私はITに弱い。
コンピューター関連の研修で、専門家の説明を聞いても、
カタカナ言葉を「てにをは」でつないだ感じで、ほとんど理解できない。
「VPNの接続が安定していないログが見受けられ、プログラムの配布が困難…云々」
今、話されているのは、日本語なのだろうか?と、ため息をつく。
それでも、さすがに説明者だけあって、助詞の使い方は間違っていないようだ、と思う。
助詞の使い方は、むしろ日常会話の中で、あやしくなっている。テレビもしかり。
リポーターが「この市場では、変わった物が売っています」
ナレーションで「○○小学校が創立したのは、明治××年」
「変わった物が」ならば、「売られています」であろう。
もしくは「この市場では、変わった物を売っています」
「売る」は他動詞。「創立する」も、名詞に「する」が付いた形の他動詞。
動作の目的語(変わった物、小学校)には「を」がつく。
しかし「小学校を創立したのは」となると「誰々」と続けなくてはならないから、
時を表すならば、「○○小学校が創立されたのは、明治××年」
もしくは「○○小学校の創立は、明治××年」と、簡略化しても良い。
しかし、うかつに簡略化すると、珍妙になってしまうことも。
・○○容疑者が逮捕
・国際映画祭で日本の女優陣が絶賛
・Go to Travelに東京が追加
・高級魚○○が完全養殖
テレビ画面右上のタイトルや、CM前のひと言でよく見聞きする。
「~~された」をつけないと意味が通らないのに、平気で掲げている。
日本語が大切にされず、粗雑に扱われている、と思う。
何をぼやいている、あんたたち古株アナウンサーの指導力欠如の結果だろう、
と言われると、うつむくばかりだが。