11月16日 伊藤大海

先日30歳の誕生日を迎えた。

自分が入社した頃、30代の先輩方は、自分よりも遥かに大人びていて、とても頼もしく、その存在は大きかった。

30代になった私はというと…、以前想像していた30代とのギャップに、焦りを抱いている。そのギャップを少しでも埋めるべく、1日1日を懸命に、丁寧に積み重ねていきたい。

 

さて、第100回箱根駅伝が近づいてきた。

 

まず、「100回大会」をどう捉えるか、各大学の監督に取材をすると、「先人たちへの感謝の大会」という言葉が多く聞かれた。

世界に通じるランナーの育成を目指し、「箱根から世界へ」を理念に誕生した箱根駅伝。1920年(大正9年)に第1回大会が開催され、戦禍を乗り越え、ついに、2024年のお正月、100回目の継走を迎える。

 

第100回大会に選手として巡り合うこととなった20歳前後の学生たちは、「100回」という数字をどう捉えているのだろうか。インタビューをするのが非常に楽しみである。

 

また、100回の歴史は、“1回1回”の若者たちの努力の積み重ねによるものとも言えるはずだ。

 

自分が人生で初めて箱根駅伝をテレビで見た記憶がある81回大会も(山梨学院大学のモカンバ選手のことを痛烈に覚えている)、入社して初めて中継に携わった94回大会も、2度目の小田原中継所実況を担当した前回の99回大会も、いつもランナー達の姿は格好良く、箱根駅伝は素晴らしいものだった。

これまでの積み重ねと、今回へ向けた努力により、100回大会も素晴らしい大会になるだろう。そして気は早いが、100回目を積み重ねて迎える101回大会も、きっと素晴らしい大会になるに違いない。

 

人生の30年目を迎えたばかりの私は、100回を迎える箱根駅伝から、積み重ねの偉大さを改めて感じている。