村山アナ:
視聴者の皆様と日本テレビを結ぶ『あなたと日テレ』。この番組は、日本テレビの番組に対して、皆様から寄せられたご意見やご批判に耳を傾け、今後の番組作りに役立てて行こうというものです。
今朝は、第356回日本テレビ放送番組審議会の模様をご報告いたします。


山王丸アナ村山アナ

山王丸アナ: 今回は2月22日に放送されました『日テレフォーラム3』について委員の皆様のご意見を伺いました。
『日テレフォーラム3』

『日テレフォーラム』は、「青少年とテレビ」をテーマにテレビの青少年への影響、テレビを子供達がどう見ているかを探り、見る側と提供する側の相互理解を深める事を目的として、過去二回開催されました。三回目の今回は、「テレビの問題点・テレビの責任と在り方」を巡って、日本テレビの土屋編成部長と高校生35人が忌憚のない意見交換をしました。


村山アナ: このフォーラムを番組審議会の委員の皆様はどう見られたのでしょうか?青少年とテレビを考える上で、大変参考になる意見がありました。では、その模様をご覧頂きましょう。

A委員: 彼らがとてもテレビは嘘をついているんじゃないのとか、自分達が期待しているとか、美しい信頼できるものであって欲しいという夢を持っているのが健全だなと思って、ニヤニヤと見ていました。私の意見としては、ああやって健全にテレビとか周りのものを信じて、ある程度まで育った後に、絶望して欲しいというか、そんなに世の中本当に何も無いし、全ての表現はみんな演出されているものだしという、しょうもなさに一度ガツッと当たって欲しい、その準備段階として、とても健康でいいなと思いました。だから送り出す側は、子供の頭では到底理解できないものとか、大人にならないと楽しくないものとか、そういうものを沢山作って欲しいと思いました。早く大人になりたい、やらせとか迎合するようなものは卒業して、あの難しそうな堅いものを自分で咀嚼してみたい・・・みたいな欲望を出させるような番組を受け皿に作っておくと良いと思いました。

B委員: 非常に面白いと思ったのが、やらせかどうかをスーパーを使って知らせてくれという意見があったのですが、これは非常に私は面白くて、要するに勉強を非常にしている子供達が、やらせかどうかという事を自分の判断ではなくて、与えられて勉強をしているというか、そういう実態を非常に感じたので、これは今の子供たちというか、勉強を中心にやっている子供達にこういう考え方が多いんだなと・・・。次回はできたら、視聴者というのはいろいろな層の方が見ているので、子供達も進学の子供達も見ていれば、そうでない子供達も見ているので、両方があったら比較できたので、ちょっと面白かったかな、というふうに思いました。

C委員: やらせと演出なんですけれども、我が家のごく普通の高校生や大学生は、大学生の方の意見ですけれども、彼などはもう、「えーやらせでも面白くて楽しくて後味が悪くなければいいんじゃない?」、多分これも一つの若者達の代表的な意見だと思います。やらせか演出かに関しては、今、若い方対象の今回のフォーラムはそうみたいなんですが、私の実感ですと、最近の若い方達はバラエティーでやらせなり、過剰演出に慣れてますので、「初めからどうせこれは全部やらせなんだよなー、多分一般人じゃなくて、芸能プロダクションなり、そういうタレントの卵が一般人のふりして出ているんだよ」、と言いながら、面白いところは笑っている。バラエティーだと理解している若い人にとっては、逆に今は皆さん割りとさっぱり受け止めていらっしゃるような気がいたしました。

D委員: フォーラムと言うのですから、高校生だけを選んでいるというのは何か言葉の上で、非常に抵抗があるんです。フォーラムと言うのは広場ですから、誰でもがやってくる広場に高校生だけを選んで、その人達に『電波少年』だけ・・・というのは、ちょっと何か言葉の上で矛盾を感じるんですね。やらせと私達が簡単に呼んでいるものの中に、様々な要素がある。演出の方で稼ぎたいと思って、こっちの路線、あっちの路線と考えて、そちらの方に運んでいきたいという気持ちもそれはあるでしょうけれども、しかしそれ以上に本人達の見せたい、見せたがり欲望というのか、これは千載一遇のチャンスであるという、そういう気持ちで演技をしてしまう演技の要素と、そういうものが掛け合わさって、そうした問題があるからこそ、テレビの画面から映ってくる、与えられる印象の中に、私達は何かやらせ・・・・・“やらせ”という言葉は余り良い言葉ではないけれども、ともかくやらせというような言葉で代表させたいような、そうしたよそよそしさみたいなものを感ずるのではないかと思うんですよね。

E委員: 全体の印象としては、土屋さんが非常に熱く、その番組を作る演出家としての思いが、ある意味では若々しく熱く語っているのに対して、(子供達が)非常にクールで冷めたという風な構図が一見、見られたと思うんです。与えられた物をそのまま素晴らしいと言って、拍手をもって見るというよりは少し距離を取りながら、批評的に見るというのは進歩ではあると思うんですけれども、実はそれも何かもうやらせというあるイメージが、今かなり一般化してるわけですから、今度はその枠でもって見てて、全ての物はやらせだろうという前提が、どうもあるような感じがしました。

F委員: テレビというものを見る事によって、子供が非行に走ったりおかしくなったりするのかと、ここが一番大きな問題ですね。まず家庭が一番大事で、その次が学校があって、テレビから何かおかしなテレビを見たから子供がおかしくなっていくと・・・いう風なこじつけは止めてもらいたいと、これは私の一つの意見なんです。一番大事なのは、見せたくない大人をテレビで見せてはならんと、その前に見せたくない様な大人になってはいかんと、こういう事だろうと思うんです。ですから、近頃の国会などの報道は、正しい事をきちんと報道していると思うんですけれども、そこは見せたくない大人というものが、現実問題としてあるので、それを報道するという事は、これは報道として正しいのであって、こういう事を言い出してきた政治家の方が悪いと、これははっきりと言ってもらいたいと思うんです。

G委員: まず、今の子供達にとって、少年にとって、何が一番許せないのかなという事なんですね。彼らに許せない事は、自分の知らない事があるという事が許せないんですね。だから、じゃ、番組が終わってからでもいいから、どこかに正に、「塾のテキストの答えがちゃんと後で提供されるようにして欲しい」と、「インターネットでちゃんとそれを説明しても良いんじゃないか」というコメントもありましたけれども、それがやらせなのかどうか、これが自分が分からないまま終わってしまうという事が許せないんだと、こういう視点なんだと思うんです。あとは土屋部長、T部長さんの表情が非常に良かったですね。“ああ、言われちゃった、言われちゃった”という様な表情をなさっていて、非常にその辺が謙虚で、どっちが上という事も全くない、正にフォーラム的なものだった、ここにはもうメディアの権力でという様なものはなく、将来法律を多分作るであろうその人達が、一生懸命、市民社会の側で努力しているT部長さんの表情をどう読むのかなというふうに思ったり、何か立場がちょっと逆転していて、その辺がカメラがしっかり捉えていたのは良かった。

H福委員長: 女子学生、女の子達がいないというのもちょっとやっぱり、今の時代では片寄っているなと。一緒に見ました私の大学一年生の娘が、「この子達は何と理屈っぽいの?」と言ってましたけれども、だから、この子達はやっぱり、かなりキーも高いのかもしれませんけれども、視聴者の中では特定のグループといいますか、一つの全体を必ずしも表してはいないのではないかなという感じでした。その事もそうなんですけれども、ニュースであれ、ドキュメンタリーであれ、バラエティショーであれ、何でも一定の演出とか編集という事はあるんだという事を、やっぱり考えて欲しいなと、その事も合わせて議論して欲しかったなというふうに思います。こういうのは、まだ3回目でありますので、試行錯誤を繰り返しながらも、ぜひ続けていって頂いて、回数も年1回ではなくて、もう少し増えてもいいのかなというふうに思います。

村山アナ: 青少年とテレビの問題がいろいろと取り沙汰されている今、皆様はどうご覧になったでしょうか?日本テレビでは今後もこうした試みを続けまして、観る側と作る側との意思の疎通を図り、番組の向上に役立てていきたいと考えております。

山王丸アナ: なお、今回の番組審議会では、今国会で審議が予定され、また提出が計られている3つの法案、『個人情報保護法案』、『人権擁護法案』、『青少年有害社会環境基本法案』に対する、日本テレビとしての見解が審議委員の皆様に示されました。

村山アナ: この3つの法案は、個人情報は守られるべきだ、人権擁護や青少年の健全育成は大切だ、とする大義名分の元に、報道の自由を規制しようとする意図が見え隠れしている。例えば、疑惑をもたれた国会議員を取材した場合、その疑惑情報を、何処で、誰から、入手したかをその議員は取材者に問いただす事ができ、それに答えなくてはならなくなる。その結果、報道に直接的な影響を与え、また情報提供者と報道する側との流通にブレーキがかかると危惧される。

山王丸アナ: 放送は、放送法によって番組審議会を設置するなど、放送基準を設ける事を義務付けられ、放送局は自主的に行き過ぎた取材や、人権を侵害する取材をしないよう、基準を設けている。日本テレビでは、全ての番組を対象にしたガイドラインを新たに作成して、犯罪被害者の取材をどうすべきかなどを示す予定でいる。また、社内的に放送倫理実行委員会を設け、青少年への配慮もしている。今後、この3つの法案について、審議会委員の皆様のご意見を伺いたい。

村山アナ: 以上の趣旨の発言があって、第356回日本テレビ放送番組審議会は終了しています。それでは、最後にお知らせです。




お知らせ:

『放送によって人権が傷付けられたら・・・
放送による人権侵害を救済する委員会機構BROへお電話下さい』

     BRO「放送と人権等権利に関する委員会機構」
          TEL 03-5212-7333



山王丸アナ:

番組では、皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております。
まずお手紙、おはがきの宛先です。

郵便番号102-8040、日本テレビ「あなたと日テレ」の係まで。

     電話番号は、0570-040-040
     ファックス番号は、03-5275-4505
     お電話、ファックス共に24時間受け付けております。
     皆様からの御意見をお待ちしております。


村山アナ: それではまた、来週お目にかかりましょう。




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