村山アナ:
視聴者の皆様と日本テレビを結ぶ『あなたと日テレ』。この番組は、日本テレビの番組に対して、皆様から寄せられたご意見やご批判に耳を傾け、今後の番組作りに役立てて行こうというものです。

今朝は第358回日本テレビ放送番組審議会のご報告をさせていただきます。


山王丸アナ 村山アナ

山王丸アナ: 冒頭日本テレビより、「個人情報保護法案」と「人権擁護法案」、いわゆるメディア規制法案に対し、5月7日に在京局の番組審議会委員長会議が開かれという報告がありました。

村山アナ: 続いて審議会では、毎週日曜日の夜9時から放送しています『行列のできる法律相談所』についての番組合評が行われました。

山王丸アナ:
『行列のできる法律相談所』
『行列のできる法律相談所』は誰にでも起こり得る身近な法律問題をテーマに再現ドラマを使った、司会の島田紳助さんとスタジオのゲストの皆さん、それに4人のレギュラー弁護士の方々によるトークバラエティ番組です。


村山アナ: それでは『行列のできる法律相談所』についての合評をご覧いただきましょう。

A委員: 法律というのは全く四角四面で、解釈の余地もなくて、全て明快に答えが出るかのように一般の方は思われる事も多いのですけれども、本当はそうではなくて法律にはほとんど全てと言っていいぐらい解釈の余地があって、どういう解釈を取るかという事、それから当てはめるべき事実の微妙な違いによって結論が違うという事が多いんです。
従いまして、それぞれ取り上げられた面白い問題を考える際にも、やはり基本的な考え方の枠組みというのはやっぱりあると思うんです。それをどこかで、どなたかがやはり総括すると言いますか、仰っていただくと観ている方々はなお分かりやすいのではないかと思うんです。
せっかく法律にはいろいろ解釈の分かれ、意見の別れがいろいろ在り得るという良い所に着目しておられるわけで、にもかかわらずある基本的な枠組みと言いますか、考え方の論理の出発点、そういうような事を指摘していただきたいなというふうに思いました。

B委員: 虚々実々という言葉がありますけれども、弁護士が出てきたのは実の部分だろうと思うんです。ただこの弁護士の立場というのを将棋盤で言うと、どっち側に座っているかという事が非常に大事な事でして、判事と検事は座っている場所が決まっているんです、立場上。弁護士は座っている場所が極端に違っているという事をハッキリさせておく必要が一つあるのだろうと、私は思うんです。それから虚の部分は司会者と、それからそこに集まっている人が笑いとか間とか隠している話というか、隠れた情報とかいろいろやってますけれども、あれがあまり長いのか短いのか、笑いを取ればどうなるか、それはテレビ局がどれだけ視聴率を取るかという工夫だろうと思いますので、それについては私はどっちが良いのか分からないけれども、虚の部分と実の部分と非常に上手く絡まっているというふうな気がいたします。

C委員: 番組を初めて観たんですけれども、分かりにくかったのが、弁護士さんがこの対象になった人を弁護しているのか、それともテレビを観ている人の味方なのか、それとも相手側の味方なのかというのがちょっと釈然としなかった所です。それが弁護士軍団の中でバトルがあるので、そこで何か「あれ?この人どっち側に付いているのだろう?会社側なのかな」・・・というような勘違いを起こしました、途中で。法律は自分達がやっぱり作ったものだけれども、決して完璧なものではなくて、「呆れちゃうわ」という所から次の興味が湧いていくというか、本当の事を知っていきたいとか追いかけていきたいという興味が湧いてくるので、わいわいコメントを出す為に並んでいる方々の中に、明るく笑い飛ばしてくれるキャラクタ-とかがいると良いなと思いました。

D委員: この番組を観ててよく笑いました。結構可笑しくて、私は笑いの多い番組というのは良いと思うんですけれど、ただ観終わって、年のせいもあるかも知れないですけど、「俺は何で笑ったんだろう?」って考えてみたら(笑声)、笑った箇所が思い出せないんです。それは瞬間に消えていくようなギャグなんです。
それはあまりにも笑いの主題が瞬間的な、非常に個人的なものだからだと思うんです。そしてその笑いがほとんどを占めていて、そのお陰で法律の問題が霞んでいる。そして取り上げられた法律の問題がそれ程普遍的な問題ではないような気がするんです。
法律は法律だからではなくて、法律はそうなんだけれども弁護の力によって有罪が無罪になる、それが本当の弁護ではないかと思うんです。それが何かこの番組では全然出てこないで、弁護のそういう意味のドラマティックな面というのが全然出ないで、いつの間にか弁護士が裁判官になっちゃっている様な、そういう印象を受けるんです。そこが何というか、番組が単なるお笑い番組になっちゃっている、そういう点ではないかと思うんです。

E委員: 法律という比較的日本人が苦手とする重めのテーマなのに、明るく構成されているバラエティーだなという感想を持ちました。前番組の『知ってるつもり』は腰を据えてじっくり観る番組だったと思うんですけれども、それとまた逆に軽めに観れる番組かなという印象でした。ただ、バラエティーとして観るなら良いのかも知れないんですけれども、取り上げる事例に、私はリアリティーが感じられないなというふうに思いました。
私一人の意見よりはと思って、20代後半から30代の友人数人、女性ですけれども、今回は6名ぐらいで人数は少なかったんですが、意見を最後に交えて報告させていただきたいと思います。全員一致した意見は、やはり弁護士によって意見の相違が随分あるんだなという風に驚いていたという事は全員一致した意見でした。

F委員: こういうのを見るとやはり我々も法律というのを多少勉強しなければいけないというふうに非常に思いますので、そういう意味では新時代の新しい番組作りかなという感じがします。何故なら当事者同士がかなり揉めてて、かなり険悪なムードにあるはずなのに、最後は笑いで終わってしまうという番組作りというのは、ひとつ新しい作り方なのかなという感じがしました。
それから3点ばかり質問したい事がございます。弁護士の先生が4人出てくるんですけれども、これが2対2に分かれるケースが結構あるのですが、その時に最初から意図として4人にしたのか、2対2に分かれて判らないようにする為に4人にしたのか。それから六法全書の解釈が一つではなくて、いろいろな答えがあるのに番組として答えを出すというのが、果たして良いのかどうかという問題が一つ。
それからいろいろな事をやっていて最後に民法だけ、今ずっと扱ってらっしゃるみたいですが、刑法のものにも将来性として行くのかどうかという事。その3点についてお伺いしたいという感想でございます。

G委員: ただ、あまりにやはりバラエティー過ぎる所がこういう問題の大変難しい所で、どっちが良い悪いとはもちろん言えませんし、そのバランスがもうちょっと難しい方に傾くと視聴率が取れなくなるかも知れないという問題もありますので何とも言えないんですけれども、やはりVTRの作り方もかなり面白可笑しく作ってますし、それからゲストの方々が沢山見えてるわけですけれども、テーマになっている議題以外の所でそれぞれの個人のエピソードとか、司会の紳助さんの個人的なエピソードなどに割かれる時間が沢山ありますので、やはりバラエティーの所の部分をかなり豊富に入れ込んで成功している番組だと思うんです。そこのバランスが良いのか悪いのか、ちょっとそこが一つ気になる所でありました。
実はいつ何が起こるか分からないような世の中に住んでいるわけで、その辺の所が視野に入っていらっしゃるのかどうかというような事も、ちょっと気にならなくもありませんでした。ですから、バラエティーである事でこういう問題を人々に広く知らしめるというプラスの効果というのはあるんですけれども、やはりある意味では非常に微妙な問題に触れていくというような事が一方であるという事を、少し気になりながら拝見しておりました。

H委員: 法というものはやっぱり一般人が守る事が出来るところになければいけない。という事は一般人の常識とかけ離れてはいけないんだと、そういうふうに常々言ってるわけです。従って法律が一般の人の常識にかけ離れたものであるならば、それは法律が間違い、或いは法律の解釈が間違いであると、こういう視点に立って考えていかなければいけないんだというふうに思うわけで、この番組を観ながらつくづくそういう事を痛感させられたわけです。ここでちょっと気になりましたのは、最後に弁護士が4人いてそれぞれの結論を踏まえて番組の結論というのを出しているわけですけれども、これが果たして結論と言えるのか、この4人の言ってる事柄が果たして、仮に100人弁護士がいたならばこのような結論になるかどうか。たまたまここにいた4人の弁護士の結論を踏まえた番組の結論と言ってるわけですけれども、この結論に捕らわれてしまうとかなり危険な事になりはしないかなという気がするわけなんです。

村山アナ: こうした審議委員の発言を受けまして番組担当者による説明が行われました。

山王丸アナ: 番組をもっと現実的な法律相談にしてはどうかという指摘に対して、
『テレビというのは全体の番組編成表の中で組み立てているもので、この番組はこの番組のカラーを生かしたものにしたい』
という説明がなされました。

またF委員の質問に対し、
『身近なトラブルを取り上げる事が多いので、民法に関するものがどうしても多くなっている事。最終的な4人の弁護士の皆さんの答えは「こう考えると良いのではないか」というもので、明確な結論を出しているわけではない、と認識している事。そして4人の弁護士の選出については、20数名の方とお会いし、それぞれの弁護士さんで意見の異なる事に興味を持ち、最終的に今の4人にお願いした。』
と説明がありました。

村山アナ: 今朝は第358回日本テレビ放送番組審議会の模様をご報告いたしました。それでは最後にお知らせです。




お知らせ:

『放送によって人権が傷付けられたら・・・
放送による人権侵害を救済する委員会機構BROへお電話下さい』

     BRO「放送と人権等権利に関する委員会機構」
          TEL 03-5212-7333



山王丸アナ:

番組では、皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております。
まずお手紙、おはがきの宛先です。

郵便番号102-8040、日本テレビ「あなたと日テレ」の係まで。

     電話番号は、0570-040-040
     ファックス番号は、03-5275-4505
     お電話、ファックス共に24時間受け付けております。
     皆様からの御意見をお待ちしております。


村山アナ: それではまた、来週お目にかかりましょう。




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