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みんな闇のヒーロー

2011/12/28

プロデューサーの河野です。
「妖怪人間ベム」のスタッフ日記もこれが最後です。

まずは、このドラマを応援してくれたみなさん、本当にありがとうございました。
心から感謝します。BBSにも多くの御意見を頂きとてもうれしかったです。
励みになりました。
その中に、「人柄という言葉があるが、ベムはドラマ柄がとてもよかったと思います」という
一文を拝見しました。「これはいい言葉だ」と、つい携帯にメモりました。

ドラマ柄がいい――どんなハードな内容でもどこか優しくあたたかいもの、
なにかしらの柔らかな受容体みたいなもの、そんなドラマになりたい、と思いながら、
毎回制作に当たっています。
もしそういう作品になれたのだとしたら、こんなに嬉しいことはありません。

ただそれは、この番組に携わったスタッフ・キャスト、全てのメンバーの純粋な思いと、
それを受け止めてくれる、みなさんがいて始めて完成するものです。
ドラマは作り手と受け手、それぞれの個人の熱の集合体なのだということを
深く再確認できた作品でした。

誰が欠けてもこの作品は生み出せなくて、ベム・ベラ・ベロのように、
みんなが闇のヒーローみたいな存在だったのだと、強く強く思っています。
「妖怪人間ベム」を支えてくれたすべてのみなさん、本当にありがとうございました。


        プロデューサー 河野英裕

最終回

2011/12/23

演出の狩山です。
最終回完成直後に、この日記を書いています。
『妖怪人間ベム』
この偉大な原作を現代にアレンジし、且つ連続ドラマという枠組みでクオリティを保つ為にはどのようにすればよいか。

クランクインに先立って何度も何度も会議を重ねました。

カメラは何を使おうか?
照明のコンセプトは?
セットのデザインは?
妖怪どうすんの?
ロケ場所は?
CGは?音楽は?アクションは?

問題は、山積みでした。
やりたいことを全部やると、時間がいくらあっても足りない。
でも、連ドラなので毎週放送がやってくる。
でも、譲れないラインを絶対越えたくない。
でも、でも、でも...

結局、僕らスタッフが行き着いた答えは『死ぬ気で頑張る!』でした。
スタッフ、キャスト一丸となって細部までこだわって、アイデアを出しあい、死ぬ気で作り上げました。
スケジュール、予算、肉体的、精神的にも本当にギリギリまで粘りました。

そして、ほんの数時間前その集大成が、ようやく完成しました。

この番組を楽しみに待ってくれている全ての視聴者の方々に、最終回まで無事にお届け出来ることを嬉しく思います。

そして、誰にも望まれずに生まれてきた妖怪人間たちの物語を、全力で産み出してくれた全スタッフキャストにこの場を借りてお礼を言わせてください。
ありがとうございました。

とりあえずこれで僕も、人間らしい生活を送ることが出来そうです。

最終回、ベムベラベロがどのような結末をたどるのか?是非お楽しみください。


写真はまだ未完成だった頃のベムさん頭部。
あまりにもだったので、帽子を被せてあげました。

HI3G0202-1.jpg
まだ未完成のベムさん頭部


演出 狩山俊輔

ベラのメイクアップ講座

2011/12/20

みなさんから『ベラのメイクを教えてほしい』という嬉しい問い合わせをたくさ
んいただきました!
そこで、ベラさんに聞いてみたところ、こんな素敵なイラストでお返事を頂きま
した。

ベラより

美術進行

2011/12/19

ブログを見て下さっている皆さん。
はじめまして、美術進行の今村文孝です。
演出部・制作部等の他部署と美術各部署との連絡係みたいなことをしています。

『はやく人間になりたい!』というフレーズは、僕の子供のころからずっと耳に残っています。

今回実写になって、妖怪姿のベム・ベラ・ベロは、最初は怖かったけれど、今では愛着がわきました。3人!?共、スタンバイやNGの時の仕草・姿はなかなかかわいいものです。
オープニングも懐かしい雰囲気と、新鮮な感じとで、カッコイイですネ!

CG合成がたくさんあるので、現場を見ている僕も放送を見るまで、出来上がりの画像がわからず、毎週見るのが楽しみです。

アニメの頃は、子供向けだと思っていましたが、実は大人が見ても考えさせられる、切なくなるヒューマン?ドラマだと思います。
しかし、現場では闇に隠れて生きているだけあって、夜のシーンが多く、寒くて大変です。が、キャスト・スタッフ頑張っていますので、ぜひ見て下さい。


F1010498.jpg
今村さんのメモ! シーンごとに必要な美術道具が書かれています


美術進行  今村文孝

人間は醜い、されど人生は美しい

2011/12/18

VFX担当の木村です。
まず簡単に説明するとVFXとはCGと実写映像を合成するお仕事です。
今回の作品では変身シーン、アメーバシーン、ベムの超聴覚などは見ていてわかりやすいVFXの表現ですが、一見分からない作業としては、変身後の妖怪に表情を付ける。 ワイヤーアクションのワイヤーを消す。 背景に架空の街を作る。 晴れの空を曇り空に変える。 などがあります。

例えば3話で和久井さんがトラックに乗って旅立つシーンがありますが、撮影日は曇り空でした。 
これでは希望を持って旅立つシーンに相応しくないとの事で青空に変更しています。 

変身後の妖怪の表情が重要なのと同じように演出的に空の表情は非常に重要です。
ターミネーターという1984年に造られたアメリカ映画のラストシーンでは、主人公のサラコナーが車で走っていく遠く先の空には雷雲が鳴り響いています。
これは未来に訪れる核戦争を暗示した表現ですが、小学生の時にそのシーンを見て不思議な胸騒ぎをした感覚を今でも覚えています。

さて、そんな中今回特に力を入れなければならなかったのは変身シーンでした。
妖怪人間は感情の高揚で変身するので、変身過程の表情を見せる事は非常に重要です。
ピカっと光って変身する方が撮影もVFX作業も格段に作業スピードは速くなりますが、今回はあえてモーフィングという手法で人間と妖怪の中間の表情表現にトライしています。

モーフィングでは非常に多くのパラメータを制御する必要があるのですが、一番苦労する所は「醜さの中の美しさを表現する事」です。
一番変身シーンが多いベムの場合ですが、単純に人間から妖怪人間へモーフィングさせるとカッコイイ表情になってしまいがちで妖怪人間の悲壮感が演出できません。
そこでわざと左右の目のバランスを変えたりして醜く見えるように調整しています。 
ただし、醜ければ良いかというとそれも問題があるので・・そこが大変ではあります。

醜さの中の美しさを見る事。 それは刺激的だ! これは19世紀の画家ロートレックの言葉です。
タイトルの言葉も彼の言葉ですが、二つとも妖怪人間ベムのテーマに合っていますね。

興味がある方はなぜ彼がこのような言葉を残したのか調べてみてください。


*3話で和久井さんがトラックで旅立つシーン*

        before                    after
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VFX 木村康次郎

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