10月1日 小髙茉緒

二度目のリレーエッセイ、テーマはこれしかない!と思う経験をした。

この文章は、そこから帰京する機内で書いている。

 

2023年3月、北海道・北広島市に「ES CON FIELD HOKKAIDO」が開業した。

テレビ中継では度々、観客が、デッキのような場所でお酒を飲みながら観戦、や、なんとサウナに入りながら観戦、など、球場とは思えない光景が映る。

なんだここは!絶対今年中に行くぞ...!と決心。

日本ハムファンの親友と、ギリギリ、シーズン終盤に滑り込んだ。

 

北広島駅から徒歩約20分。それは急に現れた。

これ、本当に球場?と疑うほど、洗練された、黒を基調とした巨大な建物。大きなガラス窓には青空が映る。周辺にはグランピング施設や湖...北欧?

いざ、入場。コンコースには、さすが北海道、海鮮丼浜焼き味噌ラーメン...ありとあらゆる名物がズラリ。

ついさっき機内で天むす食べたけど、別腹。

 

探検しているとあっという間に3時間が経ち、福岡ソフトバンクホークスvs北海道日本ハムファイターズの21回戦、プレイボール。

1回裏、1番、万波中正選手。すると、いきなり、ホームラン!

球場のボルテージは一気に上がる。キツネ耳をつけて踊る子供たち、ジンギスカン鍋を叩く大人たち、序盤からお祭りのようだった。

 

その後、ソフトバンクは5回表で1点を返す。

だが引き分けのまま、9回表まで試合は動かず。

 

そして、ついに、その時が、きた。

 

9回裏、万波選手、初球。

カキン!...ボールは放物線を描き、2階レフトスタンドへ着弾、、、ここにきてのツーランホームランである!

この日万波選手は、プロ野球史上2人目、パ・リーグでは初めて、“先頭打者弾&サヨナラ弾”という偉業を成し遂げた!

 

「(声にならない声)!!!」

この歴史的瞬間を、3万を超える人たちと共有した。

多くの観客が立ち上がり、両手を上げ跳ねて喜ぶ。赤の他人同士が何度もハイタッチをする。エスコンが揺れ、場内温度が66℃くらい暑く、熱くなった。気がする。

北の大地・北海道で、私は改めて、スポーツが凄まじいパワーを持つことを実感したのだ...!

 

これが掲載される頃、ラグビーW杯2023は折り返しを迎えている。どうなっているかな。

そして2024年には、パリ五輪が待ち構える。

news zeroスポーツキャスターになり半年が経った。

日本のみならず海外からも、

選手の活躍を、後世に語り継がれる瞬間を、そしてスポーツが持つパワーを!

余すところなくお伝えできるよう、精進します。