューを考えます。カレンダーを片手に和洋中、味つけ、色どり、調理法をそれぞれ均等になるように入れますが、なかなか思うように行きません。最初の頃は気張りすぎて連日、肉肉肉…と豪華になってしまい、ホッとひと息つくようなメニューがなくなってしまったこともしばしば…。旬の素材を使って何気ない料理がかえって良かったりすることにやっと気づき、感覚がつかめるようになったのは最近のことです。このメニュー作りで私は本当にいい勉強をさせていただきました。
私はこれまで素材のもつ自然な旨みを大切に、そしてできるだけシンプルな調味料で味つけすることをモットーにしてきました。味つけの好みはそれぞれに差はありますが、お料理をしていると味の決まる瞬間があります。それは料理家にとって醍醐味で幸せな瞬間です。料理を続けていくと大地から得た食べ物を身体が要求し、それが健康の源になると確信してきました。
買えば何でも手に入る時代です。メディアを通して多くの視聴者の方々に、家族のために簡単で美味しいメニューを紹介できるよう一生懸命がんばりたいと思います。

田口 成子先生

10月より「キユーピー3分クッキング」の出演が始まり、まだまだ日が浅く不慣れですが、この機会を与えていただいて、もう一度料理の仕事に立ち向かっている様に感じられます。
長い間、雑誌や講習会等で料理を紹介してきましたが、「3分クッキング」のテレビ出演は私にとってはとても難しい仕事です。限られた時間の中で、わかり易く要点を伝え視聴者のみなさまに作っていただける様なレシピを紹介していく事はまた新しい試みです。私が現在取り組んでいるのは家庭で野菜料理を多く食卓に登場して欲しいことです。忙しく外食も多い現代のライフスタイルで健康を維持していくのに野菜は欠かせません。又、日本人が長い間食べ続けてきた‘魚’の料理や文化を今年一年を通して番組でご紹介していきたいと思っています。さらに番組では、より作り易い料理を!より判り易く!伝えていけるよう心がけていきたいと思っております。