新2000円札 より遠くの人と両替できるか!?

 2000年7月19日、新2000円札が発行された。「すぐにでも手にしたい!触れてみたい!」と誰もが思っても、行き渡るには時間がかかるもの。

 そこで、7月23日の放送でこんな告知を行なった…

〜 7月25日、TOKIOがあなたの1000円札2枚と新2000円札を交換します! 街でTOKIOを見かけたら、1000円札2枚を提示して「新2000円札と交換してください」と言ってください。その場で記念すべき新紙幣2000円札と交換します。但し、どこに現われるかは不明。〜

 1日限定で新2000円札を手にした5人が街に出没! 少しでも遠くの人と両替すべく旅に出る。しかし、これは男たちの戦いであった!

新2000円札 より遠くの人と両替できるか!?

 午前9時、日本銀行前をスタートし「どこまで遠くの人と両替できたか」、その距離を5人が競う。出くわした人に1000円札2枚を提示され、「新2000円札と交換してください」と言われたら、その場で両替しなくてはならない。但し、各自持っている新2000円札は3枚。それをすべて両替した時点で終了! しかも、5人それぞれに渡された交通費は3000円、この条件でひたすら遠くを目指す。タイムリミットは12時間後の午後9時。

 なるべく近い距離での両替は避けたいところだが、最終的に3枚すべてを両替しなくてはならない。そのタイミングが明暗を分けそう。果たして…



えっ!今回は柴又の寅さんがゲスト?

 そして迎えた当日、日本銀行前に集まった5人。各自新2000円札3枚を手に、一斉にスタート! 全員各方面に分かれ、松岡がバス停を目指して歩くと、太一は神田駅方面を目指し、人通りの少ない道を進む。達也はサラリーマンが行き交う通りを慎重に進み、こちらも神田駅方面へ。長瀬は人を避け、ビルの隙間を抜けて新橋方面へ。城島は自然体で有楽町方面へ歩くと、早くもOLさんに気づかれた! だが、笑顔で挨拶を交わすと、声をかけられずセーフ!

 一方、バス停を目指す松岡、人ごみを走り抜けようとしたその時、1人の若い女性に指をさされ、「2000円 両替して!」と、いきなり捕まった! スタートから5分、200m地点(西河岸橋)で早くも1枚目を失い、序盤からつまずいた。そして大手町から逃げ込むようにバスへ乗り、目立たない後ろの座席につく。バスはこのまま荒川土手方面へ(運賃200円、残金2800円)。しばらく走ると若いカップルが乗ってきた。カップルの覗き込む視線に警戒する松岡。そして窓の外に都電を見つけ、乗りかえる作戦に。

 その頃、神田へやってきた太一は信号待ちの群れと遭遇! そこでとった作戦は…携帯話中作戦! うつむきながら、あたかも携帯で話している素振りで歩き無事通過! 続いて目の前に3人組の女の子が近づいてきた! 太一はすれ違いざまに背を向け、これもクリア! そして早足で地下鉄銀座線神田駅に到着。

 一方、交差点の一角に立つ長瀬をめがけ、女性が駆け寄ってきた! 電柱に寄りかかってソッポを向いていると、女性は気づかずに目の前を通過。そしてオフィス街を進むと、今度は若い女性が近づいてきた! すると「握手してください!」と頼まれ、長瀬に緊張が走る。しかし、お札目当てではないらしく、彼女はすぐその場を後にした。さらに新橋駅付近では、4人組の女の子に「握手してくださ〜い!」と頼まれ、ここも握手だけだった。

 そして、依然マイペースの城島、今度は飲食店のお兄さんに気づかれた! しかし、お兄さんは手持ちのお金がない。1000円札2枚を持っていなければ両替は成立せず、城島セーフ! そして銀座にさしかかると、城島は何やら待っている様子。そこへ荷台を押すおじさんが通り過ぎると、城島は身を屈めておじさんについて歩く。隠れたつもりか? 余計に目立っているが…。

 一方、達也は腰を据えてルートを模索し、まずはJR神田駅から電車に乗って千葉方面を目指すことに。そして駅前に近づくが、人の多さに躊躇して進めない。恐る恐る駅へ進むと、「山口さ〜ん!テレビ見ましたよ!」と、すれ違う車から女性の叫び声が! 慌てて逃げる達也、JRを諦め、そのまま地下鉄銀座線神田駅の入り口へ向かった。

 時刻はAM9:30を回り、都心をいち早く抜けられるのは誰か? 城島は依然、台車のおじさんにくっついたまま…。

 太一は地下鉄銀座線で神田駅から上野広小路駅に到着(運賃160円、残金2840円)。地上へ出ると、そこは間もなく買い物客で賑わう「アメ横」だった! 通りを歩くと前から女の子が現われ、太一は電柱に顔をつけて身を隠す。続いて商店街の狭い裏路地を見つけた! ここなら安全と中へ進むと、前方の建物のドアが開いた! 待ち伏せか? ゆっくり近づいてみると、出てきたのは飲食店のご主人だった。ご主人は太一を知る素振りもなく、無事に抜け道通過。

 一方、バスを降りた松岡は都電の駅を目指すと、「あっ松岡くん!」との叫び声が! 駅は公園の先、松岡は逃げるように園内を走り抜けると、駆け込んだのはトイレ? 隠れたついでに用を足す。そして無事に都電荒川遊園地前駅に着き、人目を避けて電車待ち。都電への乗り換えは吉と出るのか?

 その頃、地下鉄銀座線の達也は、人ごみの予想される浅草を避け、1つ手前の田原町駅で下車(運賃160円、残金2840円)。掲示版の地図を眺め、歩き出したその時、1000札2枚を手にした2人組の女の子が立っていた! 慎重な移動は実らず、スタートから5km地点(田原町駅前)で新2000円札1枚目を失った!

 一方、銀座のど真ん中を歩く城島、人ごみを避けてビルの陰に隠れていると、城島に気づいたお母さんが近づいてきた! 握手を交わし、お母さんが発した言葉は…「あなたそっくりの人力車屋さんが浅草にいるの」。2000円札が目的ではなかったようだ! 城島、一安心。

 その頃、太一は京成上野駅へ駆けこんだ。ここから金町駅まで行き、常磐線に乗りかえる作戦だが、1つ手前の柴又駅だと60円安い。そこで柴又駅で降りて金町駅まで歩くことに(運賃250円、残金2590円)。乗り込んだ車両には太一以外誰もいないが、カーテンを下ろして万全の防御。だが、隣の車両からこちらを見つめる視線が…。さらに荒川区の日暮里駅に到着すると、ぞくぞくと人が乗り込み、すかさずサングラスをかけて寝たふり。

 一方、長瀬は港区田町駅付近を移動中。すると、前方から体格の良いお兄さんが近づき、「長瀬くん 2000円とっかえて下さい!」と、ついに捕まった! このお兄さんはトラックの運転手で、長瀬を見かけ追いかけてきたのだという。長瀬はそれに気づかず、AM10:28スタートから5km地点(田町駅前)で1枚目を失った!

 そして田原町駅を出た達也、ここから押上駅まで歩く作戦。人影のない道を悠長に歩いていると、前方のマンションのベランダから、「山口く〜ん、テレビ見ました!」と手を振る女性の姿が! 慌てて立ち去る達也、その女性も慌てて引っ込み、追いかけてくるようだ。達也はそのまま浅草・雷門前の人ごみに突入! すると、熟年の奥様方に囲まれ大パニック!! が、奥様方の狙いは新2000円札ではなかった。

 その頃、有楽町でバスを待つ城島、その間、スタッフにまぎれて身を隠す。そしてバスがくると、「バスの音とりま〜す」と音声マイクを手に近づいた。これも余計に目立っているが…。しかし、バス待ちのお客さんの反応はなく無事に乗りこんだ(運賃200円、残金2800円)。このまま新宿方面へ向かう。

 一方、残り2枚の長瀬の背後から、OLさんが走り寄ってきた! 早歩きで逃げる長瀬、ひとまず地下鉄の入り口へと避難。そして彼女は…そのまま通り過ぎていった。長瀬、ビビりすぎ!

 その頃、達也は墨田区の京成押上駅に到着。駅構内を歩き、達也は思った…切符売場はみんなが財布を出しており、2000円を出されたらその場でアウトになる。すると、切符売場から3人組の奥様が達也を見ていた! 新札目当てか? 達也は一旦この場を離れ、立ち去るのを待つことに。だが、奥様方は一向に動く気配なし。仕方なく意を決して売場へ。達也が目指すのは柴又駅(運賃180円、残金2660円)。背中に視線を感じながら切符を買い終え、何とかクリア!

 一方、太一は柴又駅に到着。改札を抜けると、駅前には大勢の奥様方が集うが、寅さんの銅像に夢中で太一に気づかず、この場は楽々クリア! だが、ホッとしたのも束の間、前方から3人の女性が駆け寄り、その場に立ち尽くす太一…しかし、彼女たちの目的は太一ではなく、後ろにいた寅さん? 実はこの人、寅さん姿で柴又を案内してくれる有名なおじさん。寅さんに人気を奪われ、太一ちょっぴりつらいよ! それでも新2000円札は依然3枚キープで一安心。

 そして長瀬はJR品川駅までやってきた。ここから目指すは横浜・桜木町(運賃380円、残金2620円)。ホームで京浜東北線を待ち、大勢の人が行き交う中うつむいてその場をやり過ごす。そしてようやく電車が到着し、横浜方面へ。

 一方、都電待ちの松岡、ようやく電車が近づいてきたが、突如大雨が降り出した。荒川遊園地前駅から目指すは東池袋4丁目駅(運賃160円、残金2640円)。

 その頃、押上から柴又へ向かう達也は電車の中でルートを模索。千葉方面を目指し、まずは東松戸へ向かうことに。その場合、次の京成高砂駅で北総開発鉄道に乗り換えるが、1駅先の新柴又から乗れば70円安くなる。そこで、新柴又駅まで歩いて交通費を節約することに。さらに、歩くには京成高砂駅よりも、京成線で一駅先の柴又から歩いたほうが距離は短く、どちらで下車しても運賃は同じなのだ。達也は京成高砂駅で京成金町線に乗り換えて柴又駅まで行き、そこから北総開発鉄道の新柴又駅まで歩く作戦に。

 気づかれぬよう、うつむく達也だが、2人組の小学生の視線が気になる。そして京成高砂駅に到着し、子供たちは先に下車して一安心。そして京成金町線に乗り換えると、そこにはさっきの小学生が乗っていた! 子供の熱い視線に達也が呟く…「電車も恐いわ」。

 一方、太一は柴又から金町へ歩く途中、江戸川近くで「矢切の渡し」の看板を見つけた。手こぎの船で江戸川を渡れば、その先は千葉県。3枚キープのまま東京脱出なるか?

 「矢切の渡し」…江戸時代初期に誕生し、約400年経った今でも地元住民の貴重な足として活躍している。

 近づいてみると、太一のそばでカップルのヒソヒソ声、「DASHの撮影で…」。ハッとする太一、さらに確信をつく一言、「2000円札…」。焦る太一だが、恐る恐る船に乗りこんだ(運賃100円、残金2490円)。そこへ、噂をしていたカップルも乗り込み、太一ピンチ! とその時、「すいません、2000円を…」とそのカップルに捕まった! ついに観念の太一、スタートから18km地点(矢切の渡し)で1枚目を失い、両替し終えてもまだ一緒に乗っているという気まずさの中、船は出発した。新2000円札2枚を残して千葉県へ。

 そして時刻は正午を回り、達也は太一も通過した柴又に到着。寅さんの銅像前を足早に通り過ぎようとしたその時、大勢の奥様方が押し寄せ「両替して!」の声が! ついに達也は堪忍し、1人の奥様と新2000円札を両替。さらに握手の嵐! 熟女にモテモテの達也、スタートから16km地点(柴又)で2枚目を失い、残り1枚!

 その頃、都電で東池袋4丁目に到着した松岡、目指すは埼玉方面。賑わう池袋駅は避け、歩いて北池袋駅を目指す。しかし駅へは人通りの多いサンシャイン通りを抜けなくてはならない。松岡は冷静を装い、早足で通過!

 一方、横浜・桜木町に到着した長瀬は、よこはまコスモワールドへやってきた。橋を渡ると前方に2人組の女の子が立ち、長瀬は気づかれぬよう早歩きで通過。しかし、その先は大勢の若者が長瀬を見つめている。長瀬は視線を避け、あるアトラクションへ逃げ込んだ。すると、「寒〜!!」と身を屈める長瀬、そこはマイナス30℃の世界が体験できるアトラクションだった! 長瀬はたまらず脱出! 実は、この中で先々の作戦を立てようとしていたのだが、あまりの寒さにそれどころではなかった。激しい温度差にカメラのレンズも曇る。

 スタートから3時間が経過し、ここまで城島は残り3枚で移動距離18km。達也は残り1枚、移動距離16km。太一は残り2枚、移動距離20km。松岡は残り2枚、移動距離17km。長瀬は残り2枚、移動距離30km。

 依然3枚キープの城島、新宿西口から小田急バスに乗りこみ、武蔵境方面を目指す(運賃210円、残金2590円)。余裕からかバスの横を通りがかった2人組の女の子に新2000円札をちらつかせ、「1000円札2枚で両替するよ」とジェスチャーで挑発! するとバスが出発し、女の子たちは後を追うが、バスはそのまま加速。城島、「悪いことしたなぁ…」と、ちょっと後悔。

 一方、太一は矢切の渡しを経て千葉県に突入! 地図でルートを探ると、「北国分」なる地名を発見。しかも、「こくぶ」ではなく、「こくぶん」であることに感動! そこで、歩いて北国分駅を目指す。

 その頃、達也は歩いて北総開発鉄道の新柴又駅に到着。千葉を目指してまずは東松戸駅へ向かい、そこでJRに乗り換える作戦(運賃370円、残金2290円)。

 そして、よこはまコスモワールドの長瀬は子供とたわむれていた。ここで別のアトラクションに乗り、再び作戦を練ることに。しかし、乗りこんだのはジェットコースター! 雄叫びをあげ、「作戦は…作戦は…」と必死に連呼するが、当然作戦どころではない!

 一方、松岡は北池袋駅まで目前。駅まで人の少ない裏道を進むと、そこはなんと、ホテル街だった! 行き交うカップルにバツ悪そうな松岡、すれ違いざまに謝ると、そんな松岡に周囲のスタッフ大ウケ! すると松岡、「謝るしかないじゃんかよー!」。

 その頃、太一は北総開発鉄道・北国分駅に到着。建物に大きく書かれた駅名を見つめ、「歓迎されてるみたい!」と一方的に感激! ここから京成津田沼まで行き、乗り換えて成田を目指す(運賃1310円、残金1180円)。そして電車が到着すると、なんと中に達也の姿が! 思わぬニアミスに驚く2人、ひとまず同じ電車で移動。そして東松戸駅に到着すると、ここで達也が下車して再び分かれた。達也はここから伊勢崎線で南越谷駅を目指す(運賃380円、残金1910円)。

 一方、バスの城島にも1つの出合いがあった。隣に座るおばあちゃんと他愛もない世間話。さらに、3枚キープで余裕の城島は自ら新2000円札の話題を振り、おばあちゃんに見せびらかす! しばらくすると城島は話し疲れたのか、眠ってしまい、さらに、話し相手のおばあちゃんも…、20分後には2人ともグッスリおやすみ。

 その頃、よこはまコスモワールドの長瀬は観覧車に乗り、ようやく落ち着いての作戦タイム。すると、観覧車の下ではお金を出している家族の姿…その子供は、さっき一緒に遊んだ子だった! 母さんはお札を突き出しているようだが…。そして逃げ場もないまま終わりに近づくが、依然として家族は長瀬を見上げ、これに愛想良く手を振って応える。こうして観覧車が終了し、乗り続けようとする長瀬だが、係員に促され仕方なく降りた。そこへ、家族が近づき…「両替してくださ〜い!」と女の子にお札を差し出された! 長瀬は本音と裏腹に「わかりまちた〜!」と快く交換。スタートから31km地点(よこはまコスモワールド)で2枚目を失い、残り1枚。

 その頃、太一は津田沼駅に到着し、京成線で成田駅を目指すため乗り換え。下りのエスカレーターで身を屈め、乗り換え移動も慎重。

 一方、松岡は東武東上線・北池袋駅に到着し、ここから埼玉県の寄居駅を目指す(運賃860円、残金1780円)。人目を避けてホームの端へ行き、電車が来るまで作戦会議。すると、「お兄ちゃん お金替えて〜!」と女の子の叫び声が! その声は、なんと柵越しの通りからだった! 人目を避けたつもりが仇となり、スタートから16km地点(北池袋)で2枚目を失った!

 その頃、埼玉県新越谷駅に着いた達也だが、ここは人通りが多く危険と判断し、北越谷駅まで歩く作戦をとった。

 一方、武蔵境駅に着いた城島、武蔵小金井行きのバス停を眺めていると、そこへ2人組の女の子が現われ、「2000円札と替えて下さい!」。油断した城島、ついに捕まってしまった! しかも彼女たちを良く見ると、なんと城島がジェスチャーであおっていた女の子、新宿から城島を追いかけて来たのだ! ついに訪れた初両替は、スタートから25km地点(武蔵境駅南口バス停)だった。

 その頃、横浜の長瀬は野毛山動物園に立ち寄っていた。オリで暴れるチンパンジーにはしゃぐ長瀬だが、遊んでいる場合ではない! 長瀬は再び歩き出した。

 そして、松岡は埼玉県寄居駅に到着し、急いで乗り換え、群馬県高崎方面を目指す(運賃は650円、残金1130円)。

 一方、太一は京成成田駅に到着し、降りようとしたその時、女子高生軍団に見つかった! だが、幸いにも開いたドアとは反対側のため入ってこれず、窓の外で必死にもがく女子高生。このままでは駅を出るわけにはいかないが、ひとまずホームへ降りてみると、そこには別の女子高生軍がいた! 太一、出られずに中へ戻ると、今度は反対側の女子高生たちが財布からお金を取り出し、どうやらこっちのホームにくるらしい。とその時、発車のベルが鳴った。太一は成田駅下車を諦め、急きょ次の成田空港駅へ向かうことに。だが、女子高生たちが迫っている…。そして彼女たちがホームへやってきたと同時に、ドアが締まって走り出した! 乗り遅れた女子高生、お札を手に追いかける。しかし、電車は一気に加速し、太一は難を逃れた!

 スタートから5時間が経過し、ここまで城島は残り2枚で移動距離30km。達也は残り1枚で移動距離43km。太一は残り2枚で移動距離75km。松岡は残り1枚で移動距離90km。長瀬は残り1枚で移動距離32km。

 残り2枚の城島、バスで武蔵小金井駅で電車待ち。そしてやってきたのは、通過列車…。続いてやってきたのは途中止まり。仕方なくこれも見送ると、ホームの外から「城島さ〜ん!2000円札の交換やってますか?」と女性の叫び声! 怯む城島だが、あいにくホームの位置は高く、フェンスに阻まれお札を交換することはできない。この場をうまく切り抜けた城島。とその時、背後から2人組の若い女性の姿が!「鉄腕DASH見た! 2000円札は?」と言われ、逃げ場なく両替に応じた。スタートから30km地点(武蔵小金井駅)で2枚目を失い残り1枚。そしてようやくお目当ての電車が到着し、八王子方面を目指す。

 その頃、徒歩で北越谷駅を目指す達也は、バイク屋さんを見つけた。もしや、レンタルバイクがあるのでは? スタッフ全員首をかしげる中、達也は店内へ。すると、貸してくれた! だが1つ問題が…借りたはいいが、返却をどうするか? すると栃木駅に知り合いのバイク屋があり、そこに置いてくれればいいという。達也はガソリン代込みの800円で借りることに成功し、残金1110円。国道4号線を北上し、一気に栃木を目指す! ところが、天気が一変して雨が降り出した! 冷たい雨が容赦なく顔面を突き刺す。

 一方、長瀬は横浜市営地下鉄の吉野町駅へやってきた。ここで戸塚駅までの切符を購入(運賃260円、残金2360円)。電車に乗ると、人の近づく気配はないが、周囲は長瀬を気にしている様子。このまま横浜市内を西へ移動。

 唯一2枚を残す太一は、成田空港前でバスに乗り、さらに東の八日市場方面を目指す。しばらく走ると、ちょうど夏祭りをやっていた。目的地へは、ここ本町バス停で乗り換えとなり、下車して時刻表を見ると次のバスはPM7:00。ここで3時間以上待ちぼうけ? にわかに周囲の視線が集まりだし、太一はたまらずこの場を立ち去る。午後7時頃はちょうどお祭りのピークとなり、この場にはいられない。そこで、12km先の八日市場まで歩くことに。

 その頃、地下鉄の長瀬は戸塚駅に到着し、ここからJRで鎌倉駅を目指す(運賃210円、残金2150円)。ホームに立つと、通過列車と共に強風が押し寄せた! と同時に、「あれ!お金どこ行った?」、新2000円札飛ばされたか? 首にかけたお札入れが背中にまわっただけだった! そして鎌倉に到着すると、さらに江ノ電で江ノ島駅を目指す(運賃250円、残金1900円)。海を望みながら優雅にサザンのTUNAMIを熱唱! しかも、ちょっとモノマネ。

 一方、城島は神奈川県の相模湖駅を下車(運賃570円、残金1800円)。人目を避けて湖へ向かうと、背後から2人組の女の子が近づき、前方からはチビッコ集団が迫ってきた! 恐る恐るすれ違い、チビッコに手を振って応え、この場を逃れた。湖に到着すると、周辺にはまだ多くの観光客がいた。すると、前方のお母さんがバックからお金を出すしぐさを見せ、城島は慌てて逃走! 来た道を引き返し、人の気配をうかがいながら進むと、「あっ2000円!」と、前方に若者が現われた! 城島は再び湖へ引き返し、行きついたのはボート乗り場。ここで貸しボートを借り、湖へ逃げ込む!(代金1500円、残金300円)。1人ボートを漕いでいると、雨が激しく降り出し、自前の服は全身ずぶ濡れ!

 その頃、松岡は高崎駅に到着し次の手を模索するが、交通費はあとわずか。そこで、2つ先の新前橋駅まで歩くことに。

 一方、バイクの達也は栃木駅付近を走り、教えたもらったバイク屋さんに到着。ここで借りたバイクを預ける。しかし気になるのは、お店の人が番組を見ていたら、新2000円札を両替しなくてはならない。恐る恐る返しに行くと、特に2000円札をにおわす気配もなく、無事にこの場を後にした。

 スタートから9時間が経過し、バイクで一気に距離を稼いだ達也は、残り1枚で移動距離128km。城島は残り1枚で移動距離64km。太一は残り2枚で移動距離98km。松岡は残り1枚で移動距離120km。長瀬は残り1枚で移動距離71km。

 次第に日も暮れ、歩く太一は八日市場まではあと3km。試しにヒッチハイクの真似をしてみると、そこへワゴン車が停まった! 近づいてみると、中から1人の青年が現れ、「2000円札を交換してください!」と思わぬ場所で捕まった! スタートから105km地点(八日市場市)で2枚目を失う。

 一方、相模湖の城島に異変が…ボートを漕ぐ城島のもとへ、スワンと手漕ぎボートが迫ってきた! さらに囲まれ、「城島く〜ん!」と女性の呼び声。城島は速攻で船着場へ戻り、ボートを降りて一安心…とその時、1人の若者が現われた! 実はこの青年、ボートへ乗る前に出くわした若者で、城島をずっと追いかけていたのだ。城島は彼の執念に心を打たれ、快く最後の新2000円札を両替。PM6:40、スタートから64km地点(相模湖)で、城島は両替終了で幕切れ!

 すっかり日も暮れ、八日市場を目指す太一はバスを待っていた。そしてバスが近づくと、無惨にも目の前を通過! なぜだ? 実は太一、通りに設置された丸い大型ミラーを、勝手にバス停と思いこんで待っていたのだ。タイムリミットまであと2時間。歩き疲れた太一、その場に立ち尽くす。

 一方、松岡は新前橋駅から後閑駅に到着(運賃650円、残り480円)。ここからバスで山間の猿ヶ京温泉を目指す。だが、残金でどこまで行けるのか? 料金表示の運賃が気になる。

 その頃、達也は栃木駅から新藤原駅へ移動(運賃700円、残金410円)。こちらも山間の温泉地を目指すが、時刻表を見ると目的地の湯西川温泉へは電車で500円かかり、お金が足りない! そこで1つ先の龍王峡駅まで歩き、運賃を浮かす。街灯のない闇の中を歩き、試しにスタッフが照明を消すと辺り真っ暗!

 一方、太一はまたしてもお祭りに遭遇。無事に通過できるのか? 人ごみへ入ると、周囲はおみこしに夢中で太一に気づかない。無事に人ごみを抜けて一安心…とそこへ、2人の子供が太一にしがみつき、「新2000円札と両替して下さい!」。これで太一万事休す! 最後の1枚を子供に手渡し、スタートから108km地点(八日市場駅前)、太一もタイムアップを待たずして終了!

 そして長瀬は、辻堂駅から静岡県の新蒲原駅に到着(運賃1620円、残金280円)。雨の中をしばらく西へ歩くと、閉店間際の自転車屋さんを発見。訪ねてみると、レンタサイクルをやっていた。レンタル代250円、これで残金は30円となった。

 一方、猿ヶ京温泉を目指す松岡、バスの料金が450円まで上がり資金が底をついたため、今宿バス停で下車。これで残金30円となった。ここから徒歩で群馬をさらに北上。

 その頃、達也は野岩鉄道・龍王峡駅に到着。ここから電車で湯西川温泉駅を目指す。運賃490円、これで残金10円となった。最後の電車移動、勝負は最後の両替地点までの距離で決まる。今までは両替を避けてきたが、タイムアップまでに両替できないと、アウトとなってしまう。どこで両替するかが勝負のカギとなる! そして途中の駅に停車すると、1人のお母さんが乗ってきた。そして達也をずっと見つめている。両替希望者か?

 一方、自転車の長瀬は行けるところまで距離を延ばし、そこで両替する作戦。
すると前方に海が見えた! 足を止めて遠くを見ると明かりが見えた! その場所まで走り続けることに。とその時、長瀬が振りかえると、そこに2人組の男子高校生が立っていた。2人が「鉄腕DASH見たんですけど…」と言った途端、長瀬逃走! ここで捕まるわけには行かない! 自転車を必死にこぐと、背後から「待ってください!何で逃げるんですか!」の声…なんと、自転車で追いかけてきた! それでも走り続ける長瀬、このまま距離を延ばすことに。

 タイムアップまで残り15分となり、長瀬はついに追いつかれた!「お金に替えて下さい!」と言われ、距離を延ばさなくてはならない長瀬は両替する変わりに、タイムリミットまで一緒に走って欲しいとお願い。すると彼らも引き受けてくれ、長瀬の「行こうぜ!」の掛け声に気合の入った返事。体育会系のノリで3人は海沿いを突っ走る!

 残り10分、ひたすら歩く松岡だが、両替希望者は現われるのか? そして前方に光りを発見! 最後の力を振り絞り、光りの場所を目指す。

 その頃、達也は湯西川温泉駅に到着した。下車する達也を見つめるお母さん、どうやら両替希望ではなかったらしい。だが、ホームに人影はなく、さらに駅周辺へでるが、誰もいない! 最後の両替、果たせずじまいか? そして道へ出るが、車の気配もない。どうやらここは舗装中の道路らしい。焦る達也、「誰か〜!」と叫んでも、誰にも届かない!

 残り3分となり、松岡はようやく温泉街へたどり着き、1軒の温泉宿へ入った。すると、女将さんが姿を見せ、松岡は気になる質問…「ここどこですか?」。ここは群馬県の法師温泉。そして女将さんに新2000円札を見せ、「両替してあげますよ!」と言葉巧みに交渉し、群馬で最後の両替完了!

 一方、自転車の長瀬はタイムアップ間近となり、ここで自転車を止めると、約束通り男子高校生と新2000円札を両替! お札は雨に濡れてしまったが、それでも喜ぶ男子高校生たち。これで長瀬も最後の両替完了! 共に抱き合ったところでベルが鳴り、タイムアップ!

 先に両替を終えた松岡は、ゆったり温泉の中でタイムアップを迎えた!

 そして、懸命に周辺をさまよう達也、依然人影はなく、走り出したその時、ベルが鳴りタイムアップ!! 残り1枚両替できず。とそこへ、車が近づいてきた! 達也が手を振って車を止めると、中には熟年の夫婦が乗っていた。達也は最後の望みを託し、新2000円札を見せると…その夫婦はとっくに持っており、両替も断られた! そのまま車は走り去り、達也ガッカリ!

<記 録>
 1位 松岡、移動距離174km。2位 長瀬、移動距離167km。3位 太一、移動距離108km。4位 城島、移動距離64km。そして、188kmまで延ばした達也であったが、残りの1枚を両替できず、2枚目を両替した16km地点が記録となり無念の最下位。

 時に怯え、時に喜び、奇妙な出会いとスリルに満ちた旅は、松岡の勝利で終わった!