初めての一人暮し 一万円で家財道具は揃うか?

春といえば、「新生活」を始める季節でもある。
初めての親元を離れての一人暮らし…。 これからの楽しい新生活に胸は弾み、心は踊る…。
しかし、その前にやっておかなければならない事がある。 それは「家財道具を揃える事である」 せっかく住む部屋が決まっても、気に入った家財道具が揃わなければ 楽しい新生活を送る事ができない。
しかし、ここで問題なのが「お金」。普通に揃えていたのでは 非常にお金がかかってしまう。
ちなみに平均的な費用は15万円。 何とか安い値段で家財道具を揃えたい…。それも1万円以内で…。
そこで!様々なアイデアを駆使し 果して1万円で家財道具を揃える事ができるのか?

太一と共に家財道具を揃えるのは片桐朝美さん(18歳)。
愛知県出身の彼女、東京農業大学に進学する為に上京。部屋はワンルーム。
現在の持ち物は布団と着替えのみ。

 



 彼女の揃えたい家財道具は、

・テレビ ・テレビ台 ・ビデオ ・冷蔵庫
・ベッド ・勉強机とイス 1 1


の6点。さらに朝美さんにはもう一つこだわりがあった。
「かわいい色の部屋にしたいんです。白とかピンクとか…。」
「えっ、1万円だよ!」
スタート早々不安がる太一、果して大丈夫か?
一方、達也が訪れたのは都内のとある学生寮。日本らしくない建物内の一室が参加者の部屋。ドアをノックすると…。「ボンジュール!」

彼女の名前はアルノー・メラニーさん。フランス出身の24歳。
外国人留学生専用の寮に住んでいる彼女、実は幼い頃の親友がパリ在住の日本人。
その影響から日本に興味を持ち、昨年秋から日本の語学と文化を学ぶ為に日本に留学している。
彼女が住む部屋は6帖の和室。寮なのでお風呂と台所、洗濯機は共用。
持ち物は着替えや教科書、化粧品、布団など。

メラニ−さんが揃えたい家財道具は、


・ちゃぶ台 ・CDラジカセ ・ラジカセの台
・本棚 ・ランプ 1


日本文化が好きなメラニーさん、やはり家財道具も古い和家具にこだわりがあるらしい この希望の品の中でも特に欲しいのは「ランプ」。
親友だった日本人の少女の家にあった和風の古いランプ。あのランプが忘れられなくて、どうしても家に置きたいのだという。
そんな彼女の思いに打たれた達也、早速安く買える店を探す。学生の多く住む学校周辺なら、安いお店が多いだろうと睨み学校の密集する地域に移動。 移動中に見つけたのが一軒のリサイクルショップ。
さすがに学生向け価格の商品が多い。
確かに安いがメラニーさんがお目当ての和家具はなかなか見当たらない。と、そこに古いちゃぶ台を発見! 「これ、いいヨー!」と喜ぶメラニーさん。なんと値段は800円!しかし、「これでも足がグラグラしてるし、キズも多いけど…。」と心配する達也。「大丈夫デス、直せばいいじゃないデスカ!」と、すっかり気に入ってしまったメラニーさん、電池カバーの取れているCDラジカセ1000円と共に1800円で購入!幸先良く2品ゲット!残りは8200円。

一方、太一、朝美さん達は新宿方面に車で移動し、その途中で店を探す作戦。
何軒目かに見つけたのが規模の大きいリサイクルショップ。
入ってみると場所柄だけに世界各国の品が安く売られている。その種類も多い。

 

混雑した店内で太一が発見したのがインド風の絵柄の入ったテーブル。テレビ台に使えそう、と値段は800円。ここでさらに100円引いてもらい700円でテレビ台ゲット! これに店の奥で見つけた勉強机とイスのセット2300円を加え税込みで 合計3150円でゲット!残りは6850円。と、自宅に戻る移動中 太一「そういえば、白とかピンクじゃないけど?」 朝美さん「いいです、もうここまで来たらそんな事言ってられないです!」と、たくましくなっていく朝美さん。その頃、達也とメラニーさんはちゃぶ台を修理為に日曜大工センターへ。大工の心得はある達也だが、家具を修理するのは初めて。店員さんに聞き必要な品買う。
しかし! 「えっ、これってちゃぶ台より高いじゃん!」 なんと合計は1677円!しかしちゃぶ台を直す為にはどうしても必要、とパテ、サンドペーパーなどの品を購入。残金は6433円。
この品を持って自宅に戻り、早速ちゃぶ台の修理開始。 始めは戸惑っていた達也だったが、すぐにコツを覚え、作業のペースも上がる。 と、ここでパテを乾かす時間を利用して、その他の品を買いに行く事に。
他のお店でなんと、壊れてはいるが高級和家具の桐だんすを発見。3段組みの中の1段のみだがなんと1500円。これも直して使おうと即購入。高さが低いのでラジカセの台に使えそう。残金は4933円。 自宅に戻る途中でネジや止め具などを300円で買い、桐だんすの修理に取りかかる。 残金4633円。

一方、太一と朝美さんが向かう先はフリーマーケット。個人の出品なので交渉次第では安く買える可能性が高い。
しかし、この日は雨。果して出店しているのか? やはり開催場所では撤収作業が進んでいた。
しかし、とりあえず会場に行ってみる事に。と、そこでまだ出店している所を発見! 何とそこには、お目当てのテレビを発見!と、思ったら なんとテレビデオだった!しかも値段は3000円! やはりフリマ作戦大成功!と、ここで太一 「この雨の中、持って帰るのめんどくさいですよね?もし良かったらその台ごと僕達が持って帰りましょうか?」 と得意(?)の交渉を開始。すると出品者の方のご好意でテレビデオ(台付き)で2100円で譲ってくれる事に!

 

「雨の日のフリマは狙い目だね!」と満足顔で朝美さん宅に向かう太一と朝美さん。残金4750円で残るは冷蔵庫とベッド。 達也とメラニーさんは残金4633円。紹介してもらったお店に行くとお気に入りのランプを発見!しかし値段は安くしても3000円。残金に余裕のない2人、棚を買ってから又来ることに。
車に戻る道すがら、一台の軽トラック発見。そこには「リサイクル事業所」という文字が。「もしかして、この車の後を追えば…」と追跡を開始!住宅街の中、2台の軽トラックが静かなカーチェイスを繰り広げる。

 

すると、しばらくしてリサイクル事業所に到着。 ここは住民から預かった粗大ゴミの中から、まだ使えそうなものを修理して格安で販売しているという所。ここなら安く本棚を買えるかも、と早速中へ。 中で一つの和家具を発見。値段は何と800円!実は後ろの壁板の破れ、引き戸のガラスが割れているのである。事業所の作業所をお借りして修理する事に。 余っていたベニヤ板を借り、慣れた手つきで大きさを揃える達也。 しかし、ここで問題が。新しいガラスが2100円もかかったのである。 残金は1733円。こだわりのランプが買えない…。がここはとりあえず本棚を修理する事に。 ここで作業員の方に古い日本家具の知識を教わり、ガラスをはめ込む。これで修理は完了!残るはこだわりのランプだがお金が足りない。どうする?

その頃、太一と朝美さんは冷蔵庫とベッドを求めて区役所へ。朝美さんの住む世田谷区ではリサイクル掲示板が設置されているのである。いらなくなった家財道具を掲示板に載せておくと、それを欲しいと思った人が直接連絡して交渉するというシステム その中で「冷蔵庫を500円」という掲示を発見。早速、連絡を取り待望の冷蔵庫ゲット!残金4250円で残るはベッドのみ。自宅に戻る前に残金の余裕を考え、家具の色を統一する為にペンキやハケを2058円で購入。 残金は2192円。

自宅に戻りインターネットで探してみると掲示板を発見! 早速、見てみると近くに住む方で「パイプベッドを1000円で」という掲示を発見、早速メールを送る。この方から1000円で譲ってもらい、残金は1192円。 パイプベッドを組みたて、最後にテーブルの下に敷く布を買い残金142円。「本当に1万円で揃えたなんて思えない!」という感動と共に太一、朝美さんチーム終了!

残金1733円ではこだわりのランプが買えず、困り果てる達也とメラニーさん。と、ここでメラニーさんの提案で彼女が使っていた化粧品をインターネットで売る事に。香水、口紅など計5点を早速申し込む。しばらくするとリサイクルショップから返事が。幾らで買ってくれたのか? 「2300円だって!これでランプが買えマス!」 と急いでお店に向かう。
ここで最終的に香りが飛んでいるなどで200円値引きされたが2100円でお買い上げ!これで残金も3833円に。
そしてついにこだわりの品、ランプを3000円で購入!残金で100円ショップに寄り小物を買い、自宅に戻る。
自宅で念願のランプを点灯!温もりのある明かりが部屋を包み込む。
幼い頃から抱き続けていた夢が憧れの土地、日本で実現されたのである。 最後に日本茶で乾杯し達也、アルノーさんチーム終了!

   

晴美さん、試食をしてみて「美味しいです。これならいけます」と絶賛。流れ板松岡も安堵の表情を浮かべる。

対するエプロン城島作・アサリのかき揚げ丼。磯の香りがギュッと詰まったアサリをメインににんじん、たまねぎ、三つ葉と具だくさん。ほうれん草のゴマ和え、殻つきアサリのお吸い物と、流れ板の作品とは対照的にあっさりとした味にまとまっている。

と、城島まだ何かあるらしい。「このままだと普通のかき揚げじゃないですか。このアサリのお吸い物を・・・」なんと、かき揚げ丼の上にアサリのお吸い物をかけてしまった!
これには流れ板、晴美さんも驚きの表情。城島の最後のアイデアは見事味に繁栄されているのか?
とりあえず、晴美さん一口食べてみる。「・・・美味しいです、大丈夫です」少し間があったものの、こちらも合格。

< 達也・アルノーさん >
< 太一・朝美さん >
・ちゃぶ台
800円
・インド柄テーブル
735円
・CDラジカセ
1000円
・勉強机とイス
2415円
・修理器具
1977円
・テレビデオとテレビ台
2100円
・桐だんす
1500円
・冷蔵庫
500円
・本棚
800円
・パイプベッド
1000円
・ガラス
2100円
・ペンキ、ハケ
2192円
・化粧品
+2100円
・布
1050円
・ランプ
3000円
0
0
・小物
735円
0
0
    0 0
残金
98円
残金
142円


ロケ当日に出された昼食は「天むす」だった。
 スタッフや達也は食べ慣れていたが実はメラニーさん、天むすを見るのも初めてだったという。
 そして、その天むすを口にしたメラニーさんは…。 「美味しいー!こんなに美味しいモノ初めて食べましたヨー!」とその味にも大興奮!ロケ終了後、余ったお昼の天むすをもらって帰ったという…。

DASH村で備長炭はつくれるか!?

見事に売れたDASH村産のコナラ炭。
後日、その炭を追跡してみたところ、とある焼き鳥屋で活躍をしていた!
「柔らかくて使いやすいんですよ」とはご主人の声。
そんなこともあった春、DASH村では事件が起きていた・・・。

 

太一「なんだ?!コレ」 屋根をかぶせていたはずの炭窯が水浸しになっている。
例年より多く雪が降りその積もった雪が窯の中まで溶け出してしまったらしい。
極端に水分を嫌う炭は雪解け水でいくつか使い物にならなくなってしまった。
そして炭小屋に保管されていた炭を眺めて一言つぶやく。

 

太一「やっぱり音が違うよなぁ、備長炭と・・・」 太一は数日前のことを思い出していた。東京でDASH村の炭を売ろうとした時に見せてもらったあの備長炭。固く焼きあがり、何より叩いた時のあの金属音が忘れられない。DASH村産の炭とはまったく違う。

太一「よし、先生のところ持っていこ」 やる気の太一、やはり最高級の炭、備長炭づくりに挑戦したいらしい。 ならばやってみよう!DASH村で備長炭はつくれるか!? 太一が言っていた先生とは、岸本定吉先生。炭焼きの会名誉会長で、日本では炭焼きの中心的存在。以前DASH村産の炭を評価してもらおうと訪ねた方だが、酷評の連続だった。思い出されるお叱りの言葉。
『甘くもへったくれもねぇ!』『もいっぺん勉強しなおせよ!』 再び太一はその岸本先生宅前にいた。またお説教されるだけなんじゃないか、という考えもよぎるが、ここは備長炭づくりの為、意を決してインターホンを押す。

太一「失礼します!先生に是非見て欲しいVTR持ってきたんですけど・・・」

 

岸本先生「あ、どうぞ。ご苦労さん」 意外と優しい答え。岸本先生、どうやらご機嫌は悪くないらしい。
太一が持参したVTRとは3ヶ月かかったDASH村での炭づくりの様子。
先生の目から見て少しでも間違ったことをしていたら怒られるのではないかと、顔色をうかがう太一。
先生の顔は?・・・満面の笑みを浮かべている!
口から出る言葉も「全体としていい炭ですよ」「勉強はこれでいいんだよ」とお褒めの言葉ばかり。
少し太一の心にも余裕が出てきた。もう1つ持参したDASH村産の炭。

太一「あの、これ4回目に焼いた炭なんですけれども」
岸本先生「理想的な割れ方をしたよくしまった炭だなぁ。なかなか市販にはないよ」
太一「やったぁ!先生に褒められた!」
今日は長々とお説教されそうもない。そろそろ本題・備長炭づくりについて聞いてみたい。 が、
岸本先生「いやぁこれはいい炭だ!」
まだDASH村産の炭を褒めている。岸本先生の炭論は続く。

30分経過。

足もしびれ、冷や汗も出てきた太一。
太一「あのー備長炭づくりを教わりたいんですが・・・」
しかし、先生の口からは意外な言葉が。
岸本先生「備長炭は南の国でしかつくれません」
日本の備長炭の主な産地は日向(宮崎)、豊後(大分)、土佐(高知)、紀州(和歌山)。全て暖かい南の地方である。
岸本先生「備長炭の原料のウバメガシが生えてないと・・・」
暖地の海岸付近の山地に生えるとされるウバメガシがないと備長炭はつくれないらしい。
太一が燃える備長炭作りに大きな壁が出来てしまった。が、まだまだ聞きたいことはたくさんある。

太一「先生、あとですね・・・」姿勢を正したその時、
岸本先生「トイレですか?」
太一「・・・」
どうも岸本先生、今日は優しく振舞ってくれる。
雪の多いDASH村にはウバメガシがない。何とか方法はないものだろうか。
太一「先生、ウバメガシ生えてないんですよ。何とかしたいんですが・・・」
材料がないのではどうしようもない。が、代わりの材料で備長炭は出来ないのか?
岸本先生「秋田のほうにも備長炭はあるよ。これをアキビンという」
岸本先生いわく、秋田地方にはウバメガシはないが、ナラでつくる備長炭(白炭)があるらしい。
太一「本当ですか?!」
半分あきらめていた備長炭の夢も光が見えてきた。しかもうれしいことに、
岸本先生「炭窯の図面もあります」
心強い岸本先生からの有力情報。
その図面さえあればDASH村でも備長炭づくりにぐっと近づける。

そして先生から最後に深い一言。
岸本先生「愛情を持って炭を焼け」
太一「ありがとうございました!じゃ、失礼します!」
炭談義に時を忘れて夢中になった。岸本先生宅を出るともう、あたりは暗い。
太一の備長炭づくりの道はまだまだ険しそうだが、こうして確実に第一歩を踏み出した。
果たしてDASH村で備長炭はつくれるのか?

前回のロケで精煉計が壊れていたことを思い出した岸本先生。
ロケ後、あわてて業者に問い合わせて新しいのを持って来てもらったらしい。
そして再び太一が持ってきた炭を岸本先生に計ってもらった。
すると、驚いたことに針は振り切れてしまったらしい。つまり、前回の炭よりも成長していたということ。
そしてあの先生の褒め様である。
太一はかなり嬉しかった様で、普段から一本一本大切にしている炭を先生にプレゼントしてしまった!
岸本先生もまた「いただいた炭でこれからも勉強します、今後の参考にします」とありがたく受け取ったそうだ。