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道草ファイル №10
オオバコオオバコ科

日本各地からアジアに分布する多年生草本であり、路傍雑草の代表格。日当たりのよい路傍や土手、庭園などに生え、葉が大きく広いことからこの名がついた。
やや湿った場所を好み、果実には粘着性があり、靴などに付着して散布される。
葉や花茎には踏みつけに適応できる丈夫な維管束が発達している。維管束の周りには丈夫な繊維が取り囲んで維管束を守っている。
オオバコを乾燥させたものは、日本薬局方に収録された生薬であり、咳止め(消炎)・利尿・下痢止めなどの作用がある。
漢方においては、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)などに配合される。

道草ファイル
ヘラオオバコオオバコ科

ヨーロッパが原産の帰化植物で、江戸時代の末期に渡来。生育地は路傍や牧草地、堤防などで、日本全土に分布するが、特に北海道に多い。道子がサイクリングロードで食べていた草。
地下に太い根茎があるため繁殖力が強く、1株で最大1万個もの種子を作る。
葉は全て根生葉(根元に生える葉)で、ヘラ状の細長い形をしていることから、その名がついた。春から夏にかけて高さ30cmほどの花茎をだし、茎先端につける花穂は穂状花序で、白花が下から上へ順に咲き上がるのが特徴。
一つの花の中には雌しべと雄しべがあり、雌しべの方が先に成熟して別株からの花粉によって受精(雌蕊先熟)。これは自家受精を避ける巧妙な仕組み。
多種類の有効成分を含んでいるため、ヨーロッパではハーブとして食用や薬用に利用され、家畜用飼料としても栽培されている。