金子アナ:
視聴者の皆様と日本テレビを結ぶ『あなたと日テレ』。この番組は、日本テレビの番組に対して、視聴者の皆様から寄せられた御意見や御批判に耳を傾け、また、テレビ番組についての様々な疑問にお答えして、今後の番組作りに役立てていこうというものです。
山王丸アナ 金子アナ
山王丸アナ: 今朝は第319回日本テレビ番組審議会の様子を御報告いたします。 今回の審議会は、子供たちへ影響を与えると思われる性的なシーンや暴力的シーンを自動的にカットするVチップについてアメリカでの調査報告を踏まえて開かれました。

金子アナ: それではそのVチップについて簡単にご説明致しましょう。 テレビ局は自主的に暴力や性的シーンの多い番組を6つのランクに格付けして、その情報を家庭に流します。親はその情報をもとにVチップを作動させて、その番組をテレビ画面に映さないようにするというものです。

山王丸アナ: それでは、審議会の模様をご覧頂きますが、まず、Vチップについて、室川編成局次長からアメリカの調査報告がなされました。

金子アナ: 室川編成局次長はアメリカでのVチップ導入は、全米のPTAなどの要請を受け、1996年に電気通信法の中に盛り込まれたこと。報道、表現の自由と言う観点から憲法違反になるのでは、と言った議論が未だに続いていること。 また、2000年以降に発売される13インチ以上の受像機全てにVチップを搭載することが決められているが、現在の所、テレビ局側から信号は出されていないこと、などが報告されました。 更に、この問題が大きくなった原因は、日本とは比較ならないほどの、多チャンネル時代を迎えたアメリカでは、暴力シーンや性的シーンの絶対量が多く、子供たちへの影響が非常に心配された背景があったことにもふれました。 また、Vチップの導入には、その技術が先行したことも事実であることも報告しました。

山王丸アナ: 続いて、郵政省の考え方はどうなのか、民放連会長でもあります、氏家社長から報告がありました。

金子アナ: その発言をお聞き下さい。


氏家社長: 青少年と放送に関する調査委員会」というのを、郵政省が中心になってやっておりまして、そこでVチップ問題、それからレーティング問題をどうするのかという議論を進めているんですが、大体結論を出すのが、10月でしたか、10月ぐらいをメドにやろうということで、今、2回ぐらい議論は済んだんです。 そこで、まず何よりも調査が必要だということで、郵政省が中心になって、世界各国で何をやってるかということを出して来たのですが、総じて、Vチップについて実効性を疑問視する声が大きい、ということになっています。約6点ばかりございまして、放送局側は時間制限なく自由に放送できるようになり、責任転嫁につながる、Vチップを導入するとですね。それからレーティングのための統一基準の作成は困難である。膨大なレーティングの作業が極めて困難である。それから消費者の負担が増える。それから子供による解除の可能性が大きいと言うんですが、日本であったら、その日のうちに解除する技術が新たに売り出されるのではないかという感じがありまして、子供による解除の可能性が極めて大きいと言うことが指摘されました。 最後に、かえって子供の注意をひくから解除の可能性が大きいということと相まって、そういうものばかり子供たちが見るようになる可能性がある、この6点が大体、ヨーロッパにおける反対論の中心みたいな、基本的な考え方の様な感じがしております。アメリカでも修正憲法との問題が極めて出ておりますから、日本の場合でも、議論の課程ではそういうことが起こって来るかなと言う感じが、今私はしている。そういう様な状況だと思います。


金子アナ: 日本テレビの対応については、萩原編成局長から報告があり、「日本テレビでは編成局の考査部が制作者の創作意欲を損なわないということを踏まえつつ、児童、青少年に対する影響力を考慮してチェックしている」と答えました。 また、Vチップ導入に関しては「ただ、反対するのではなく、ある種の自主規制が必要なのかも知れない」と発言しました。

山王丸アナ: Vチップ導入については、色々難しい問題があるようです。 日本テレビ番組審議会委員のみなさんからは、これらの報告を受け、活発なご意見が出されました。


委員A: 郵政省の委員会でございますか、それから民放連の委員会等、この問題は、先程社長もおっしゃったように、日本でも日本国憲法21条の問題で、根本的には表現の自由に関わる問題だと思いますので、しっかりした法律家、とりわけ放送だとか表現だとか、そういうことについて理解のある法律家がちゃんと入っておられるのかなと、そういう点からの検討というのを、やっぱり揺るがせに出来ないのではないかと思っております。

委員B: いわゆる、自主規制のようなことをしていただいているので、いいなと言う反面、これがどんどんそういうことばかりになりますと、まるで綿菓子をなめているような面白味のないものになってしまう可能性もあると思うんです。でも、テレビの影響というものは関わっているみなさんがお考えになる以上に、世間では大変な影響力があるわけでして、何もテレビで暴力シーンがあったから、それが即そのまま影響されているというのではないとおっしゃいますが、例えば、格好いい歌手の人が出てきて歌うから、「ああ、私も歌手になりたい」と思って勉強する、少女や少年がいっぱい出てくるわけですし、本当に影響力というものは大きいということを肝に銘じて頂きたい部分があります。

委員C: やっぱり色々なことを子供に知らせないで、見せないで駄目なんだというよりも、本当に暴力でも見てないものを見て、だけれど自分で考えて自分の意志で、だからナイフは使っちゃいけないと、子供が自分で納得することの方が大切だと思うので、あまりあれもこれも駄目と言うのではなくて、子供が自分で考えるチャンスというか機会を与えるべきだと、私は思っております。 私自身、マスメディアはやっぱり規制されるべきではない、自由であるべきだというのが基本の考え方ですので、政治がらみで駆け引きとか圧力で、いろいろな事を決めて欲しくないとすごく思っております。

委員D: このVチップを組み込んだテレビを買わされると言うことになりますと、私の所なんかは、私と家内という年寄り2人なんですが、年寄り2人がそういう規制の必要も何もない、そういうものを組み込まれたものを買わされるいわれは何もないという気がするわけでして、特にこれから、テレビとパソコンが一緒になってしまうという時代ですね、そうなりますと、Vチップが組み込まれることによって、テレビだけではなくて、パソコンから流れてくる情報も全部規制されることになってくるわけで、その情報の危機と言ってもいいのではないかと思いますし、それから先程ご説明がありましたけれども、簡単にこれを解読するそういう装置が開発されると思いますし、何の効果もないのではないかと思いますね。

委員E: 言論の統制に結びついていってしまうのではないかという危惧を、皆持っておられるようですが、もう一つそれに対抗するためには、やっぱり、何かこちらの方でこういう手段があるんだということを出して行かなければいけないと思うんです、放送局の方も。 例えば、テレビの悪影響というものが犯罪に表れているという議論があるけれども、もう少し本当にそうなんであろうかという事を、時間をかけて、たった1回のドキュメントみたいなものではなくて、かなり長い時間をかけて討議をしていくような、そういう番組見たいなものが欲しいと思うんです。

副委員長: 説明の中にもありましたように、符号が付いていて、父兄がそれを見せないように、オートロックすると真っ暗になってしまう。そうすると、やはり人間というのは、本能的に覗き趣味がありますから、何とかこれを見たいと、これの方の反動がむしろ大きいと。先進国はそういう方向で動いてるから、じゃあ、日本も採用するか、こういう判断は必ずしもいい選択ではない、こういうふうに思うんです。

委員長: 私共が子供たちに、もっと早い時期から、どんなふうにテレビに接していかなければいけないかと、これは本当は家庭の問題なんですが、しかし、なかなか今、家庭ではそれが出来ないものですから、少しづつ今の番組の中ででも、そういう呼びかけをして、もう私はこういうふうに物理的に、何かを規制してしまうという考え方ではなくて、選別をして番組に接触していくというような態度を持たなくてはいけないし、民放業者の側もある程度のマニュアル的な自主規制をなさって、その段階以上が進めないんじゃないかなと基本的には考えておりますけれどもね。是非皆さんも慎重に、こういう問題には対応して頂きたいという感想を持っております。


金子アナ: Vチップの導入問題、皆様はどうお考えになられるでしょうか。今後も検討が必要なようです。

山王丸アナ: 今日は、第319回日本テレビ番組審議会の模様を御報告しました。

金子アナ: それでは最後にお知らせです。

『放送番組の制作では、個人の名誉やプライバシーなど人権に対して細心の注意を必要があります。でも万一、貴方の人権を侵害してしまったら、BRO。
BROは放送による人権侵害を救済する機関です。貴方とテレビがもっと良い関係になる為に。』

     BRO「放送と人権等権利に関する委員会機構」
     03-5212-7333

山王丸アナ: 「あなたと日テレ」では、皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております。
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金子アナ: それではまた来週お目にかかります。




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