小川アナ:
視聴者の皆様と日本テレビを結ぶ『あなたと日テレ』。この番組は、日本テレビの番組に対する視聴者の皆様から寄せられた御意見や御批判に耳を傾け、今後の番組作りに役立てていこうというものです。
今朝は先月25日に開かれました『第313回日本テレビ放送番組審議会』の御報告をさせていただきます。

山王丸アナ  小川アナ
山王丸アナ: 会議では、今年発生した様々な重大事件を例に挙げ、報道はどういう立場に立ってニュースを伝えたのか、また、ワイドショーの伝え方に問題はなかったかという点について意見が交わされました。その上でテレビ局が求められる客観報道とはどこまで可能なのかという報道姿勢の基本についても話し合いが行われました。


副委員長: 6月の例の兵庫の少年事件の問題ですね、あの時にどこの局だったかさっぱり分かりませんが、中学校と小学校の通学をしている生徒、そのほか関係のない中学生、小学生までも追っかけてしまうんですね、これは一体何なんだろうか、今の子供は大人が駄目にしつつあるわけですから、そういう意味では私も大人も、報道も含めて事件が起こった時には、過激な、刺激の強い報道は避けて行くべきだなと、こう思っているわけです。

委員A: 報道の恐さって言うことで何か書いたものを見たことがあるのですが、一つの大きな事件があってもそれをどういう角度でとらえるかで白を黒にも変えることもできる、かなり恐い、報道機関とはそういう存在ではないかなという感じを持っておりますので、従って、報道の姿勢と言いましょうか、一体、このテレビ局はどういう姿勢でこの事件に取り組んでいるのか、と言うことを鮮明にチャンスあるごとに何らかの形で知らせるという事も必要ではないかと思いますし、時には、取材した記者の名前とか。そういったものを入れる、そして責任を持たせる、そういうことをやってもいいのではないかと思っております。

委員B: 私は『テレビにおける報道の問題』というのは、マス・メディアの一つとして、テレビが担っている最も重要な機能だとかねがね思っておりまして、ニュース番組がしっかりとした比重を与えられて、しっかりしたものに作られるということが非常に重要な事だと思っております。常々報道機関について思っていることがあるのですが、報道機関が権力であるとか、政府と報道を通じて関わらなければいけなくなったときに、どういう姿勢でどう対応するべきなのかという事が一つ、もう一つは、報道機関が個人と関わる場合にどういう立場にあるのか、どういうふうに注意しなければいけないのか、二つの局面があると思います。色々な局面に於い、報道機関というのは、どうこれを取材し、どう放送するかという事が常に問われるわけですが、一番重要なのは一つの組織体であるメディアが取り組む場合には、個人プレーではなくて、きちんと社内でトップを交えた議論をした上で取材し、放映しているかという事は、とても大切な事だと思うんです。よその局のことはどうもやっぱり他山の石にして、二つの局面で誤りなきを記していきたいと思いました。

委員C: 今のテレビというのは報道機関という言い方もありますが、社会的には報道機関と言うふうにはあまり思われてはいないのではないかという事をすごく感じます。私は日本テレビの「きょうの出来事」はよく拝見するんです。それでニュースというか、伝え方が冷静で分かり易くていいと評価をしています。一般の方にとっては、ニュース以外に自分の考え方を何かもう少しまとめたいとか、理解したいというときには、「ワイドショー」を見て判断するというケースが多いように思うのですが、ワイドショーの事件の扱い方という方が、特に問題ではないかなという気がします。

委員D: 報道ということとワイドショーということが、今問題になっていますが、テレビも含めて、新聞も含めて報道機関というのは、報道が上でワイドショーがちょっとランクが下だと言う認識があるだろうと言うことも、何となく現場を横で見ていれば感じるのですが、ただ、今の実際の感覚で言うと、今、世の中に流れているかなりのニュースの部分の世論を作る上で影響があるのは、報道よりもむしろワイドショーじゃないかと言う感じがします。ワイドショーを局がどう考えてるのかという事は、ご想像してらっしゃるよりもかなり影響力が強いのではないかというふうに思うんです。

社長: 日本の、他社も含めたレベル全体としては、興味本位の味付けがあって、覗き見趣味的な味付けをするところもなくはない。それを私は厳重に、そう言うことはまずいぞと絶えず言っておりますが、メディアと言うのは大体、ある事件と多数の間に立っていると言う意味ですから。媒体だから。それは人間がメディアでやってる以上は、どんなメディアであっても主観性というのはどうしても抜けきれないです、これは。ところが主観性が入る事は間違いないのだけれども、その人間が自分は主観性が入るのだという事を自覚していれば、できるだけそれを抑えるだろうと、それを徹底的に自覚させよう、と言うのが我々の基本方針になったんです。ただ、これがしかしながら、徹底的に客観報道ということを表に打ち出していくこと、そしてそれを情報の方にも持っていくこと、しかし、情報と報道というのは明らかに違います、その味付け、ないしは興味をどう持たせるかというやり方については、自ら別の方途があると思いますが、それにしてもやはり、客観性から逸脱してはいかんなと言う感じは絶えず持っています。

委員E: 全くの客観性というのは、社長がおっしゃった様に不可能だと思うんです。例えば、アナウンスでも、「あっ、ホームラン打ちました、逆転しました」と言うのと、「逆転されました」と言うのと、その一言で全然違ってしまうわけですね。どっちの側に立っているという事が。それは全くのニュートラルの形での発言というのはまず無理だと思うんです。例えば、「ワイドショー」なんかは今の状態ですと、全部ごちそうを作ってごちそうにしたものを届けているという感じですが、これからは材料だけを食材だけを整えて、それを見ている側が料理しなさい、自分で見ていて考えなさい、結論はあなたが出して下さい、みたいな形にみんなに考えさせると言うスタイルになっていくのではないかと思います。

委員F: ワイドショーを見る視聴者って言うのは、大体どのあたりに、おそらく主婦と思ってらっしゃると思うんですが、主婦と言ってもたくさんいますから、以前よりも色々な面でレベルと言っていいのか分かりませんが、上がって来ていると思います。ですから、その辺りで主婦に対する認識とか、そういったものを考え直していただくような時期ではないかなと言う気が致します。

編成局長: おっしゃる通りだと思いまして、実はすでに見直しております。というのは御覧いただけば分かると思いますが、いわゆる芸能一辺倒から社会的な事件にかなり傾いて来ている。それを称してレベルアップと簡単に言えるかどうか分かりませんが、そういう意味ではワイドショーも様変わりをして来ていることは事実だと思います。

報道局長: ワイドショーが政治経済を扱う場合もたくさんあります。ワイドショーと報道、そういう問題を扱う場合の連絡といいますか、協議、これもかなり頻繁にやっております。一つはニュースとワイドショーの報道の仕方が違ってしまっては困るわけで、ある程度の統一性を保つために、それから、事実関係をワイドショー側が誤らないように、できる限り調整をしていくという作業は、かなり日常的にやっております。

委員長: どうもありがとうございました。まだ色々な議論があるかと思いますが、先生方、そして局側の非常に積極的な御参加によって、テレビの持っている非常に本質的な問題がいくつか浮かび上がってきたのではないかと思います。それから、局がそうやって一生懸命いい番組を作ろうということで議論をしながら進んでいるということは、大変健全な素晴らしいことだと評価できるのではないかと思います。


小川アナ: というように、事件、事故の報道する立場についての話が色々出ましたが、今年は、本当に色々な事がありましたよね。

山王丸アナ: 事件の多い年ではありましたよね。

小川アナ: 海外で言いますと、ペルーの人質事件、それから、ダイアナ元皇太子妃の交通事故死、それから、国内では神戸の小学生殺害事件、奈良の女子中学生殺害事件と。色々なことがありました。

山王丸アナ: 年末になりまして、今年の話題になった言葉の中にパパラッチというのがありましたが、個人のプライバシーと報道のあり方というのも関心を集めた年だったのではないでしょうか。

小川アナ: 事実を早く正確に伝えた上で、皆様が知りたいことは何かと言うのを私達は常に考えているわけですが、同時に関係者の人権も考えなければいけません。何をどこまで伝えるのか、私達報道する側が改めて考えさせられる年でもありました。

最後に「放送と人権等権利に関する委員会」のお知らせです。

この委員会は民放各社とNHKが放送した番組について、権利侵害に関わる苦情を中心に、苦情申立人と放送局との話し合いが相容れない問題を扱います。詳しくは、委員会事務局までお問い合わせ下さい。

郵便番号102 東京・千代田区紀尾井町1-1
          千代田放送会館内
電話番号は03-5212-7333です。

山王丸アナ: 「あなたと日テレ」では、皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております。まずお手紙、おはがきの宛先です。

郵便番号102の40、日本テレビ「あなたと日テレ」の係です。

     電話番号は、03-5275-4390
     ファックス番号は、03-5275-4505
     お電話、ファックスは24時間受け付けております。

松永アナ: どうぞご意見をお寄せ下さい。それではまた来週お目にかかります。




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