2月4日 2月のアクセント

アナウンサーは、尻上りに「ニ/ガツ」と言う。
アクセント辞典にも、この一種類しか載っていない。
しかし、世間一般には「ニ\ガツ」と、出だしを高く言う人の方が多いように感じる。
10年ほど前、担当している番組のスタッフに「どっち?」と尋ねてみたら、6割強が「ニ\ガツ」であった。
年齢による傾向は特にみられなかったから、「彼氏」の「カ\レシ」「カ/レシ」とは違う話なのであろう。


なぜ、共通語アクセントは「ニ/ガツ」なのか?と聞かれても、これは説明できない。
「アクセントは、合理的に出来ているというようなものではない」
と、金田一春彦先生も述べている。
「それなら、どちらでもいいじゃないか」と言われれば、その通りである。
その通り、なのだが、「ニ\ガツ」と話しているのを聞くと、私は首から肩にかけて何だかむずむずして落ち着かない。
だからといって、「ニ/ガツ、でしょ!」とは、アナウンサー以外の人に対しては、言わない。


2月は短いから、すぐ3月になる。
これは「サ\ンガツ」で、異論のないところであろう。
しかし、3月が過ぎると4月。
ここでまた、「シ/ガツ」「シ\ガツ」問題が、2月と同様に浮上するのである...。
春先の「重箱の隅...」小話。