渚への道

野島干潟

野島干潟について

まだまだ豊かな生態系とはいえないDASH海岸の今後の参考にするため、自然干潟である『野島干潟』に生物観察に訪れた。
横浜市金沢区野島町に位置する野島干潟は、横浜市で唯一残る自然干潟。野島という独立した島と、乙舳(おっとも)海岸の砂州が伸びて、陸続きになって今の形となった。
江戸時代には「野島の夕照」として浮世絵として描かれるなど、景勝地としても有名だった。
現在では埋め立てがされていない500mほどの自然豊かな砂浜が広がり、そこには多くの生物が生息しており、観察することができる。

大きく広がる干潟を観察していくと、お馴染みのゴカイの一種であるタマシキゴカイを見つけた。さらに片方のハサミだけ大きい特徴を持つニホンスナモグリの姿も確認できた。

野島干潟のアマモ場

野島干潟にはアマモが多く生息している。アマモとは海草の一種。アマモが生える場所は、「海のゆりかご」とも呼ばれ、潮の流れが穏やかで、魚介類の産卵や幼稚魚の保育・成育の場所としての大きな役割を担っている。
漢字では「甘藻」と書き、その文字通りアマモの地下茎を噛んだところ、ほのかに甘かった。
また、アマモの葉には小型の生物が多数生息していることもあって、それらの生物を捕食する魚には良い餌場となっている。

そんなアマモ場を観察してまず見つけたのは、シャクトリムシのような動きをするワレカラと呼ばれる生物。さらにギンポやメバル、アミメハギなどの、いずれも水が綺麗なところにしか見られない生物を確認できた。そして、アマモの葉の上にしか棲まないウミナメクジの姿も見られた。

様々な生物の姿が見られた野島干潟。いつかこのような自然豊かな干潟をDASH海岸でも再現したい。野島干潟を目標に男達の挑戦は続く。

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