
今をときめくIT大手『トレードヘブン』の社長・天沼道信(中丸新将)の刺殺体が、自邸内の母屋で発見された。防犯センサー付きの高い塀と内側から鍵が掛かった頑丈な門で守られた邸内は、いわば“密室”状態。ディナーの準備が整った現場に血だらけで倒れていた被害者の所持品が無事だったことから、警察は、内部の事情に通じた関係者の犯行と見て捜査を開始した。
事件発生当時、被害者以外に邸内にいたのは、道信の弟でトレードヘブン常務の光教(大鶴義丹)、住み込みの守衛と家政婦、そして、客室となっている離れにいた元女優の参議院議員・柏木美輪(小柳ルミ子)の4人。道信の客や重役も利用する離れは、その日、道信が後援会長をしている美輪がたまたま宿泊していた。事務官の桜木みどり(井上和香)と共に現場にやってきた霞夕子(真矢みき)は、さっそく関係者の事情聴取を開始した。

光教は、帰宅後、母屋に入ったものの道信には会っていないと証言。これに対し、道信と一緒にやって来たという美輪は、次期参院選の推薦を確約してもらった後、離れに向かったと話した。そして、料理好きの道信が作ったらしいディナーに関する話は、2人から全く出なかった。夕子は、話を聴くうち、離れで寝たと言い換えた光教が美輪と親密な関係にあるらしいとにらむが、犯行時に大量に飛散したと見られる血痕が2人の所持品からは検出されなかった。
そんな中、マスコミ報道から、道信がタレントの大賀八千代(滝沢沙織)と親密な関係にあることが明らかになった。警察は、その指紋が現場で検出されたこと、自宅で被害者の血痕が付着した衣服が発見されたことなどから、夕子の了承を取らずに八千代の逮捕に踏み切った。取り調べに対し、合鍵を使って現場まで行ったと言う八千代は、道信の死体を発見したが怖くなって逃げ出したと供述したが、殺害に関しては否認。だが、警察は、自供を得られぬまま八千代を送検した。
自分自身で八千代の取り調べを行った夕子は、興味深い証言を得た。道信は、次の参院選で、美輪ではなく、それより10歳も若い八千代を推薦すると確約し、八千代もその心つもりをしていたと言うのだ。八千代が何者かにはめられたとにらんだ夕子は、公判が維持できないとの理由で八千代の不起訴を決め、その捜査のターゲットを議員会館にいる美輪に向けた。美輪は、比例代表で参議院議員に当選している。道信が八千代の推薦を決めたとなると、美輪に当選の目は全くないのだ。
不起訴を決めたことで捜査一課主任・臼井(津田寛治)らの反発が強まる中、夕子が注目したのは美輪と道信の関係だった。若手刑事の小山田(矢柴俊博)に捜査を頼んだ夕子は、まもなく、道信が5年ほど前まで美輪と親密な関係にあり、その後、八千代に乗り換えていたことを掴んだ。嫉妬と政治家の地位を失う悔しさは、十分殺害の動機となりうる。
美輪こそ真犯人だとにらんだ夕子は、血痕が付着したと見られる衣服の捜索を開始。まもなく、潔癖症と自認する美輪のその性癖に着目して・・・