金子アナ:
視聴者の皆様と日本テレビを結ぶ『あなたと日テレ』。この番組は、日本テレビの番組に対して、視聴者の皆様から寄せられた御意見や御批判に耳を傾け、また、テレビ番組についての様々な疑問にお答えして、今後の番組作りに役立てていこうというものです。
山王丸アナ 金子アナ
山王丸アナ: 今朝は、第323回日本テレビ番組審議会の報告をさせていただきます。

金子アナ: 今回は、先頃郵政省がまとめた『青少年と放送に関する調査研究会』の報告案について意見の交換が行われました。
まず始めに報告案の中味について室川編成局次長より説明がありました。


室川編成局次長: 前提としては、ここ数年、青少年暴力の増加に伴い、その原因として家庭環境、あるいは社会環境の悪化が挙げられて、テレビなどのマスメディアもその原因の一つとして挙げられるだろうという、データに基づいた報告が出ておりますが、日本では基本的に放送事業者の自主性に任されている。放送事業者は番組基準などで青少年への配慮を規定しています。
一方、諸外国では青少年保護に関しては、更に厳しく放送時間帯やあるいは番組の事前表示を行い、縛りを強くかけています。つまり、日本以外の先進諸国は、青少年保護に関して何らかの具体的な制限を設けているというデータがでております。 これらの現状を鑑み、日本的にどうすべきかということについて、提言となって出てきたわけです。


金子アナ: 青少年対応策の提言として主なものを御紹介しますと、

●青少年向けの放送番組の充実。
●そして、視聴者の苦情、意見を受け付けて公表する仕組みの確立や、BRO、放送番組向上協議会などの今までにある第三者機関の機能を充実させる事。

山王丸アナ: ●青少年に配慮した放送時間帯を放送事業者が自主的に設定する事。
●過激な暴力シーンなどを自動的にカットする、いわゆるVチップについては、引き続き検討してゆく事
などが挙げられています。

このあと、日本テレビの氏家社長から『青少年と放送に関する調査研究会』の現状について説明がありました。


氏家社長: この6月に日本について、これは活字及び電波メディアにおいて、バイオレンスその他の青少年に対して、悪影響を与えると思われる表現についての対策が不十分であるという報告書が出ているんです。おそらくそのあたりがひとつ規制という問題を非常に大きく浮き上がらせた理由のひとつになっていると思います。私も調べてみたのですが、国連の報告書というのは、ストレートに放送メディアにおける一つのバイオレンスの規制が不十分であるというふうにはとれない面があります。つまり、日本の場合はわりあいに活字メディアの雑誌とか、そういったものが随分ありますので、そういったものが中心になっているような感じを受けるので、今も引き続き調査中でございますが、そういったものとの兼ね合いが、今、こういうふうな形で出てきているかなという感じで、再度研究していこうというのが、今の現状でございます。


金子アナ: 『青少年と放送に関する調査研究会』の報告と説明を受けて、番組審議会では、各委員から意見が出されました。


委員A: 本音を言えば、Vチップとかレイティングと言われると、何でそんなことまで決めてもらわなくてはならないのかと腹が立って来るんですね。過保護の子供のように全て決められるようで、自分で考えて自分で見て、そういう能力が退化しそうで恐いんです。本当に自分の目で見て考えて、そうしたらいろいろなことが見えて来ますし、自分も成長します。それは大人も子供も言えることなんですね。だから大人が思うほど子供は本当にテレビに影響されていないといつも考えております。

委員B: テレビも、子供たちを取り巻く環境の一つではあると思いますけれども、これが非常に決定的な大きなマイナスの影響を与えているというのは、短絡的な発想ではないかと思いました。ただ、日本の社会というのは、いろいろな局面でけじめというのが何となく無くなってきているような面があると思うんですね。本屋におけるポルノの置き方の問題、売り方の問題であるだとか、あるいは夕刊紙、週刊誌における裸の氾濫であるとか、きちんとした棲み分けというのはが何もない社会になってきているのかなという懸念も持つのです。ですからテレビがそう決定的な役割を持ってるわけではないということは前提にしても、やっぱり何かをトライしてみる必要はあるのではないか。

委員C: もう小学校以上になりますと、それこそ前にも話題が出ていましたけれども、自分のテレビを持っているでしょうし、それからビデオもありますでしょうし、あまり意味がない気がするんですね。それと、テレビと言うよりも、インターネットというのがありますから、そこでテレビ以上の情報が入ってしまうのではないか、これはもう本当に家庭の問題ですから、子供が育っていく家庭というか、プロセスにおいて、どういった育ち方をしたかという、全てその価値観に結びついていくと思うんです。テレビの与える影響がとても大きいと言うことは、本当に考えなくては行けないことだと思いますが、それ以前の家庭というか学校というか、子供を育てる者達の意識をもうちょっと高める方法がなにかないかと思う次第です。

委員D: 学生などに聞いてみますと、やっぱり最近は新聞は読みませんが、テレビはよく読んでおりまして、テレビで取り上げられている事件とか、ドラマとか、そういったものが彼らの共通の話題になっています。 したがって、これを逆手にとりまして、テレビによって、いろいろな教育をするということは、これは可能性は極めて大きいと思うわけで、特に最近は努力することはダサイと言われておりますが、ダサくないんだといったこととか、あるいは、最小限度の礼儀作法、あるいは倫理観を高める、こういったものをドラマでも何でもいいのですが、テレビの中で、自然と体得できるようにやっていただければ、非常に有りがたいと思います。

委員E: 子供の自殺が増えていると思いますかといったら、90%以上の人が増えていると手を挙げたんです。その時、昭和の30年前後は年間2.800から3.000あったんです、子供の自殺が。私が話をした時には、子供の自殺は800になっている、それでもみんな増えていると言うんです。
ジャーナリズムというのは、短い期間の動向に反応する性質をもっているけれど、しかし同時に、評論みたいなもので、長期の物差しでものを計った意見を言わなければ、どうしてもそういうふうにセンセーショナリズムに流れていってしまう、そういうふうにその中で書いたんですが、今、実際そうでないものを、そういうふうに信じさせてしまったことの責任を、ことにテレビもそうだし、新聞もそうです。感じてもらわなければいけないと思います。

委員E: 私はバイオレンスのシーンがどうとか、セックスのシーンがどうという以前に、そういうようなムードといったらいいのでしょうか、を作っている側にむしろ問題があって、数字的にはそんなふうになっていないのに、ものすごく今、そういう犯罪が、子供たちが荒廃しきって、一面でそういうのだあるわけだけれども、それは大変だという形で騒ぎ立てる側の方に、むしろ問題があるのではないか。そういうムード作りの方に問題があるのではないかという感じがします。暴力やセックスというものを一切消してしまうことは、どこかで重なってくる感性だと思うので、もうちょっと人間て複雑なものですから、それをテレビから全部なくなってしまうというのは、私は何か基本的に違ってくることではないかと逆に思います。

副委員長: 褒めて教育をやっていくという風習が、どうも日本人は無い。欧米の先進国はやっぱり褒めて育てていく、何か特長があれば、それを活かして上げようと言うやり方の中で育てる形が出来ているわけです。やはり、子供さん達の特性というか、子供はやっぱり心理、性格、そういう子供時代の良さを表に出すような形で、いい例のものを番組の中でお作りになって、子供に見せるような形の方が私はいいと思うんです。規制した形で、子供に見せない形をとればとるほど、やはり逆効果が出てくるだろうと思うんです。

委員長: 私はやはりテレビの影響というものが、今は非常に巨大なものになってきている、ある種の例えばムード作りとか世論作り、あるいは生活ライフスタイルを紹介されると、それがずっと流行っていくとか、特に言葉の問題なんかにつきましても、どこへ行っても同じような言葉が、若者の間でもいきなり使われるという、この状況を見ると、テレビが全く無縁であるということは絶対にあり得ないと思います。
それから、いろいろ申し上げたいことがありますが、調査の問題について一つだけ申し上げておきたいのですが、どうも調査というのがマスの問題にして、非常に薄っぺらなことしか出来ない。こういう問題というのは、かなり深層心理の問題と関わってくるので、もっとずっと突っ込んだ深い分析をしていかなければいけないのではないかと感じております。


金子アナ: 今日は、第323回日本テレビ番組審議会の報告をさせていただきました。
最後にお知らせです。

『放送番組の制作では、個人の名誉やプライバシーなど人権に対して細心の注意を必要があります。でも万一、貴方の人権を侵害してしまったら、BRO。
BROは放送による人権侵害を救済する機関です。貴方とテレビがもっと良い関係になる為に。』

     BRO「放送と人権等権利に関する委員会機構」
     03-5212-7333

山王丸アナ: 「あなたと日テレ」では、皆様からのご意見、ご感想をお待ちしております。
まずお手紙、おはがきの宛先です。

郵便番号102-8040、日本テレビ「あなたと日テレ」の係まで。

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     皆様からの御意見をお待ちしております。

金子アナ: それではまた来週お目にかかります。




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