中年の外国人男性が、森を歩く番組を、BSで見た。
彼のリポートや呟きは、日本語で吹き替えてある。
大きな木を見上げて、
「わあー、でか!」
聞いていた私は「何ですって?」と思わずテレビに向かって呟いた。
外国語でも、形容詞の語尾を略すようになってきたのか…?
「でかい」、「うまい」、「暑い」、「痛い」、
(これはあまりよろしくない言葉だが)「やばい」等々の形容詞を、
若い人たちの会話を聞いていると、語幹だけで済ませていることが、よくある。
「でか!」「うま!」「暑!」「痛!」「やば!」…
さすがにカジュアルな場面に限っているようだが、
昨今は、いわゆる「食リポ」などにも出てくるようになってきた。
見るたびに、「視聴者は仲間うちだけではないのになぁ」と、思う。
以前は、美味しい時に思わず出る言葉は、「うま!」よりも「うめぇ!」だった。
「うめぇ!」もくだけた言葉ではあるが、「うま!」よりは、聞きやすい。
ただ、女性は使いにくいかもしれない。
女の子でも言えるのが、「うま!」ということなのかしら?
「大寒小寒(おおさむこさむ)」という歌もあるくらいで、
寒い時には身を縮めて「おお、さむ!」と、私も言っている。
(余談だが、「さみー」と言って、「サミー・デイヴィスJr」と駄洒落にすることも)
だから、あまり目くじらを立てることでもないのかもしれないが、
「い」ぐらい、言っても手間はかからないのに、と聞くたびに首をかしげている。
「い」だゆみと「い」しかわみなみ