ACTION日本が動いた! 2009全記録 3時間生放送

2009/12/23 16:10

今日12月23日(水・祝)
1部:午後3時55分~(一部地域を除く)
2部:午後4時55分~


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菅家さんの声 (第29回)

2009/12/07 10:09

 1991年12月2日、菅家利和さんは逮捕された。
 友人の結婚披露宴に出席する予定だった朝、突然ふたりの刑事がやってきた。警察での10時間以上に及ぶ厳しい取調べ。時計の針が零時を回った時に、逮捕状が執行された。そして、18年が経過した同じ12月2日、菅家さんは足利市で新しい生活を始める宣言をした。
「やっと帰ってまいりました」
 しかし、うれしさだけではない、若干の曇りも持ち合わせているのだ。
 釈放から間もなく半年が経過する。
これまで菅家さんは、東京近郊のアパートに住み、冤罪に関する講演会などに参加する忙しい毎日を送ってきた。
 釈放直後の菅家さんは、道を歩いていても、信号に気づかずに横断歩道で飛び出しそうになった。駅の自動改札も切符を入れて通るタイミングが合わず、ピンポーンと鳴らされた。
しかし、今は、友達も出来たし、一人で電車を乗り継ぎどこへでもいけるようになった。地方に行ったときには、私たちにも土地のお菓子をお土産に買ってきてくれる。先日も、岐阜に行ったと、重い"ういろう"をくれた。
「私がうれしいんです。こういう事をしたかったんですよ」
 その菅家さんが、いよいよ故郷に帰ることになった。
足利市は、菅家さんに住宅と仕事を斡旋する。引越しを済ませたアパートは、居心地の良いところだそうだ。仕事は、当初スクールバスの運転手が提示された。ところが、市役所にはある市民からこんな手紙が寄せられたと言う。
"裁判で無罪になっても、本当に菅家さんが犯人ではないと信じられない。菅家さんに子供を預けるには不安だ"
故郷での静かな生活を願う菅家さんだが、こうした厳しい声や、人の視線を気にせずにいられるのだろうか。再審が終わっても、菅家さんの気持ちが全て晴れるわけではないのだ。
「自分が真っ白な気持ちになれるため、真犯人を見つけて下さい。警察や検察は、私の17年半を無駄にしないように、犯人を捜しだして下さい」
 獄中から無実を訴え続けた菅家さん。そして釈放されてもまだつらい立場が続くなか、その言葉は司法に届くのか。

(杉本純子)