鷹西アナ: おはようございます。視聴者の皆様と日本テレビを結ぶ『あなたと日テレ』。
この番組は日本テレビの番組に対して、視聴者の皆様から寄せられましたご意見やご批判に耳を傾け、今後の番組作りに役立てて行こうというものです。
寺島アナ: 今朝は3月23日行われました、「第437回日本テレビ放送審議会」の模様をお送りいたします。今回は3月16日に放送いたしました『松本清張ドラマスペシャル 霧の旗』についての合評が行われました。

合評に先立ちまして、社側から4月期改編に伴って新しく始まった、報道番組やバラエティーについて、説明がありました。
鷹西アナ: では『ドラマ 霧の旗』どのような番組だったのか、ダイジェストでご覧ください。
寺島アナ:
松本清張の生誕100年を記念した、特別ドラマ『霧の旗』。主人公の敏腕弁護士を演じたのは、歌舞伎俳優の市川海老蔵さん。強盗殺人の犯人として逮捕された兄の弁護を依頼する女性との出会いをきっかけに、思わぬ事件に巻き込まれていきます。
昭和35年に書かれた、社会派サスペンスの名作を冤罪や裁判員制度など現代のキーワードを盛り込んで甦らせた重厚感ある人間ドラマです。

鷹西アナ: それでは、第437回「日本テレビ放送番組審議会」の模様をご覧ください。
 
開催日時 平成22年3月23日(火)
議題 :「生誕100年記念 松本清張ドラマスペシャル 霧の旗」
出席者 :半田正夫委員長、井上秀一副委員長、
なだいなだ委員、米長邦雄委員
槇村さとる委員、檀ふみ委員
尾木直樹委員、高橋源一郎委員
増田明美委員、助川瑞枝委員

A委員: モーツアルトのレクイエムが効果的に使われていて、ドラマのシーンに重厚感を与えていると思いました。そしてやはり、大塚弁護士役の市川海老蔵さんの圧倒的な存在感というのが光っていたと思います。特に目の動き、目力と言うのでしょうか、鋭い睨みがとても効いていたと思います。ストーリーの力と配役の素晴らしさで約2時間という時間があっという間に過ぎてしまいました。ただやっぱりドラマを見た後、復讐にかられた女性の怖さとか、恨みの根深さというのを思うと、その晩ちょっとすっきり寝ることができませんでした。
B委員: ノスタルジーみたいなのをもちながら見るのだと思っていたら全然そうではなかったというのは、本当に驚きました。キャスティングのところも今、A委員もおっしゃいましたけれども、本当に見事に成功したのではないかと、それから、本当に音楽がすごく重厚でやっぱり合っているなというふうに思いましたし、特に最後のエンディングのところですね、あれどうなるのかなと思って一瞬動揺したのですけれども、せっかちな我々にぴたっと当てはまっているような、強引に終わっていくみたいな文字、キャストの名前が出ながら音楽でガーっと絞めていくという、ああいうのは今まで僕はあまり記憶になかったものですから、これも面白いなと、これもありだなと思って見ました。
C委員: 圧倒的な演技で私としては、そうですね、その演技をすごく楽しめました。テレビのドラマとかを見る時に、一つの批評をするのにライブでやっている役者さんが出ているかどうかというのを、私はすごくそれで決めることが多いのですが、やっぱりああいうパフォーマンスでお客さんと直に掛け合いでやっている役者さんが出ていると、これはちょっと面白そうだなと見る癖があって、今回はそれの超ド級と言うか、そういう感じがしました。それから小さな役って、それぞれ重要な役割をもっているのですが、出番は少ないけれども存在感がある。非常に色とりどりの人間が入っていて何かきらきらしていた感じがします。
D委員: 非常に良い番組だったと思います。それで今回の作品は最後のシーンが決定的に違うのですけれども、それはやっぱりどう言ったらいいですかね。議論すると言うか検証していくというか、原作は確かあれはローカル線に乗ってそっともう必要なくなったのだというのでライターを置いて行ったのだと思うのですね。今回はライターを送りつけたということが、あれでハッピーエンドになるのですけれども、私はあそこまで女性をそんなに知っているわけではないのですが、女性の怖さを少しでも知っている自分としては、ああはならないのではないかと思いますね。ラストがハッピーエンドで良かったのか、それともそうでない方が良いのかという、私はそこがちょっと分からない。
E委員: やっぱり松本清張さんの今までの原作もそうですけれども、人をあやめたり人を憎んだりする時には、その根底に生きることの厳しさとか何かそういう難しさがある中で、最後エンディングロールが流れた後に、ああいう終わり方をしていただいて私は良かったなというふうに思って、ですからいろんなことを感じさせてくれる視聴者に相談させてくれる終わり方が素晴らしいというふうに思いました。あとですね、ドラマが始まってちょうど9時半ぐらいだったと思うのですけれど、大塚弁護士と河野径子さんの濃厚なキスシーンがあるんですね、ですから時間で言ったら9時半ですよね、そういう時間帯のことを考えると、ちょっと子供たちも見ている中でキスシーンでもいろんな角度から撮れた筈ですけれども、あそこまでぶちゅっという感じで濃厚にやる必要があったのかなというのが引っ掛かるところではありました。
F委員: 松本清張を結構読んでいるのですが面白い、非常に面白いですね。亡くなって随分たって、面白いし暗い、すごく暗いですよね。昔読んだ時にはそんな気はしなかったです。僕が年をとったのか暗さがだんだん出て、この暗さは何かといろいろ考えるのですが、やっぱり一つは昭和の貧しさの暗さみたいなところがあって、だからご存じのとおり清張さんにたくさんありますけれども、主人公でも犯人でも貧困が出て余儀ない犯罪という、そこは圧倒的に説得力がありますね。だからそれがないと清張じゃない、清張のもっていた昭和の貧困に対する恨みみたいなのをいかに現代化するかというふうにしていただきたかったのですが、それは捨象するという方向ではないだろうというのが僕の意見でございます。
G委員: 今回のストーリーは全く違う話になっておりまして、海老蔵さんが格好良いので、これはある意味ストーカー的であり恋愛感情の裏返しでこういうことをやっているのかという気がいたしまして、今回ちょっと私は劇画を見るような感じを抱きました。何となく演技もそうだし、作りが劇画っぽいですね。特に海老蔵さんは私生活が今あまりにも注目されていてお幸せそうなので、何か演技もちょっと私には違和感がありました。だから劇画を見るという意味では非常に面白く見られましたけれども、根本であるところがどうなのかなというのが一つ私の疑問でした。
H委員: 若い世代にも好評であろうとは思いますけれども、やっぱり年をとってくるといろんな記憶がありますから、やっぱりこれは現代風に直すというのは難しいだろうなと思います。レクイエムもずっと全部初めから終わりまで響いていたけれど、これはやっぱりアマデウスの映画のバックでずっと聞いていた、その音楽はやっぱり蘇ってきますからね、だぶってしまうんですね。だからどうしてもそういうのに影響をされてのめり込めないですね。若い人たちはそういうことを全部知らないから、そのまま素直に入っていかれるだろうなとは思いました。
副委員長: ちょっと松本清張の原本とこれは違う部分が多いなというふうに感じました。松本清張は一体何を訴えようとしていたのか、今回のドラマでそれをどういうふうにある意味で変えていったのではないかと思いますが、変えて訴えようとしたのかなということで、原作を見たのはドラマを見た後にもう一回読んだのですけれど、当然、本とドラマでは違うところがたくさんあるわけですが、現在に合わせるためにいろいろ工夫をしているのだけれども、それは逆に違ったような番組になってきてしまったのではないかと思っていますし、ちょっと作り過ぎている部分もあるんじゃないかと言うふうに思いました。
委員長: 私は松本清張、この本も確か出た時に何十年か前ですが読んであまり良い印象をもってなかったです。暗い印象で、それ以来全く読んでいなかったですけれども、このドラマを見るにあたって慌てて昨日買ってきまして一読いたしました。やっぱり暗いのですが、今度のドラマと比べてみますとドラマは最後救われておりまして、そういう意味では暗くない。いわば松本清張の「霧の旗」の翻案というふうな捉えかたになっていると思うのですが、題名を違ったものにしたならば全く独立作品としてとおるのではないかというような気がしたですね。ちょっと惜しいようなもったいないような、そういう気が私はいたしました。
鷹西アナ: 審議委員のご意見を受けまして社側からは次のようにコメントしました。
寺島アナ:
原作から人物設定や舞台設定など、若干手を加えた点などについては、ご指摘のとおり結果的に別作品のようになってしまったといわれても仕方がない。
と述べ、
松本清張は何が訴えたかったのか、自問自答しながら作らせていただいた。
とお伝えしました。
鷹西アナ: 今朝は「第437回日本テレビ放送番組審議会」の模様をお送りしました。
寺島アナ: さて、番組では皆様からのご意見をお待ちしております。 お手紙おハガキのあて先は…。

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鷹西アナ: それでは最後はBPOからのお知らせです。 それでは、また来週お目にかかります。

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