アメリカ、ロサンゼルス市警には、ACTF(Animal Cruelty Task Force)と呼ばれる、動物虐待捜査課がある。
闘犬や闘鶏などの組織ぐるみの犯罪が、近年多発し、多額の掛け金や人身売買、さらには麻薬が関係しているため、作られた動物の保護の為のスペシャリスト達である。
そんなACTFの捜査に同行したのは、強い関心を抱いた達也だった。

早速、犬の悲鳴のような鳴き声がする、虐待されているのでは?と、録音と共に通報があった家に捜査に向かうことに。
家族に話を訊き、犬の外傷なども調べられたが、幸いにも虐待の様子は見られなかった。
寂しいと鳴いてしまうということで、ストレスで鳴いていたと思われた。
実際に虐待されていなくても、間違いを恐れずに少しでも虐待を感じたら通報する義務がある、と
彼らはそう訴えた。

続いての現場は、飼っているシェパードを虐待していたという多数の目撃証言のある男のアパートへ。
アパートの管理人に話を訊き、本署へ身元照会にすると、前科は窃盗を含む3つ。
いずれも虐待に関わるものではないようだが、昔、プロボクサーだったいう。
そして、逆上の恐れもあるため、警戒しながら、その男のアパートのドアをノックする。

部屋の中からは間違いなく犬の声が聞こえるものの、この日は、被疑者の姿を見ることができなかった。
その後の捜査で容疑を否認した男だったが、目撃者による面通しが終わり次第、ジェリーを送検する予定。

最後に達也は、もう一人のACTFメンバーを紹介された。
それは、ACTFのキム捜査官の愛犬のレーダー。
ある事故で怪我をした際、前の飼い主が放置していたため、左前足を失うことになったレーダーをキムが飼い主として引き取ったという。
初めは人に怯えていたが、今では元気に上手に走り回り、彼女と共に、学校などを回って虐待の防止に一役買っている。

人間のせいで傷ついても、人間の愛情で立ち直れる。
虐待から救われたレーダーの命が今、多くの動物を救っている。