. あなたと日テレ




村山アナ:
視聴者の皆様と日本テレビを結ぶ『あなたと日テレ』。 この番組は、日本テレビの番組に対して、視聴者の皆様から寄せられましたご意見やご批判に耳を傾け、今後の番組作りに役立てて行こうというものです。
山王丸アナ・村山アナ
山王丸アナ: 今週は、第338回の番組審議会の報告をさせていただきます。今回、合評に取り上げられたのは、毎週月曜夜9時放送の、『スーパーテレビ情報最前線』です。

村山アナ: 審議会の初めに、日本テレビの萩原専務から『スーパーテレビ情報最前線』についての説明がありました。番組は、今年で10年目を迎えた事。ゴールデンタイムのドキュメンタリータッチの番組で、去年の年間平均視聴率は15.3%と高視聴率を維持しているとの事。内容にも高い評価を受けていて、「文化庁芸術作品賞」や、「ATP最優秀作品賞」、など数々の賞を受賞していると説明がなされました。今回、合評の対象となったのは、5月15日放送の、『お母さんは五体不満足奇跡の子育て奮闘記』です。

山王丸アナ: 下半身に大きな障害を持つアメリカ人女性、ローズマリーさんが出産、そして子育てをしながら大学へ通う生き生きとした姿を、家族と共に、半年にわたって密着取材しました。ハンディを乗り越える意志、家族や周囲の理解、その姿を見るとき、日本もアメリカも、社会は、障害を持つ人を本当に優しく受け入れているだろうか。そんな問いも織り込まれています。

村山アナ: それでは、番組審議会の合評を御覧頂きます。

A委員: 重い中身と思ったんですけれども、番組として大変清々しくて後味が良くて、押し付けがましくない結論めいたものを与えない、そして見てる側に何かどういう風に受け止めましたかという宿題のような、そういうものを与えて下さったように思います。人によってはいろいろでしょうから、色々な考えをお持ちになるでしょうけれども、私が考えたのはまず、障害って何なんだろうということを考えました。ローズマリーさんのような両足で歩くことができなくなってしまった人達にとっては、非常に不便な障害のある社会になったと思うんです。果たしてそれが、例えばローズマリーさんが障害を持っていると言えるのだろうかというような、そういう思いがいたしました。ですから、本当に憐れみも同情もする必要はないんで、どうしてそれが障害なのというふうに思っていれば、そういう言葉は自ら出ないと思うんです。そういうような大変深い思いをさせてもらいました。

B委員: 非常に壮絶な人生記録だなというふうに思ったわけです。私がもし、ローズマリーさんに初めて会ったら一体どんな態度を示しただろうか、そう感じました。下手をすると興味本意なものになりがちであります。しかし、今度の番組を見る限り、非常に淡々として取り上げておりまして、その点は非常に良かったなと思いました。しかも取材者側が入り込んでいない、私はそこが良かったのだと思います。最後に、ローズマリーさんが、この体で生まれた私が私なのだと言っておりました。非常にあそこまでいくには達観、時間がかかったのだと思うのですが、あれが正にあの人の芯の強さを表しているもので、非常に救われたような気が致しました。あの番組は、多少のいじめでもってすぐ不登校になってしまうような、そういう弱い子供達に見せてあげたい、人生生き抜くというのは、こういうふうに大変なものなのだ、しかし生きていけるのだということを示したということで、非常に私はいい番組だったなと思いました。

C委員: 私は今回この番組を見ましたときに、はっきり言って前宣伝でいろいろ見ていたわりには、ちょっと物足りなかったというのが、本当のところなんです。なぜかと言いますと、このドキュメントは半年間追っ掛けたというお話だったと思うんですが、半年間追い続けて、ローズマリーさんとずっと接してきたわけなんですが、実際一緒に生活を共にしたこともあっただろうし、いろいろお話をたくさん聞いてきたと思うんですが、そのスタッフの方々の、もっと感情が伝わってきてもいいと思うんですね。原因の一つとしては、私なりに考えたんですが、多分、半年追い続けたドキュメントを、正味50分ですか、1時間ないですよね。50分でまとめるのにはちょっと無理があったのかなという気もしないでもないんです。それと最後のシーンですが、「半年間お世話になりました、どうもありがとうございました」ということで、黒瀬さんというディレクターが、ごあいさつした時にローズマリーさんとかご主人と抱き合うシーンがあったと思うんですが、ああいう時に何で彼女の表情を写さなかったのかなという、同じ女としてあの彼女の表情をぜひ見たかったなと、それがもったいなかったなという気がするんです。

D副委員長: 特にスタッフの方々の大変な気遣いがあったのだろうと思いますが、このディレクターの黒瀬トシ子さん、この方の人柄と言いますか、その人柄によってローズマリー、デビット夫妻が、おそらく取材を受け入れたのだろうと、こういうふうに思っております。このローズマリーさんを育てられた両親ですね、このご両親がローズマリーさんを含めて、知的障害者の方の弟さんも含めてしっかりやはり教育をされたのだろうと思うんです。いろいろな社会的な問題を起こしてるというようなことを考えると、このご両親のしっかりした指導を受けてローズマリーさんが育ったのかなと、そういう思いでした。いずれにしましても脳裏に残る番組で、暫く考えさせられましたね。素晴らしい番組だったと思います。

E委員: まず全体の印象としては取材者の方達に、全体に配慮と言ってもいいのですけれども、遠慮と言ってもいいのですが、何かそういうものがあったのではないかということを全体から受けました。それから、もう一つは大変ナレーションが全編しゃべってらっしゃるんですね。私は少し言葉が多いという印象を受けました。むしろあんなに説明をしなくとも彼女の表情なり、そういうもので伝わってくるわけで、そこを言葉で説明しない形で感じさせて下さったほうが、私はむしろ伝わってきたという印象を持ちました。こういう番組が長続きしているというのは、大袈裟に言えばテレビ界にとっても、とても大事なことだと思うので、全体としてはぜひ頑張って欲しいということを前提に感想だけを敢えず申し上げました。

F委員: 最初に、女性のディレクターが初めてローズマリーさんに会われた時に、優しい目をしている女性だという説明がありました。私の印象では、それぞれ感じ方が違うと思いますけれども、非常に強い意志を感じられる目を持った方だなという印象でした。一番私は最後まで印象に残ったのは何も言わないで黙って、いろいろな思いを込めながら視線を一点にこう集中したり、考え事をしたりしてるみたいなその目が、すごく印象に残りました。それから、出産をした後に彼女は何であんなに頑張るのかというところで、やはり息子に自分のお母さんが大学を出てると自慢をさせてやりたいという思い、その当たりのところは非常に彼女が負けるものかと言って、強さの秘密、それが出産後はやはり息子、子供ということになったのかなと思いました。やっぱりめげてもいられないなという、そういう思いというのは子供からもらうこともありますので、その当たりは大変共感しました。

G委員長: 余りにも重いテーマで、ある種の衝撃と言うんですか、なんとも言い難い感情でつい目を背けてしまうようなシーンがございました。どうしても視聴者として、こういう番組を見る場合には、例えば自分がローズマリーさんの親だったらどうなんだろうかとか、あるいは本当に自分は彼女の夫になり得ただろうかというような、そういうことを考え出すと、とてもいろいろなことが考えられて、そして正視出来ないような状態、私自身も高齢者の域に入っておりますので、いろいろな障害が出てまいります。やがては寝たきりになるかもしれないという、そういう障害を間近に感じながら、しかしそんなものとは質的に全く違う大きな現実的なひらきのある、そういう障害者のあるストーリーを見てなんとも言えない気持ちにさせられました。

村山アナ: 最後に、こうしたの意見を受けて番組を担当した小塩プロデューサーから発言がありました。

山王丸アナ: 撮影する際、カメラをどれ位の距離や高さに置くかでローズマリーさんと話し合ったこと。結局、それは、人と人との向き合い方、心の通い方が答えを出すと言う事を学んだと語りました。

村山アナ: 今朝は第338回、番組審議会の報告をさせていただきました。最後にお知らせです。

『放送番組の制作では、個人の名誉やプライバシーなど人権に対して細心の注意を払う必要があります。でも、万一貴方の人権を侵害してしまったらBRO。BROは放送による人権侵害を救済する機関です。あなたとテレビがもっといい関係になる為に。』

     BRO「放送と人権等権利に関する委員会機構」
     03-5212-7333

山王丸アナ: 番組では、皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております。
まずお手紙、おはがきの宛先です。

郵便番号102-8040、日本テレビ「あなたと日テレ」の係まで。

     電話番号は、03-5275-4390
     ファックス番号は、03-5275-4505
     お電話、ファックスは24時間受け付けております。
     皆様からの御意見をお待ちしております。

村山アナ: それではまた来週お目にかかります。




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