大都会の巨大迷路を抜け出せ! 右折だけで目的地へ辿りつけるか!?

 

 陸上競技や野球、そしてスピードスケートも、ほとんどのスポーツは左回りに走る。その動きに慣れ、いつしか私たちは左回りが得意となっている。そこで問題となるのが、道路での「右折」。車の運転でも左へは曲がりやすいが右折は不慣れ。平成11年度の交通統計によると、交差点における事故原因は、1位「出会い頭」(206,344件)、2位「右折時」(64,975件)、3位「駐・停車時」(43,104件)、4位「左折時」(28,295件)と、右折時の事故発生率は左折のなんと2倍以上!

 その対策として、交通量の多い場所では右折車専用信号のある交差点が増えている。但し、狭い道での右折は時間帯による制限、一方通行による進入禁止など制限も多く、思うように目的地へ向かえない。

そこで、不慣れな右折を克服しながら、巨大迷路の街を抜け出せ!
右折だけで目的地にたどり着けるか!?

 東京都世田谷区赤堤、この地に集ったのは城島・達也・太一、そこへ福澤アナも加わり「太一・達也チーム」と「城島・福澤チーム」に分かれての参加。さらに、今回最強のタクシードライバーが登場! 日本交通の小曽根 潔さん、東京の道を知り尽くす小曽根さんはこの道32年のキャリアを持ち、その間無違反無事故。これまで走った距離は120万キロ以上にものぼる!

 ルールは都内一複雑な迷路の真ん中にある「赤堤二丁目交差点」をスタートすると、3チームは独自のルートを選んで「右折」と「直進」のみで走り、東の方角に位置する港区芝公園の「東京タワー」を目指す。直線距離にしておよそ10kmの道程を、どのチームがいち早く無事に辿りつけるかで競う。ポイントとなるのは、スタート地点を囲むように流れている3つの幹線道路…上側を皇居に向かって流れる「甲州街道」、下側を皇居に向かって流れる「国道246号線」、ゴール方向に対して垂直に流れる「環状七号線」、住宅街の迷路を抜け、このいずれかの幹線道路に出ることが先決。

 赤堤二丁目交差点に向かい合う3チーム、果たして、右折と直進だけで巨大迷路を脱出し、東京タワーへたどり着くことはできるのか?


 正午の時報と共に、3チーム一斉にスタート!

 まずは城島・福澤チーム、城島の運転で信号のない住宅街を進み、この日最初の右折。カーナビの計算では、ゴールまでの所要時間19分と出たが、これがどうなるか? 福澤は地図を手に効率よいルートを模索。そして狭い交差点にさしかかると、停止線で止まり、左右を確認していざ直進…と思ったら、城島この日最初のエンスト! 続いて福澤ナビの指示でかなり狭い曲がり角に突入! 右折できるか? 城島はシゲちゃんマンカーブで余裕の通過を宣言するが、車体の右側は民家の塀スレスレ。 右折が苦手な城島、一旦切りかえして慎重に進入…が、またしてもエンスト! そして苦労の末、ようやくクリア!

 その頃、太一・達也チームは太一の運転で狭い商店街を走行中。目指すは国道246号線だが、それには前方で交差する道路を左へ行かなければならない。しかし当然、左折はアウト。そこで達也にはある作戦が…左折したい通りを一旦通過し、細かい右折を4の字形に繰り返して、目指す方向への道に出る。これなら左折をしたのと同じ計算になる。いざ、4の字右折実行。 だが、いきなり狭い曲がり角に突入。 ギリギリの車幅に焦りながら1つ目をクリア! そして2つ目、曲がろうと思ったら「通り抜け禁止」だった。直線も行き止まりで作戦あっさり失敗。 やむなくバックで引き返すが、これも一苦労…。

 一方、タクシーの小曽根さんは順調に幹線道路へと近づく。ちなみに、スタート地点から東京タワーまでの通常料金は「約4,000円」だが、ここまでは初乗り料金の「660円」。そして1本の細道へ入ると、そのまま環七通りに直面するらしい。キャリア32年の余裕か?

 その頃、城島・福澤チームも住宅街の細道を進み、このまま行けば甲州街道にあたる。すると、カーナビから「1キロ先 左方向です」とアナウンスされるが、左折禁止のためそのまま直進。そして商店街に入ると、前方で犬を連れた奥様2人組が道をふさいで立ち話をしていた。城島と福澤は道を空けてもらい、会釈をして先を急ぐ。すると、ついに甲州街道が見えた。 が、その先は左折しかできない。慌てる2人、実験ここまでか? 考えながらゆっくり進むと、甲州街道のわずか手前に細道が現われた! 2人は迷うことなく右折し、間一髪セーフ。 だが、これで迷路に逆戻り。

 そして再び住宅街の迷路に入り、T字路に直面すると、なんと右手に先ほどの犬連れの奥様方がまたしても道をふさいで立ち話をしていた。 さらに、左手から車が曲がってきた。 ここでも奥様方によけてもらい右折成功! 地図と通りを照らし合わせながら焦る福澤、どうやら完全に迷ったらしい。さらに、城島はあることに気づいた…さっきと同じ道を走ってた。 と、その先で三たび奥様方と遭遇? 2人は違う通りを選んで右折したつもりが、結局同じ道に出てしまい、完全に袋小路にはまっていた。恐るべし巨大迷路!

 一方、太一・達也チームは先ほどの失敗にならい、今度は大回りの4の字作戦に挑んだ。すると、ようやく国道246号線に続く道ヘ出ることに成功。達也の想定だと残すは直進のみだが、踏切が現われると、その先はこちらへ向かう一方通行だった。 仕方なく踏切手前の通りを右折すると、行く手は狭く走りづらい商店街。そこを早く抜けるため2人が右手に進路をとると、先ほど走った道に出てしまった。 達也のナビゲーション、ことごとく裏目にでる。

 そして、車内のムードも次第に険悪に…。次の作戦をあおる太一に、達也は自信なさげに「次は…」と新たな手段を切り出すと、太一「次は…って遅いよ」と怒り気味にかえす。すると達也「うっせーな!運転しろよ黙って!」と逆ギレか? そんな2人がじゃれている間にたどり着いたのは、スタート地点? 2人はスタートから国道246号線に向かうつもりだったが、巨大迷路をひとまわりして振りだしに戻ってしまった。

 順調なのはタクシーの小曽根さんだけのようだ。同乗するスタッフが「スイスイ行きますね?」と問いかけた途端、前方は工事による通行止め! 普段なら環七通りに出られるはずだが…泣く泣く手前で右折。再びルートを模索すると、32年のキャリアに動揺が出はじめる。狭い交差点にさしかかると、小曽根さんはなんと左折をはじめた。 スタッフが知らせると、慌ててハンドルを戻す。うっかりしていた小曽根さんも、次第に迷路にのまれていく。

 スタートから40分が経過し、城島・福澤チームは迷路を前に活路を見出せず、福澤ナビはお手上げ状態! そこで、城島が持ち前の「動物的勘」で脱出を試みる。イチかバチか、城島の勘に委ねる。そして、狭い角をシゲちゃんマンカーブで突入したその時、またもエンスト。これでスタートから数えて34回。続けざまに35、36…。慎重になるほどエンストは激しくなり、結局ここまで39回。

 一方、達也・太一チームはひとまず作戦の立てなおし。スタート当初から国道246号線を目指していたが、ここで環七通りに変更。そして得意の4の字作戦で走り続けると、ようやく前方に環七通りが見えた。しかし、その先は左折のみの合流。そこで、環七にぶつかる手前で右折し、まずは環七に交差する通りを探す。すると淡島通りに抜け、ついに環七の交差点にでた。はしゃぐ2人は交差点を右折し、1時間かけて迷路脱出に成功!

 その頃、相変わらず迷走するタクシーの小曽根さん、いきなり笑いだしたかと思ったら、なんと前方に車進入防止の柵が立ちはだかった。小曽根さんは車を降りて柵を外してみるが、もちろんダメだった! 仕方なくバックで引き返すと、ボソッと呟く小曽根さん「30何年やっててこんなことは初めてですねぇ…」、とキャリアも揺らぐ心境。スタート地点から東京タワーまでの通常料金「約4,000円」に対し、既に「4,020円」と上回ってしまった。

 一方、城島・福澤チームは車を止めてじっくり作戦を練る。同じ道は通るまいとルートを絞り再スタート。だが、やってきたのはスタート地点? 苦笑いの2人、こちらも振りだしに戻ってしまい、やる気は束の間だった。スタート前は簡単にゴールできると思っていた福澤、予想外の苦戦にショック!

 その頃、唯一迷路を抜け出した達也・太一チームは順調にゴールへ近づく。すると、前方に東京タワーが顔をだした。

 スタートから1時間20分が経過し、タクシーの小曽根さんは迷路脱出間近! しかし、何だか不満げな様子。実は裏道に自信のあった小曽根さん、目指していたのは環七通りだったが、苦労した末に行きついたのは甲州街道、これではプロとしてのプライドが許さないというのだ。そして甲州街道に直面し、小曽根さん妥協の右折。ともあれ無事迷路脱出に成功。スタート地点から東京タワーまでの通常料金「約4,000円」に対し、ここまで「8,180円」。

 一方、振りだしに戻った城島・福澤チーム、新たなルートで教会の前を通りがかると、ちょうど挙式をあげたカップルが祝福を受けていた。羨ましがる2人は運転を気にしつつ、通り過ぎたあとも何度となく後ろを振り返る。そして次の角を右折するはずだったが、新婚カップルに気を取られて曲がりきれなかった。それでも「いいなぁ」を連発する2人、このルートに幸運の予感か?

 2人はここである作戦にでた。それは、4の字右折をさらに2つ合わせた8の字走行で行きたい方向を目指す作戦。高度な方向感覚を要するが、迷路の中で次第に感覚を掴んでいく城島と福澤。そして作戦が実を結び、右折200回にして待望の甲州街道へやってきた。信号が変わり、201回目の右折で甲州街道へ突入し、最も遅れて迷路脱出に成功。ここから一気に新宿方面を目指す。

 その頃、最も早かった達也・太一チームは、走りながら東京タワーの姿を探す。すると、左手にその姿を発見。だが、右折によってさらに離れてしまった。そこで来た道を戻らなければならないが、それには6回の右折を繰り返さなければならない。太一、右折実験の大変さを改めて思い知る。

 一方、城島・福澤チームは新宿に到着。すると、福澤ナビが一発でゴールできるルートをはじき出した。現在走っているのは、新宿から皇居につながる国道20号。そこから右折方向にある東京タワーへは、大通りだけでも5ルートあるが、いったいどれを選ぶつもりなのか? まずは新宿駅南口を通ると、カーナビが右折のアナウンスをするが、福澤は直進を選択。続いて四谷三丁目交差点手前で再びアナウンスが入るが、ここでも直進。

 そして日本テレビに近づき、カーナビが四谷見附交差点右折のアナウンスをしたその時、2人の車を1台のタクシーが追い抜いた。小曽根さんだ! 対する小曽根さんも2人に気づき、「ウフフ…」と不敵に笑う。小曽根さんは四谷見附交差点で右折車線に入り、赤坂方面へ向かうらしい。対する福澤、小曽根さんをあざ笑うかのように三たび直進。そして城島と福澤は、その2本先の皇居側の内堀通りを右折。すると、前方のビルの上に、東京タワーの先端が見えた!

 その頃、太一・達也チームは港区芝公園を走りゴールは目前。左手に東京タワーが大きくそびえ立つが、左側ではゴールできない! それでも2人は右折を繰り返し、次の交差点を右折すればゴールというところまで近づいた! だが、そこは時間帯による右折禁止で入れない! 思わぬ交通規制が行く手を阻む。あと1歩のところでゴールを逃し、新たなルートを模索。周辺をぐるぐるまわってはや15分が経過、大丈夫か?

 すると、前方にいきなり東京タワーが出没…しかし、やけに短い? 2人が見たのは東京タワーではなく、ビルの上に立つ別の電波塔だった。突然短くなった姿に2人はビックリ! そして勝手にニセ東京タワーと命名? こうして別のルートを模索し、ようやくゴールへと続く交差点までこぎつけた。ここを右折すれば、念願の東京タワー入り口。そして勝利を確信した右折…すると太一と達也、驚愕! なんと、ゴール入り口は逆方向の左側だった! もちろん左折で入るのはダメ。入り口にはゴールゲートが飾られ、係のお姉さんとイメージキャラクターのノッポンがお待ちかね。2人はゴールを目の前にして無念の通過。

 一方、城島・福澤チームもゴールは目前。前方の交差点を右折すれば東京タワー入り口だが、こちらも時間帯による通行禁止だった。改めてゴールへ近づきなおし、目の前に東京タワーを大きく望むが、ゴールは近くて遠い…。

 その頃、太一・達也チームは右の通りへ入ろうと一旦停止。すると、2人の車をタクシーが追い抜いた…小曽根さんだ! 実は小曽根さん、2人と同じルートを進み、しかもすぐ後ろで同じくゴールし損ねていたのだ。前方を直進する小曽根さんに、達也は勝利を確信した。この先直進のルートではゴールに近づけないことを達也は知っていたのだ。そして2人は自信を持っての右折。

 一方、城島・福澤チームは大通りで右折の信号待ちをしていると、進行方向から太一と達也の車が出てきた! 東京タワーの裏側からきた城島と福澤は、4の字右折でゴールを目指す作戦。一方、ゴール前を通過してしまった太一と達也は、右折を繰り返して来た道を逆戻りする8の字作戦。果たして、どちらのルートが先にゴールできるのか? 城島・福澤チームはゴールまであと600m。

 そして、達也・太一チームは、まもなく走ってきた道へ復帰し、ゴールまで400mだが、赤信号に苛立ち苦笑いの2人。

 その頃、城島・福澤チームは信号待ちの渋滞にはまった。城島の表情から笑顔が消えた。そして車が流れだし、交差点を右折するとゴールまで200m。あとは東京タワー入り口への右折を残すのみ。すると、前方にタクシーの姿が…小曽根さんだ! 一足早かった小曽根さんが先にゲートをくぐり、タッチの差でゴール! スタートから東京タワーまでの通常料金「約4,000円」に対して「15,680円」でのゴールとなった。続いて城島・福澤チームもゴール!

 だが、さらに驚きの事実が! そのわずか3分前、なんと太一と達也が先にゴールしていたのだ! タクシーの小曽根さんと城島・福澤チームが到着した頃には、既に2人に豪華な食事が用意され、係のお姉さんとノッポンから祝福を受けていた。ゴール目前、3台が走り惑う大混戦、幹線道路を選択したゆえの長い信号待ちが、城島・福澤の敗因となった。

<記 録>

1位 太一・達也チーム タイム「2時間15分」走行距離「37km」
2位 タクシー小曽根さん タイム「2時間17分」走行距離「39km」
3位 城島・福澤チーム タイム「2時間18分」走行距離「33km」

 3チームともタイムはほぼ同じ。直線距離約10kmの3倍以上走行したが、右折だけで目的地へはたどり着けた。

 以前、「世田谷・経堂の迷路を抜け出せるか!?」の実験にも挑んだ達也と太一。前回に増して大苦戦した右折実験に、「世田谷迷路だよ!」を連発。2度目にしても、世田谷の迷路は2人にとって驚異だった。

 そして、世田谷を抜けるのに最も時間のかかった城島・福澤チーム。移動中の車内には「急がば回れ!」「失敗しないとわからないこともある!」「狭いところばかり見ていないで、もっと広い視野でものを見ないと!」などの人生論が次々に飛び出し、「今回のロケは奥が深い!」としみじみ語る2人であった。

 また、放送中にもあった「城島のエンスト」、実は、その合計は「53回」にものぼった。延々繰り返される「一時停止→左右確認→出発」の作業に疲れがでたのか? それとも、思うように進めない精神的なプレッシャーが城島を襲ったのか?

緊急事態発生! 避難訓練家族強化合宿!!

 地震・火災・津波…我々の身にいつ襲いかかるか分からない「災害」。もし突然、予期せぬ出来事が起こったら…「落ちつかなければ!」と分かっていても陥ってしまうパニック。こんな時、あなたならどうしますか?

 消防庁では防災頭きんや食糧、そして懐中電灯をはじめとする数々の物を防災時のために備えるよう呼びかけている。しかし、日頃から充分な防災用品を備えている家庭は3割にも満たない。災害時には自分の身を守り、素早く逃げる意識に加え、さらにその後のことを考えた荷物の持ち出し方も重要となる。

そこで!
緊急事態発生! 避難訓練家族 強化合宿!!

 この企画に全国から約1,200通の応募が寄せられた。その中から達也と太一がランダムに2組を選ぶ。

 まず太一が選んだのは、東京都東村山で独り暮しをしている山田奈美子さん(24歳)。同封された手紙には「のんびり屋の私は災害の時、逃げ遅れそうでとても不安です。いざ避難となると慌ててしまい、何もできないと思います」と、切々なメッセージが込められている。

 一方、達也が選んだのは、埼玉県上福岡市に住む阿井さん一家。父・亨さん(38歳)、母・エミさん(34歳)、長男・昇平くん(12歳)、長女・ゆり香ちゃん(8歳)の4人家族。エミさんから送られた手紙には「4年前にボヤを出してしまい、慌てて子供を連れて逃げました。部屋に戻って長男を忘れていたことに気づき、びっくりしてしまいました」と過去の苦い体験が綴られている。

 山田さんには太一、阿井さん一家には達也がそれぞれサポートにまわり、2組には実際に避難訓練を体験してもらう。そして、実際に行なう訓練は…突然の災害を想定し、制限時間の3分以内に、避難時に必要な物を荷物にまとめ外へ脱出! そして安全な場所に避難すると、2組には避難生活を乗り切るための様々な項目を用意。「火をおこす」「雨対策など身の保護」「食事」「情報」「寝床」、これらの項目を家から持ち出した物だけでこなさなければならないのだ。

 果たして、無事に項目をクリアし、避難生活を乗り切ることはできるのか?


午前8時、埼玉県上福岡市の阿井さん宅へ向かうDASHレスキュー隊・達也、なぜかほふく前進? 実は、この日避難訓練を行なうことは家族に一切知らせていない。そして玄関から出てきたのはお母さんのエミさんだが、達也の突然の訪問に仰天! ここでひとまず、家族全員に表へ出てきてもらう。

 一方、東京都東村山市へやってきた太一。アパートの一室へ向かうと、出てきたのは寝巻き姿にスッピン顔の山田奈美子さん…寝起きだった! ひとまず外に出てもらおうとするが、化粧前の彼女はドアを閉めてしまった! 待つこと10分、山田さんが出てきた。たった今から避難訓練を行なう旨を説明すると、「本当にやるんですか?」と驚く彼女、災害はいつ来るか分からないもの!

 そして避難訓練へ入る前に、全身黒タイツ姿のDASHカメラ隊が登場! 彼らの任務は、避難の様子を撮影するため、邪魔にならないよう部屋の各ポイントに小型カメラを設置すること。山田さんの住まいはワンルームマンションのロフト付き。カメラを1階に3ヵ所、ロフトに2ヵ所設置。一方、阿井さんのお宅は2階建ての一軒家。1階に6ヵ所、2階に5ヵ所設置。

 制限時間は3分間。両者、達也と太一それぞれの合図で避難訓練スタート!

 まずは1人暮しの山田さん、太一も荷物運び出しのお手伝い。太一は彼女の指示でロフトへ上がり「矢」を探す。矢は彼女の1番の宝物らしい。慌てて持ち出す物を選ぶ彼女は「何でこんな朝早くから!」と、思わずグチを漏らす。避難まで残り2分となり、太一が矢を見つけると、続いて山田さんは太一にバッグを渡してぬいぐるみを詰め込むよう依頼。さらに、彼女がロフトから必要なものを1階の太一に投げ渡し連携プレーを見せる! 残り30秒、2人が両手いっぱいに荷物を抱え部屋を後にすると、ここで制限時間終了!

 一方、4人家族の阿井さん宅、1階で慌てふためくお母さん、2階ではお父さん・昇平くん・ゆり香ちゃんが荷物をまとめるが、まだ焦ってはいない。さらに、阿井家では犬・ウサギ・インコ・ハムスターといった多くのペットを飼っており、達也がウサギの捕獲を担当。避難まで残り2分、ゆり香ちゃんは徐々に大きい荷物を取り出すが、昇平くんは未だ部屋をウロウロするだけ。庭の達也はウサギと追いかけっこ! 残りあと1分、お母さんは2階へ上がりラストスパートをかける。昇平くんはようやく作業にかかり、貯金箱を手にとった。一方、達也はウサギの捕獲に成功! 残りあと30秒。お母さんは衣類をバッグに詰め込むと、慌てて階段を駆け下りる。荷物とペットを抱えて脱出した阿井さん家族、こうして制限時間終了! かなり慌てたお母さんは靴が左右逆さま。ゆり香ちゃんに至っては、なんと裸足!

 こうして避難した2組は東京都稲城市の河原に集結した。橋の下を避難場所に決めると、そこにギターを弾く男の姿が…城島だった! 実は、城島もスタッフに避難するように言われ、自宅から荷物を持ってきていた。山田さん・太一チーム、阿井さん一家・達也チーム、そして城島、3組は無事 避難完了!

  ここで、3分間で持ち出した物を確認。まず阿井さん一家、お母さんが運んだのは「家族の洋服」「食糧品」「キティーちゃんグッズ」と、中には電気が必要なコーヒーメーカーまであった。小学3年生のゆり香ちゃんはランドセルに詰めた「勉強道具」、大切な「ぬいぐるみ」。中学1年生の昇平くんはダンボールいっぱいの「マンガ本」「エアーガン」など遊び道具ばかり! さらに「貯金箱」も持参。お父さんは「携帯電話」「仕事道具」。これに「ペット」の犬・ウサギ2羽・インコ・ハムスターと「エサ」を加え、全部で158点の荷物!

  一方、独り暮しの山田さんは宝物の「弓矢」、誕生日にもらったというラッパなどの「オモチャ」や「ぬいぐるみ」、そして「化粧道具」「食糧品」「衣類・毛布」「日用雑貨」、その中には蚊取り線香もあった。これで占めて62点!

 そして城島は「何かに役立つ物を」と考え、「ガムテープ」「トイレットペーパー」「新聞紙」「お酒(アルコール)」、なぜか「スチールタワシ」も用意。その他、「日用雑貨」「食糧品」最低限の「衣類」「貴重品」、その中にはしっかり貯金通帳も入っていた! さらに「ギター」も加え、全部で47点!

 そしてここからが問題!! これら持ち出した物だけで生活はできるのか? 消防庁が提唱する持ち出すべき物を用途別に分けると、「身の保護」「火」「食事」「情報」「寝床」が考えられる。この5つを訓練項目とし、避難生活に挑む!

 最初は「身の回りの保護」。ここで必要なポイントは、肌の露出防止と雨対策。

 まずは達也・阿井さん一家、全員長袖の服で肌の露出を防ぐと、次に裸足で避難したゆり香ちゃんの足の安全を確保しなくてはならない。

「緊急時の靴の作り方」…靴底代わりになる固い物を用意し、タオルや三角巾などで足と靴底を固定すると良い。ちなみに、避難時に慌ててしまい、忘れて困る物は…1.めがね 2.靴 3.パジャマのまま出てくる。これらの項目が上位に数えられる。

 ここで靴底になる固い物を探すと、昇平くんが持ち出したマンガ本を発見。ゆり香ちゃんの足に合わせてみると、サイズもピッタリ! ちょっと複雑な昇平くんは苦笑い…でも今は妹の足の方が大事だと、ひとまず納得? 続いて靴底の固定は救急箱に入っていた包帯を代用。さらにビニール袋で覆って防水対策も万全。これで歩いてみると、ゆり香ちゃんは大丈夫そうだ! 次は雨対策、各自ゴミ袋に穴をあけてカッパ作り。さらに、ペットのワンチャンにも、ビニール袋でカッパを作ってかぶせてあげる。

 一方、太一と山田さん、雨対策に彼女が持ち出したのは「サランラップ」。さらに、ここで活躍するのが宝物の「矢」。この2点でカサ作りに挑む。4本の矢を集め、先端をヘアゴムで束ねると、とがった先をタオルでくるむ。続いて4本の矢をカサ状に開き、丁寧にサランラップを巻いていく。かぶってみると少々格好は悪いが、即席のカサが完成! 肌の露出防止には「長袖のシャツ」と、なぜか持ち出していた「紅白帽」をかぶる。

 そして、雨対策に励む2組を見つめ、城島も負けじと雨具作りに挑戦。まずは持参した「ギターケース」を頭からかぶってカッパ代わり? 続いてダンボールにガムテープをしっかりと貼り、これを頭からかぶって雨具完成! 頭は絶対に濡れないうえ、手をかける穴から前方が見渡せるというスグレモノ?

 こうして3組は、持ち出した物で、身の保護と雨対策を終えた!

 2つ目の項目は「火を起こす」。ここで欠かせないのは、マッチやライターなどの火を起こすものだが、3組は持ってきたのか?

 まずは達也・阿井さん一家、お母さんがここぞとばかりにライターを取り出し、いきなり終了か? と思いきや中身はカラッポ。かろうじて火花がでるため、これで火起こしに挑む。達也が火花を起こし、そこへお父さんがタバコを近づけ必死に吸いこむ。これを根気良く繰り返すと、わずかながら火がついた! これを火種にティッシュを燃やしてかまどを作る。他に燃える物を探していると、ここでもお兄ちゃんのマンガ本が活躍。お父さんとお母さんは躊躇することなく、本を破いて火に投げ込む。複雑な心境の昇平くんだが、立派なお手柄! さらに周辺から見つけた小枝で火は勢いを増し、阿井さん一家、火起こし完了。

 一方、太一・山田さんチームは火を起こせそうな物がなく、しいていえば懐中電灯くらいだが、電池も入っていない。手立てはないのか? と、そこへ1人の男が現われた。アウトドアショップS.R.C.に勤める八重樫昌宏さん、こんな時のプロフェッショナルだ。ここで八重樫さんが出したアイデアとは、なんと「懐中電灯」の反射鏡で光を集めて「蚊取り線香」に点火するというもの。防災用品として欠かせない懐中電灯は、中の反射鏡で太陽光集め火を起こすことができるのだ。

  しかし、この日はあいにくの雨空。太陽がないと光りを集めるのは難しい。そこで、太一の案で照明スタッフからライトを借りることに。懐中電灯の電球を抜き、そこへ短く切った蚊取り線香を差し込んで照明にかざす。そしてしばらくすると、蚊取り線香の先から煙がでた! これを火種にかまど作り。ところが、ティッシュや新聞紙を燃やそうとするが、中々炎にならない。そこで山田さんが持ち出したのは、オモチャのラッパ。火種に向かって音を出しながらラッパを吹く。すると見事に炎となり、ラッパの力で火起こしに成功!

 そして城島も火起こしに挑戦。八重樫さんのアドバイスで目覚まし時計から電池を取り出すと、そこに城島が持ち出したスチールタワシが利用できるという。指示通りスチールタワシに電池を接触させてみると、なんと一瞬火がついた! その現象に城島呆然。それを火種にティッシュを燃やしてかまどへ入れる。そして城島が顔を上げると、阿井さん一家が見学していた。この現象に家族もビックリ! そしていつしか参加者全員で協力していた! みんなのやさしさに城島「家族欲しいな〜」と思わず呟く。

 スチールタワシに9ボルト電池をつけると、電流が流れ高温になり火がつくという手軽で意外な着火方法。

※但し、緊急時以外は絶対におやめください。

 こうして3組は、それぞれ持ち出した物で火起こしに成功!

 3つ目の項目は「食事を作る」。かまどを使ってどんな料理ができるのか?

 達也・阿井さん一家の夕食はなんと焼きそば! お菓子の缶のフタに針金のハンガーをかけてフライパン代わりにすると、表面にアルミホイルを施す。さらに油はツナ缶の油で代用。そして麺を炒め、ツナはそのまま具として使用。こうして作ったアイデアづくしの料理、その味に家族と達也も大満足!

 一方、太一・山田さんの夕食はカップラーメン。お湯を沸かすため小物入れの缶に水を注ぐと、続いて丹念に石を洗い炎の中へ放り込んだ。なんと石を焼き、その熱で湯を沸騰させる作戦! そして15分後、石を取り出して水の中へ入れてみるが、熱し方が足りず失敗。そこで炭を入れてみると、見事に沸騰! だが、お湯は真っ黒! カップにタオルをかけて濾してみるが効果なし。2人は気をとりなおし、今度は缶を直火にかけると見事に沸騰したが、これをどうやって注ぐかが問題。そこで達也の手を借り、3人がかりで木を使って缶を運ぶが、バランスが崩れてお湯がこぼれてしまった! だが、お湯はわずかに残っており、これでようやくカップラーメンが完成! 苦労の末の一口、味もまた格別。

 その頃、城島も食事の準備中。夕食は桃の缶詰。しかし、肝心の缶切りがない! そこでスプーンの柄の端を缶詰に立てて上から石で叩く。すると見事に穴が開き、まずは桃の汁をカッ食らう! 缶切りがない場合、「先割れスプーン」を代用すれば缶詰を簡単に開けることができるのだ。そしてスプーンで地道に切り口を広げ、わずかに口が開くと、強引に桃の実を取り出す。だが、勢いあまって桃が落下! それでも諦めず、曲がってしまったスプーンで小さな実を取りだし、苦労の末ようやく一口。さらに、あるメニューを思いついた。ウォッカのフタにお酒を注ぎ、そこに桃の缶詰の汁を足すと、ピーチリキュールの完成。そして味見…「きっく〜!」、城島ただの酒飲みになった。

 3組はそれぞれのアイデアを生かし、食事の訓練終了!

 4つ目の項目は、ラジオや携帯電話で「情報」を得ること。だが、実際の災害時の問題は、全員が一斉に電話を使いはじめてしまうため、回線がパンクしてしまうこと。そんな時に役立つのが「171災害用伝言ダイヤルサービス」。171に電話をかけ、案内に従って伝言を録音すれば、第三者がそのメッセージを聞き、安否を確認できるというもの。

 そして最後の項目は「寝床の確保」。ここで欠かせないのは、灯りを作る事と、寝床を作る事。

 達也・阿井さん一家、ランプの燃料になる物を探す達也は「ツナ缶の油」を集めだした。これが燃料? そしてお父さんが包帯で芯を作り、油に浸して火をつけてみると、見事に火がつきランプが完成した! 続いて寝床作り。橋の下の壁を風よけにして毛布を敷くと、家族4人は体を寄せ合って就寝。

 その頃、城島も色々な物でランプ作りに励んでいた。まずは容器に「液体はみがき」を入れて火を近づけてみるが変化なし。続いてマヨネーズ、これも変化なし。そして「油性マジック」を火に近づけてみると、ついた! しかもロウソクのように燃え続けている。油性ペンのインクにはアルコールが含まれているため火がつくのだ。

※但し、緊急時以外は絶対におやめください。
続いて寝床作り。城島は新聞紙を体に巻きつけ、そのまま眠りに就く。新聞紙には保温効果があり、体に巻きつけると良いのだ。

 一方、ロウソク代わりになる物を探す太一と山田さん、彼女の化粧道具から「口紅」を見つけると、これを代用できないか実験。中央に細い穴を開け、そこに「たこ糸」を通す。これに火を近づけてみると、ついた! さらに、リップクリームでも成功! 口紅やリップクリームには、植物油脂が含まれているため、芯をさせばロウソク代わりになる。続いて寝床、石を積み上げて風よけを作り、毛布とクマさんの枕を置いて寝床が完成! さらに、風よけの石の上には、ぬいぐるみやブタの蚊取り線香、友達の写真などを飾って自分だけの空間を演出。

 こうして、阿井さん一家・山田さん・城島の3組は無事に避難訓練終了!

 緊急時に対する備え、十分な物が揃っていることも大切であるが、みんなで工夫し協力しあう心の備えが最も大切である。

 様々なアイデアを駆使して避難訓練は無事成功を収めたが、他にも色んな物で「火起こし」に挑んでいた。虫眼鏡を太陽にかざして紙を燃やす実験は小学校の時に経験したが、ならば「メガネ」でも燃えるのでは?と考えた城島、しかしまったく効果なし。続いて「使いきりカメラのレンズ」で挑んでみたが、これも失敗! 実は、虫眼鏡や老眼鏡などの凸型レンズは、太陽の熱を集めて紙を燃やすことができるが、メガネやカメラなどの凹型レンズでは燃えないのだ。続いて城島は「ギターの弦」に電流が通るのでは? と考え、弦の先を+と−にして電池とつないでみようとしたが、感電する危険もあると考え、恐くて実行できなかった!

 一方、太一と山田さんは、口紅とリップクリームでロウソク作りに成功したが、その後「カップラーメンの調理オイル」が残っていたため、試しに火をつけてみたら、見事ランプ代わりになった!

 そして今回のロケで大切なマンガ本を失った阿井家の長男・昇平くん。妹・ゆり香ちゃんの靴代わりになったり、燃料に使われたりで、実はロケの後に落ちこんでしまった。それを見兼ねた両親は、昇平くんにマンガ本を新たに買ってあげることを約束していた。

※以上、今回行なった実験はすべて緊急時に備えた方法なので、緊急時以外の目的では、絶対におやめください。

DASH村 村長選挙 開票結果速報!!

 

 6月4日の放送で、国土地理院発行の日本地図に載るべく、DASH村の建設に踏みきったザ!鉄腕!DASH !!。村の建設に必要な条件の1つである村長を選出するため、村長選挙を開催した。

 ハガキとインターネットによる投票は6月25日の正午に締め切られ、選挙結果をこの日の放送にて発表!

 

 DASH村の将来を担う村長に輝くのは、果たして誰なのか?

この日は別の選挙もあるので、くれぐれもお間違えなく!

あなたが選ぶ DASH村 村長選挙 開票速報

 「DASH村を建設し、国土地理院発行の日本地図に載ろう!?」ということで、6月4日よりインターネットとハガキによるDASH村村長選挙を実施しました。

 投票は、6月25日正午に締切られ、全投票総数は、207,945票、即日開票が行われました。
結果は以下の通りです。


当選
アヒル隊長
アヒル隊長
58,114票
次点
城島茂
城島茂
55,229票
次々点
山口達也
山口達也
39,257票



 アヒル隊長が城島茂との接戦を制し、DASH村の村長に決定!

 アヒル隊長へ寄せられた意見としては、「不言実行」「自然保護を念頭に置いた村作り」といったものが多く、アヒル隊長改め、アヒル村長の今後の活躍が期待されます。

 なお、次点の城島茂と、次々点の山口達也が、副村長としてアヒル村長をサポートしていくことも併せて決まりました。

 皆様、たくさんの投票どうもありがとうございました。