
ルリ子(はしのえみ)が学生時代のバイト仲間と“同窓会”をすることになり、その仲間の一人・瀬戸英理子(鈴木砂羽)が仲居をしている旅館にやってきた。参加者は、ルリ子、英理子以外に、飯塚文吉(光石研)、渡辺由紀(秋本奈緒美)、田辺尚之(細川茂樹)の3人。その全員に殺人予告のメールが届いていることをルリ子から聞いた淳子(岸惠子)は、興味津々だった。
殺人予告メールが英理子のイタズラと分かって程なく、ルリ子ら全員が集まった大広間で、本当に事件が発生してしまった。殺人予告の時間、広間が突然停電し、2度の銃声が響き渡る。そして、再び点灯した広間には、見知らぬ男と、旅館の女将・黒田麗子(高橋惠子)が倒れていたのだ。男はすでに絶命していたが、麗子の方は胸のブローチのお陰で奇跡的に無事。成り行きを見届けるため近くのホテル滞在していた淳子は、ルリ子からの連絡を元に推理し、他殺の可能性が極めて高いとにらんだ。
堂本(永井大)の情報によると、被害者は庄司アキラ(片桐竜次)といい、その日、お客を宴会場で驚かす余興をやるため旅館に来たらしい。自殺説が飛び出す中、庄司の手から硝煙反応が出なかったことから、何者かによって殺害されたと断定された。
ルリ子は、麗子とは若い頃から親友同士だという仲居頭の土井道代(森公美子)から、事件に莫大な遺産の相続問題が絡んでいるのではないか、と告げられた。麗子が以前勤めていた会社の社長・蘭田夫妻は、自分たちに子供がいなかったことから、麗子に全財産を残すとの遺言書を作成した。だが、蘭田には勘当した弟がおり、もし麗子が死亡した場合は、その弟の一人娘に遺産が移ることになっていたらしいのだ。麗子がその弟のことを覚えていなかったため、一人娘が誰かは不明。これを知った客や従業員たちに疑心暗鬼が生じ始めた。
落ちてきたツララで麗子が負傷する中、その昔、麗子と道代が同じ児童養護施設で育ち、麗子には死んだ妹がいることが明らかになった。広間が停電になった原因を突き止めた淳子は、旅館で働いている麗子、道代、英理子、仲居の里美(上原さくら)、里美の兄で板長の悟(草野康太)の中に犯人がいるとにらむ。話をルリ子から打ち明けられた英理子は、なぜか不愉快な表情を見せた。
翌朝、第2の殺人事件が発生した。殺されたのは里美。警察は、逃亡を図った悟を確保し、里美とは血の繋がりがなかったことを突き止める。その里美が蘭田の姪だと知ったルリ子は、ア然となった。
まもなく、道代が止めるのも聞かず、麗子が旅館を畳むと宣言した。関係者を調べた淳子は、麗子、道代、庄司の3人がそれぞれ福岡に縁があると確認。麗子と道代が育った児童養護施設に事件解決の手掛かりがあるとにらんだ淳子は、さっそく福岡に飛んだ。そして、麗子らを知る養護施設の理事長・倉吉)と会った淳子は、思いもよらない事実を掴んで――。