4月18日 菅谷大介

『アメリカのクリントン大統領は4日、イギリスのメージャー首相と会談し

 

1997年に入社して今年で27年。

これが、私のニュース読みの「原点」です。

 

実はこれ、当時、新人研修で読んだ原稿。

講師は井田由美アナ。

 

井田さんの前で読み始めた私に対して、

井田さんの指摘は、

「読むのではなく、伝えて。」でした。

そのために、「イメージしなさい」とも言われました。

 

今なら、すんなり理解できるその言葉も、

新人の時には、よくわからず、

ぽかんとしていたら、

井田さんから、

「この場にクリントン大統領と、メージャー首相がいると思って、読んでみて」

 

ますます、混迷を深める私に、今度は、

「身ぶり手ぶりを交えて、読んでみて」

 

えーっと・・・

 

井田さんからさらにアドバイスがあります。

「『こちらにいるアメリカのクリントン大領は、4日、こちら、イギリスのメージャー首相と』」という感じで。

 

恐る恐る、手ぶりを交えながら、

「『(こちらにいる)アメリカのクリントン大統領は、4日、(こちらにいる)イギリスのメージャー首相と会談し』」

 

この瞬間に、自分でも読みが変わったのがわかりました。

イメージをすることによって、

スピードが変わり、リズムが変わり、トーンが変わり、

自然と「間」がとれるようになる。

 

これなんだ…。

 

あの時の井田さんのアドバイスを、私も講師を担当する今、

後輩たちに伝えています。

 

今年もまもなく、その季節です。