2月6日 アナウンサーとタレントの違い

主として報道番組を担当してきたからであろうか、
「アナウンサーの本道を歩んでいますね」
と言われることがある。
面映ゆいけれど、ニュース番組への評価と、ありがたく受けとめている。
お世辞のついでに、
「近頃の若いアナウンサーは、タレントみたいでちょっと...」
と苦言を呈される方もいる。
 
ニュースを伝えることは、もちろん、アナウンサーのつとめだが、
バラエティーやクイズ、音楽番組にも、アナウンサーの仕事の場がある。
明るく機知に富んだ会話で番組を進行し、人気者となった先輩、後輩アナは数多い。
実は私も新人の頃は、軟らかい番組を志望していて、
「どんな分野を担当したいの?」
と尋ねられると、
「トーク番組や旅番組です」
と答えていた。
しかし、華やかさがないせいか、生意気で小賢しいせいか、多分その両方であろうが、
そうした番組からは声がかからず、たまにクイズ番組を担当しても、長続きしなかった。
バラエティー番組に関わらなかった、のではなく、
バラエティーを仕切る素質と技量がなかったのである。
 
では、バラエティー番組で、アナウンサーとタレントの違いは?
 
タレントさんは、いわば、夢の世界に生きる人。
非日常の、祭りのような空間で、遊び、はじけ、一般人の憧れを満たしてくれる存在だと思う。
アナウンサーは、現実的な生活感覚を持って、日常を過ごす一人。
祭りの場を訪ねて、夢の世界に生きるタレントと、視聴者との「橋渡し」をする役割を課されているのだ。
"祭り"に参加する以上、御輿も担ぐ。美味しいものも食べる。軽妙なトークに笑い転げることもある。
テレビを見ている人に、臨場感のある楽しさを届けたい...。
 
バラエティーに出演しているアナウンサーの軸足、すなわち感性が、
日々の暮らしを大切にする視聴者の側にある限り、
どんなにはじけても、はしゃいでも、アナウンサーの仕事の範疇、と私は思っている。
こんな風に理屈をこねているから、バラエティーに向かないのかな...、
とも感じている。
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