9月10日 平松 修造

見渡す限り、青、青、青。
とある日の、空の様子。

ではなく、9月3日、埼玉スタジアム2002の様子。
5万4千人以上が詰めかけたこの日、
サムライブルーに染まった埼玉スタジアムで開催されたのは
「2018FIFAワールドカップロシア アジア2次予選
兼 AFCアジアカップUAE2019予選 日本VSカンボジア」。

20150909012229.JPG

9月から金曜日ZIP!のニュース・フィールドキャスターを担当することになり、
この一戦の取材に行きました。

自分が目標とするスポーツの現場での取材。
高揚感、そして、自分が任された仕事に大きくなるばかりの期待。

と、思っていましたが・・・
そんな理想とは裏腹に、正直なことを言うと不安と緊張で頭がいっぱいでした。
何しろ、私自身ZIP!の担当が決まって、初の取材。
その初めてがなんと、サッカー日本代表選手への取材だったのです。

試合終了後、ミックスゾーン。
目の前には本田選手、香川選手、長谷部選手。襲ってくる躊躇と緊張。
文字通り「日本を代表する選手達」を前に、私の背中が、少しずつ硬直していくのが分かりました。
震える手、止まらぬ脂汗。「こんなはずじゃ、なかったのに・・・」

「日本テレビです。少し、お話を伺えますか。」

蚊の鳴くような声で選手に声をかけました。
新人研修で毎日一生懸命練習した「明瞭な発音」も「お腹から出す大きな声」も、
どこに行っちゃったんだろう。

そんなことを考えながら、その場から逃げ出したい一心でした。

そしてあっという間に時間が過ぎ、終わってみれば、夢から覚めたような感覚でした。
3-0で勝利を収めた日本代表ですが、
取材の中で「まだまだやれたはず」という選手の言葉を聞きました。
そんな言葉や表情に触れたときは、選手の気持ちを少しだけ知れた気がして、
緊張の中勇気を出してマイクを向けられて良かったと心から感じた瞬間でした。

3-0という成績での勝利にも納得のいかない選手の表情を見て、
内容にこだわり抜く「アスリートの情熱」を垣間見た気がしたからです。

しかし同時に、取材を終えて「何を聞けば、もっといい答えが返ってきただろう」と、
考えれば考えるほど、分からなくなった一日でもありました。

かくして悩みながらも終えたZIP!の初取材。
翌日、今回の取材のことをアナウンス部の先輩に報告したところ、
「何を聞けばもっといい答えが返ってきただろう、
なんてそんなものやる前から分かっていてするものではない」という言葉。

その言葉で初めて、私が普段聞いている先輩方の実況やリポートは、
何度も何度も取材をして試行錯誤を繰り返した賜物なのだと気づきました。

まだまだ取材の経験も浅く一歩を踏み出したばかりですが、
いつかはこのような取材を通して、人の感情の揺れ動きを感じ取り、
言葉で表現できる伝え手になりたいと強く感じました。

20150909012158.JPG

忘れられない、一日。
早く、次の取材に行きたいなぁ。

【教訓】
地道に、一歩ずつ!