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道草ファイル №8
葦(ヨシ・アシ)イネ科
秋
水辺で見られることが多く、9月から10月頃にかけて花穂を出す。地下深くに根を張り、高さ1~3mほどに生長する。
植物学的に「ヨシ」と「アシ」は同じもので、当初、呼ばれていた「アシ」は「悪(あ)し」に繋がる忌み言葉で、「善(よ)し」言い替えたのが定着した。
地方によって呼び名が異なり、関東では「アシ」、関西では「ヨシ」が一般的。
まっすぐに伸びる茎は木化し、軽くて丈夫な棒として古くから様々な形で利用されてきたが、日本では特に、葦の茎で作ったすだれを葦簀(よしず)と呼び、夏の涼風に力を発揮してきた。すだれの産地で知られる近江八幡では、中が空洞になっている葦を「ヨシ」と呼び、中が詰まっている荻を「アシ」と呼んで、すだれの材料には「ヨシ」を使う。