村山アナ:
おはようございます。視聴者の皆様と日本テレビを結ぶ『あなたと日テレ』。この番組は、日本テレビの番組に対して、皆様から寄せられましたご意見やご批判に耳を傾け、今後の番組作りに役立てて行こうというものです。



古市アナ: 今朝は「第393回日本テレビ放送番組審議会」のご報告をさせていただきます。今回のメインテーマは10月12日にスタートしました、水曜ドラマ『あいのうた』の合評でした。

村山アナ: それではまず、どんなドラマなのか簡単にご紹介します。

古市アナ:
自分を愛せない、ひとも愛せないなんて、とっても不幸な人生だと思いませんか?このドラマは、そんな不幸な女性が温かい家庭と巡り合い、その中で暮らすうちに生きることの尊さ、命の大切さ、愛を信じることのすばらしさを感じ取って行くという物語です。

村山アナ: それでは「第393回 日本テレビ放送番組審議会」の模様をご覧いただきます。


第393回 日本テレビ放送番組審議会

A委員: このドラマは、現代版のおとぎ話のようなところがあるなと思いまして。おとぎ話とか童話って案外その時代の世相とか、社会の暗い部分みたいなものを描き込んでいるものがあるなと。それを最終的に、きちんとどこかで救い上げている。それで終わるんですね。それは、王子様であったり神様であったりするんですが…。このドラマも主役の女性の育ちっていうのは、現代社会が抱えている大きな問題の一つだったり。その中で、今も現実に本当にたくさんの悲劇が起きているんですけれども。それをそのままこれが現実だって、突きつけるだけのドラマだったら、たぶん私は腹を立てて無責任だといっていたと思うんです。このドラマは、そういう突き放し方をしていないというか、生きて行く価値があるんだなというようなことを、ちょっとしみじみと考えさせられました。

B委員: このテレビドラマが視聴者に受け入れられる、特に、10代・20代の人達に受け入れられる、ということになれば、テレビ局側の勝ちだろうと思うんです。これを、別に気負うことなく淡々と、日常が幸せで大切だという話ですけれども、それをずっと作っていって、見てる人に支持されたということになれば、これは非常に大きなことであって、こういうドラマが、多くの人々に「いいドラマだったな」というふうに受け入れられるのか…ということが、一つの勝負だろうと思うんですね。

C委員: こういう連続ドラマの時には、中途から見る人もいるので、一番はじめのイントロのところ、今までのテレビの展開ですね。これをうまく、もう少し分かりやすく頭に入れられるような工夫が、必要なんじゃないかなと思いました。それからドラマ全体が、非常に先行きが大体予想されるような展開に、どうも感じられて…こういういろいろな問題を抱えている若い層、現代の若い人達、不安だとかある意味での楽天的な投げやりな部分と…。我々が、なかなか理解できないような、生活実感とか生活感、こういうものが、もう少しこのドラマの中に展開されると、年齢層の幅を広げて見れるのではないかなと思っておりまして、もう少し複雑なことを噛み合わせてもらったほうが、我々、年寄りも見たいなという気が起こると思っております。

D委員: 泣きながら笑えるドラマだな、というふうに感じました。重いテーマなんですが、すごくコミカルに行くので、「胸がいっぱいになるところ」と「ゲラゲラ笑ってしまうところ」の、私の気持ちの上でもメリハリがありました。特に、愛されずに育った菅野さん演じる「洋子」が、温かい家庭に触れて、どんどん自分の心が溶けて行くような、そういう様子を彼女が表情を通して、上手に心理を描いてくれてるんですよね。そういうのを見ながら、見ている側も、キザな言い方をすると、何か気持ちが風に揺れる風鈴みたいに、心が右左に心地よく動かされて行くような、そういうようなシーンが多かったというふうに思います。

E委員: 生と死ということと、それから、もう一つは愛という二大テーマを掲げて、これを非常にそれぞれの不幸を背負って、それから、これから不幸にも直面して行かなければいけない主人公の関係を通じて、描いて行こうということだと思うので、非常にドラマの主題としてはよくある伝統的なテーマを真正面に据えて、それぞれに主人公が背負っている運命というのは、重いわけなんですけれども、これをこんなふうに明るく、優しく、楽しく描くというのはどういう意図なのかなと…。たぶん、それをやや現実離れするぐらい明るく、時にコミカルに漫画的に描いて行こうという、そういう方針でやっておられるのだと思って、私はそれなりにこのタイプのドラマとして、成功しているのではないのかなと思いました。

F委員: これは、本来重いテーマを描いて、それを軽く楽しく見てもらうということで、ある意味、冒険をなさっていると思うんですが、うまく行ってるかというとどうも、そこは、いささか疑問が…。愛に恵まれないということで、性格ブスだから、付き合った男のコに嫌われるという。なぜだか分かんないんだけれども嫌われてるんですよね。「あんなかわいいコだったら嫌わないよな」とか「菅野美穂だったら、性格悪くてもいいな」というふうに思っちゃうわけですよね。それは、キャラクター設定というのはその時点で、すでに、何か「本当かよ」という気がして来るわけです。菅野さん、玉置さん、和久井さん…大好きな俳優さんで、もう目つぶって、出てるだけでいいやと思って見てるんですが、ちょっとやっぱり、今のところでは話に無理があるような気がして、こちらが、せっかく主体的に泣きたいと思っているのに、ハッと冷静にさせられてしまうということがあるので、今のところはちょっと心配しています。

G委員: この設定の中でちょっと難しいのは、こういう状況で、その性格ブスの女性が成長するといったけれど、死まで6か月、その期間の中でどれだけ成長ができるんだろうか。非常に難しいですね。その問題が、本人の成長の問題がほとんど出ないで、そして、記憶喪失の女性が、そういう明るさによって成長するというふうになっているので、どこかやっぱり現実味がなくなってしまっているんだろうと思うんです。私は、点が辛いほうなんだけれど及第点をつけますけれど、しかしこれから先が難しいな。これから何回もやるのだけれど、同じようなマンネリになってみんなを飽きさせないで続けるには、どうしたらいいかな。どういう話題を持ち込めるんだろうなということを、そちらをハラハラしてこれから見てみようと思ってます。

H委員: 役者さん達も、皆さん役どころをきちんと心得ていらっしゃってるし、ちゃんと役にはまっているし、何よりも子供がかわいらしい。犬もかわいらしいし、すがすがしいです。でも、「次、見ようかな」というと次に引っ張って行く何かがない。最初の15分見て次に引っ張るものがない。見ている間は引っ張って行くんですよ。見終わった時に、ないというか…どうしてももう1回見たいな、というのがないのがこのドラマの弱いところなのかな。それが何なのかというのは、私自身は結論が出ないんですが。私が気になったのは現代のおとぎ話みたいなもの。おとぎ話は、おとぎ話で悪くないんですけれども、おとぎ話を作る以上、その細部を本当にちゃんとしてほしいと思うんですね。

委員長: 愛情に飢えているといいましょうか。愛情というもの、そもそも否定している。そういう若い女性と、一方では愛情に満ち溢れた家庭との、一種の異文化コミュニケーションかなという感じがしました。このドラマに限りませんけれども最近のドラマの傾向としては、タイトルが最初に出て来ないんですよね。特に、今度の場合は、1回目はモノローグが、ずっと始まって、大体10分くらいでしょうか。連続ドラマでしかも2回目、3回目になって、はじめにああいうのがありますと、しかも家庭のシーンが多いですね。コマーシャルも家庭のシーンが多いですね。ただ、コマーシャルとドラマとの関連が分からなくて、あいまい曖昧になってどこからどこまでドラマで、どこからどこまでコマーシャルか判然としないという場面も時々、見受けられるのでそこのところ、もうひと工夫必要ではないかなという感じがいたしました。

村山アナ: また、この日、都合で欠席されたI委員から次の内容のリポートが寄せられました。

古市アナ:
あちこちにテーマと視点が移りすぎてまとめ切れず、見続けることに困難を感じました。また、もう少し心の通ったグサリと来るセリフがあってもよいのではないか。
というご意見をいただきました。

村山アナ: 厳しいご意見もありましたが、最後に番組担当者は次のように答えました。
作り手としては、苦労したストーリー設定でしたが、見る人によって受け取られ方がまるで違うと実感。そのあたりのご指摘は脚本演出を手直しして是正したい。また、このドラマには悪人は一人も出て来ません。そのため、毒がなくストーリー作りも難しいが、そうしたドラマも今のテレビにあってよい。そんな使命感で作っています。
今朝は、「第393回、日本テレビ放送番組審議会」の模様をご報告いたしました。それでは、最後にお知らせです。

お知らせ: 小さな耳と目は放送と一緒に育ちます。青少年委員会はよりよい放送のあり方について考えています。子供と放送に関するあなたのご意見お寄せください。 放送倫理番組向上機構。

     電話番号:03-5212-7333
     FAX 番号:03-5212-7330
     HPアドレス:http://www.bpo.gr.jp
     受付時間:平日午前10時〜午後5時まで。


古市アナ: さて、番組では皆様からのご意見をお待ちしています。
お手紙、おハガキの宛先は、

郵便番号105-8714 日本テレビ「あなたと日テレ」の係まで。

     電話番号:03-6215-4444
     FAX 番号:03-6215-0444
     どんどんお寄せください

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村山アナ: それでは、また来週お目にかかります。




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