【取材ノート】『ACTION/闇サイト討論』

October 23, 2008 5:10 PM

10月21日(火) NEWS ZERO にて『ACTION/闇サイト討論』を放送致しました。

参加者4名には、独自の対策や解決方法についての意見を提案、討論していただきましたが、改めて各々の意見をまとめました。

■モバイル・コンテンツ・フォーラム事務局長
岸原孝昌さんのご意見 

 “民間の事業者が書き込みを削除する等の自主規制”
“警察が犯罪取締りを強化することで闇サイトへの対策を” 

『闇サイトの問題はサイトだけの問題ではないため、年間約200万件発生している犯罪全体の防止と取締の一環で考えるべきテーマである。
その上で、公開の場であるサイトで犯罪仲間の募集等を掲載することは、これまで把握できなかった犯罪行為が「見える化」する事になるため、民間の自主的な対応や警察による取締の可能性が高まる。

具体的には、現在、インターネット回線を提供しているインターネットのサービスプロバイダー(ISP)と呼ばれるネット接続事業者や掲示板運営事業者が、闇サイトに書き込まれる犯罪仲間募集の書き込みを、利用規約違反の公序良俗に反する書き込みと判断できれば削除またはサービスの停止を行う等の自主規制に取り組んでいる。

また、闇サイトで行われる犯罪仲間募集の情報から警察が実際の犯罪行為を取締まることで公開の場であるサイトを利用した犯罪仲間の募集等の情報は掲載しづらくなり結果的に抑止となる。

このような対策を促進した上で必要な法規制を
1.犯罪行為
2.犯罪を幇助する行為
3.犯罪を助長する情報
の順番に検討すべきである。』


■ヤフー株式会社 法務本部長
別所直哉さんのご意見

”新しい法律をつくり闇サイトを規制”

『民間の事業者としてできる取り組みはやってきたが、違法ではないネット上の書き込みに対して、インターネット事業者が手を出すのは難しい実態がある。
また、そもそも闇サイトは、社会のルールを顧みない「アウトサイダー」と呼ばれるような事業者が運営する有害なサイトであるため、そういったアウトサイダーに自らを律するというようなことは期待できず、自主規制が及ばないと思っている。

闇サイトを規制するためには、“行為規制”をきちんとやってほしい。
行為規制とは、ネット上でやってはいけないことを法律で規制すること。
例えば、闇サイトで行われる直接的な犯罪仲間募集の書き込み以外に、ID売買やフィッシング詐欺なども行われている。
それらをひとつひとつ取り上げ、法律上、何が禁止行為なのかを明らかにしていくことが必要ではないか・・・。』


■元警察官僚で現在弁護士としてインターネット問題に取り組んでいる
後藤啓二さんのご意見

”「犯罪仲間募集サイト禁止法 」をつくり、闇サイトを規制”

『略称だが、「犯罪仲間募集サイト禁止法」をつくり闇サイトを規制するべきではないか・・・。
仮だが規範としては以下の内容を考えている。
1点目は、犯罪仲間の募集などを内容とする書き込みの禁止。
2点目は、犯罪仲間の募集などを主たる内容のサイト、いわゆる闇サイトの開設、運営を禁止する。

まずネットの掲示板を利用して犯罪仲間を募集することは違法であるということを、法律をもって宣言する。
そういうものを主たる目的とするサイトを作るのも違法だということを法律をもって宣言する。
さらに、これらの違反に罰則をつけて、警察の捜査によって取り締まることができることとする。
そうすることでそれなりの効果があるだろうと思っている。

3点目は、こうした法律をつくると闇サイト以外の一般の掲示板にこのような書き込みが流れることが予想される。
それに対しては、一般の掲示板に書き込みがなされたことを知った場合には管理人に、自主的に削除してもらう。
これはもちろん強制ではなく、任意の処置。
今でも自主的にやっていることなので、問題はない。

ネット上で犯罪仲間を募集する行為は、だれもがおかしいと思う行為であり、それを放置し続けることは許されない。
法律をつくり規制することで、その数を減らすことができる。
もちろんゼロになるとは思わないが、かなりの数を減らすことができるのではないか・・・』


■消費者保護の視点で、早くからインターネット問題に取り組んでいる弁護士
紀藤正樹さんのご意見

『犯罪仲間が募集される「闇サイト」を規制するためには、法規制が必要と考えている。
しかし、インターネット上の表現を規制することは、自ずから一般の表現も同じ基準で規制される危険性を持つという懸念がある。
そこで、表現に直接的な規制をする前に間接的な規制も考えなくてはならない、今ある2つの法律を改正することで、闇サイトへの規制ができる案を提案する。

1つは「職業安定法」の改正。
闇サイトで募集される内容は、犯罪仲間の募集だけではなく、風俗への勧誘であるとか水商売のアルバイトだとか、チラシ配りなども存在している。
つまり職業紹介を行っている。
また、闇サイトは、ネット広告で得る利益を元に運営している実態がある。
これらを2つを考えると、営利職業紹介ではないが、実質的にみると、職業紹介を伴う事業者と見られる。
職業安定法を改正し、ネット広告で収益を上げている職業紹介事業者も厚生労働省への届け出をする。届け出制に変えることで、国にサイト管理人の氏名・住所など連絡先を管理されるということになる。
その結果、闇サイトの管理人は、その届け出を嫌がり、闇サイトの運営をやめる。

もう1つは、「特定商取引法」の改正。
特定商取引法とは、通信販売などを規制した法律で、通信販売を行う事業者は、インターネットを通じて、物やサービス、情報を販売する際に明示義務、つまり氏名や住所、電話番号など連絡先を表示しなくてはいけない。
この義務に反すれば行政処分の対象となり、行政処分に反すれば犯罪になる。

特定商取引法を改正し、ネット広告で運営している犯罪仲間が募集されている闇サイトを通信販売規制のなかに取り込んでしまえば、連絡先の明示義務がかせられる。
そうすることで、職業安定法を改正する案と同様、闇サイトの管理人は、自分の連絡先を公表することを嫌がりサイト運営をやめる。』


これからも、ACTION×NEWS ZEROは「闇サイト(犯罪仲間募集サイト)」問題の取材を更に進め、解決に向けて突き進んで行きます。


posted at 17:10|コメントを読む (0)

Comment