12月24日 証文の出し遅れ

「そうか、こう言えば良かったんだ!」
と、イベントやスポーツの実況が終わった翌日ぐらいに、たいてい気づく。
「どうして、事前に思い浮かばなかったんだろう?」
と、悔しく情けない思いで、臍(ほぞ)を噛む。
名文句はいつもあとから来る。


「いくつになっても上手くならないなァ」
と、ぼやきながら、また一年が過ぎる。
アナウンサーとしては実況経験の少ない私でも、
出し遅れた"証文"は、心に積もり積もって、束になっている。


テレビ開局以来の、アナウンサーたちの"幻の名実況"を積み重ねたら、
どのくらいの高さになるのだろうか...。