介護は「対岸の問題」ではありません。(第1回)

January 21, 2009 12:00 PM

2008年ACTIONでは「医療崩壊」をいかに食い止めるか、という問題に
NEWS ZEROとともに取り組んできました。2008年のACTION取材ノートにも記させていただきましたが、医療崩壊の問題が終わったとは思っていません。
むしろ、「今年はもっと悪くなる」という現場からの声を何度も耳にして、今年はさらに精力的に医療崩壊の問題を取り上げていかなければならないという思いを抱いております。
そのことは認識した上で、2009年のACTIONでは、社会部とともに「介護崩壊」という深刻な問題に取り組むことにしました。

介護は医療とはきわめてつながりの深く、連続しているというべき分野です。
介護制度や医療制度のお世話になる。これは生きていく中で、誰にもあり得ることです。
健康にどんなに自信がある人でも医者に一度もかかったことがないという人はいないでしょう。
その点において医療の方がより身近であり、利用する頻度も高いでしょう。
一方で、健康に自信があるという人にとっては少し「遠く」に見える介護制度ですが、
自分や自分の家族がお世話になることはないと誰が言い切れるでしょうか。

その介護制度がうまくいっていません。
介護の仕事がきつい、割に合わない、夢が持てないと敬遠されてしまい、
なり手が少ないとの悲鳴が聞こえてきます。
そこには制度のほころびという大きな問題があると思います。
しかし、制度だけの問題ではありません。

家族の介護に疲れ果て、殺傷事件に至るということが多数起きています。自殺も多発しています。
こうした事案では「あの人がなぜ」という声を聞くことがとても多いように思います。
事件に接するたびに、社会はその家庭にもっと救いの手をさしのべることはできなかったのかと考えてしまいます。

助け合いの精神、気持ちのあり方が、制度の設計とともに今問われているのではないでしょうか。
社会の高齢化は容赦なく進んでいきます。また介護の必要なケースは何もお年寄りだけではありません。
介護を「対岸の問題」と考えず、みんなで真剣に考える必要があります。

2009年のACTIONでは、まず「介護」を取り巻く厳しい現状を見つめることから始めたいと思います。
この「取材ノート」に、皆様からのご意見をいただければと思います。