容疑者逮捕…ウナギ産地偽装(第5回)

June 11, 2009 6:28 PM

ACTION・食品問題取材班が1年にわたり追及してきたウナギの産地偽装。
その容疑者が6月10日午前、警視庁に逮捕されました。
不正競争防止法違反の疑いで逮捕されたのは、東京・銀座の食品販売会社「浜伸」の会長、中村驥(ハヤマ)容疑者と会社幹部ら合わせて4人です。

去年7月、私達は関東近郊のスーパーで国産と表示されたウナギの蒲焼きを無作為に選び購入。これら50個を検査機関に持ち込みDNA鑑定などを行ないました。
すると中村容疑者が仕切っている2つの会社の商品から、“国産ウナギではない”という結果が出たのです。
このことについて、中村容疑者に取材を申し込むと「うるせー、出てろ!」と頑なに取材を拒否。
さらに、「鹿児島産でないとしてもおれの責任ではない」と偽装を認めようとはしませんでした。

食品表示を監視する農水省の食品表示Gメンや東京都にも情報を提供し、行政も調査に乗り出したのですが、浜伸側はその調査に協力せず、証拠を押収することができませんでした。
その後、警視庁が捜査に乗り出し、不正競争防止法違反の疑いで逮捕に至ったわけです。
中村容疑者は警視庁の調べに対し、「自分が1人でやった」と話し容疑を認め、おととし9月からの1年間でおよそ8千万円の不当な利益を得ていたとみられています。

私達が偽装の疑いのあるウナギの蒲焼きを見つけてから1年近くが経過し、やっと逮捕に至ったのです。
なぜ、ここまで時間がかかるのでしょうか。

JAS法は農水省。食品衛生法は厚労省。景品表示法は公取委。不正競争防止法は経産省。
食品偽装を取り締まるにあたっては、監督官庁の異なる4つの法律があります。
今回の案件はまずJAS法違反容疑で、農水省と東京都が動きました。
しかし“任意調査の壁”が立ちはだかり証拠を掴むことができませんでした。
私達の警視庁への情報提供と相前後して、行政側も警視庁に告発を行ったのです。
強制捜査はすぐ行われました。しかし、立件にむけての証拠固めが難航したのでしょう。
逮捕までは時間がかかりました。
行政が出動し、どうにもならないので警察が出動する。
これは二度手間以外、何物でもありません。

ACTION・リアルタイムでは、別れている法律を1本化し、“食品表示法”を制定すべきと提言してきました。
新しい法律を作り、悪質な違法行為を行った人物に対して、もっと早く“捜査”なり“調査”が行なわれることを望みます。