村山アナ:
おはようございます。視聴者の皆様と日本テレビを結ぶ『あなたと日テレ』。この番組は、日本テレビの番組に対して、視聴者の皆様から寄せられましたご意見やご批判に耳を傾け、今後の番組作りに役立てて行こうというものです。



古市アナ: 今朝は「第377回日本テレビ放送番組審議会」の模様をお送りいたします。まず審議会の冒頭、民放連の放送基準の改正を受け、日本テレビ番組基準の改正を諮問し、答申を得て決定しました。

村山アナ: 今回の改正は自主・自律の姿勢をいっそう強固なものとすることを念頭に、報道の目的の明確化、児童、青少年への配慮、健康情報番組やショッピング番組の留意事項の具体化等に関し、規定を整備いたしました。

古市アナ: つづいて、4月期改変のご報告の後、番組合評が行われました。

村山アナ: 今回のテーマは、『緊急報道・ドラマスペシャル オウムvs警察 史上最大の作戦』についてでした。では、この番組がどんな内容だったのかご覧下さい。

古市アナ: 1995年3月20日、東京を恐怖のどん底に叩き込んだ同時多発テロ、地下鉄サリン事件。未曾有の被害を出したこの事件の裏には警視庁とオウム真理教との熾烈な戦いがありました。9年前の日本に何があったのか。何が彼らを事件へと走らせたのか。今だから語れる捜査関係者の秘話など、ようやく明らかになった情報をもとに可能な限り忠実に再現ドラマ化。教祖麻原こと、松本智津夫被告の判決を前に、風化させてはいけない過去の真実に迫りました。

村山アナ: それでは委員の皆様の意見をお聞きください。

『第377回・日本テレビ放送番組審議会』

A委員: 大変緊迫感のあるドラマで最後まで興味深く見ることができました。警察の捜査と教団の内部の様子が丁寧に再現されていてわかりやすかったと思います。ドラマなのに当時の映像が生々しくて、息が詰まるほど効果的でした。難しい事件を正面からまじめに捉えている点に好感が持てました。

B委員: 私は、ドラマ仕立てのドキュメントか、ドラマかわからない番組が本当は、望ましいとは思わない。これは大衆受けするかもしれないけど、私は好ましくないと思います。というのは、どこまでが真実でどこからがドラマかわからないし裏が取れているように見えていて、誰かの証言ということになってますよね。どこまでがその証言に基づいているもので、証言に基づいたものでも、一方的な証言なのか、あるいは立ち会った人たち全部が認めた証言なのか、そういったところをもうちょっとはっきりさせて欲しいという風に思いました。

C委員: オウムの異常さとか怖さを立体的に見せてくれたということで、非常に興味深く見ました。ただ、残念なのはなぜこういう事件が起こったのか、なぜこれが未然に防げなかったのか。警察を美化しないようにしたという風にお っしゃいましたけど、オウムと警察の戦いになっていて、最終的に勝ったのは警察、見たいになるとどうしても美化したという感じになってしまうんですよね。だから注意深く見ていかないと、警察が後手後手にまわっていたとか、警察がある事実を出さなかったがために人々の命が救われなかったっていうようなところは、注意深く見る人、疑いを持ってみる人でないと見抜けないというところで、ちょっと警察を美化しているような気がしました。それからいつものことながら残念なのはこういうドラマを見ているときの、コマーシャルの入り方で、一つ一つのコマーシャルが大変切れ切れにはいってきて長いということが、緊迫感を削ぐものだったと思います。

D委員: 記者の取材に基づいてつくられたということが見ていてよくわかりました。多分、作られる現場にもその場面場面に記者の人を同行して、確認しながらつくっていったんだろうなというような、細部にわたっての取材力というのがよく見えてきて、風化させてはいけないということを改めて感じることができました。また、同時にあまりにもリアルなので考えさせる時間を与えてもらったなという気がします。徹底した再現ドラマということでどこまでが真実で、脚本の中に真実でないものがあるのかと思うと、逆にそれが怖くて、多分見る人は完全にこれは真実だと、特に若い人たちは受け止めるのではないかなと思いました。

E委員: 番組の中で、一つは真実をそのまま報道しているというのがあって、それから事実に基づいて作成した部分があって、まあ、嘘という意味ではありませんが、作り上げたものがあって、三通りあるんだと思うんですけど、もう少し鮮明に出したほうが良いかなという気がするんですね。事実に基づいてつくられたものと報道したままのものと、それから、作り上げたものと。作り上げたものが多いとどうしてもテレビの信憑性とかそういうものが疑われている時代でもありますので、きちんとしたほうがさらに良かったんだろうと、私は思うんですね。

F委員: 先ほどお話に出てました再現ドラマと実録の部分が溶け合ってるんですね。それだけ再現ドラマの部分がリアルだったと思うんですけど、ただこれに関しては私も見ていて、こういうものは今まで見たことがないという風に思いましたけど、これは逆にいえばちょっと問題があるのではないかということも感じました。再現といっても一つの視点だと思うんですね。必ずしもこれが真実だとはいえないと思うんですけど、そのことが逆に、あまりにも正確に再現することで視聴者がそのスタンスがわからなくならないかということはちょっと気になりました。番組を通してオウムとはなんだったのか、どうしてああいう人物があれだけの力を持ち、それなりに魅力のある人に思えたのかというところに、迫ってただろうかという意味では、ちょっとそういう方向ではなかったような気がします。

G委員: 多分、報道の人間が考えなければならない、ものすごく根源的な問題が含まれていると思いますね。すでに複数の方からご指摘がありましたけれども、やはり、フィクションとノンフィクションというものをこのような形で混ぜ合わせることは、いいことなのかどうなのかということをすごく真剣に考えないといけないと思うんですね。今回の警察を軸としたドラマ仕立てのこの番組は、私からすると落第点だと思うんですね。あまりにも警察に立場を寄せすぎている。取材で得た事実、それをどこから得たのか。やっぱり報道マンとしては肝に銘じて考えなければならない問題があるという風に私は思います。やはり、追求すべきはオウムというのは一体なんだろうかということだと思うんですね。今になってもまだ理解できていませんけれども、番組ではその辺のところがまったく描かれてなかったと思います。

委員長: 今回の再現ドラマは、非常に登場人物によく似た俳優を起用してしぐさから言葉遣いなんかも非常に研究してやっていらっしゃる。しかも実際の映像部分と再現ドラマの部分、これのつながりにも十分配慮してる。そういった点では非常に巧みにできてるなと思いました。どこからがドラマでどこからが実写部分かよくわからないようになっている。それが非常にうまく縫合されていて、そういったことで違和感なく見ることができました。全体がかなり迫力あるものに仕上がっていると感じました。



村山アナ: 今回欠席されました2人の委員からはリポートが提出され、委員会でご紹介しました。

古市アナ: まず副委員長から、
迫力ある作品だったが、見終わって物足りなかったのは、多くの若者がなぜ麻原のような男を盲信し、強行に走ったのか、追求して欲しかった。
というご意見を頂きました。また、H委員のリポートは、
きわめて満足度の高い番組だった。しかし面白く作り過ぎている。特殊な犯罪の本質を追及するというよりも、サリン事件の捜査がメインだったから仕方がないが、これでは他の事件でもよかったのではないか。
というご意見でした。

村山アナ: これを受けて社側から次のようなコメントがありました。番組担当者は
まず今回再現した部分は、どのシーンも必ず複数の方からの証言に基づいていたもので、自信をもって再現している。オウムという宗教がいまだに若者をひきつける理由、あるいは麻原の人間性については、今後も取材を続ける。
と述べ、また、
一番良いやり方と決断して制作した番組だが、すべてを伝えられない。そしてつみ残したものがあることも自覚している。ご指摘のあった点を参考にこれからもオウム問題に取り組みたい。
と結びました。

古市アナ: 今朝は「第377回・日本テレビ放送番組審議会」の模様をお送りいたしました。

村山アナ: それでは最後にお知らせです。

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     受付開始:7月1日から。


古市アナ: 番組では、皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております。
まずお手紙、おはがきの宛先です。

郵便番号105-8714 日本テレビ「あなたと日テレ」の係まで。

     電話番号:03-6215-4444
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     皆様からの御意見をお待ちしております。

村山アナ: それではまた来週、お目にかかりましょう。




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