2015年の国際家族デー(5月15日)に寄せられた
潘基文(パン・ギムン)前・国連事務総長のメッセージ

今年の「国際家族デー」のテーマ「Men in Charge?(主(あるじ)は男性?)」は、現代の家族におけるジェンダー平等と子どもの権利の重要性にスポットライトを当てています。

世界中でますます多くの女性が、家族の中で対等なパートナーとして意思決定に参加しています。このことが、子どもの完全で調和のとれた発達を促す環境づくりに役立っています。

しかしながら、多くの国では依然として、女性に対する差別や子どもの権利の軽視が家族法や政府政策の一部として組み込まれています。支配的な社会規範によって差別的な慣習が黙認されたり、正当化されたりしている例も少なくありません。

その社会的、経済的なコストは誰もが感じています。差別や軽視はしばしば暴力を招き、それによって女性や子どもは健康を脅かされ、十分な教育を受け潜在能力を発揮する機会を制限されます。暴力を受けた子どもは大人になると自らも暴力に訴える傾向が強いため、こうした悪循環は次の世代へと続き、繰り返される傾向があります。

公平な社会経済発展には、女性や子どもの権利を支援する公正な法的枠組みと社会規範が不可欠です。万人に対する平等な権利を否定し、女性や子どもの権利を抑圧する差別的な法律や慣習は、現代の家族、コミュニティ、社会、国家に存在する余地はありません。

今年の「国際家族デー」にあたり、女性に対する男性の支配を後押ししたり、差別を強めたり、また立場の弱い家族への差別や暴力を放棄したりすることを阻む法的規範や社会規範を変えていくことを決意しましょう。新たな持続可能な開発アジェンダの立案と、すべての人の尊厳が守られる世界の実現に取り組んでいる今、すべての家族と社会全体における女性と子どもの権利のために結束しようではありませんか。

日本テレビが、家族をテーマにしたキャンペーンを立ち上げたことを喜ばしく思います。私自身も、家族から大きな力をもらっています。多様な家族のあり方は、よりよい世界を築く助けとなり、そのような役割を担って下さっている日本中の家族が幸せになるよう願っています。