DASH村での新男米づくりは、10年かかる品種完成にむけて、5年目の今年からから選抜を行う、品種改良の時期を迎えていた。
震災の影響で、今年は、村での米づくりは残念ながらできない為、今年の5月下旬に、新潟県南魚沼市の鈴木清さんの棚田をお借りして、新男米を植えた。
清さんいわく、風通しが良く、1年中山風が吹き続ける環境と、米づくりに適した粘土質の土壌により、DASH村で毎年悩まされていた、いもち病は発生しないという。
その言葉通り、6月の梅雨時期にもいもち病は発生せず、新男米は順調に生長を見せていた。

7月下旬、ついに稲が出穂し、葉の具合も問題なさそう。
清さん「良いお米がとれると思うよ」
実りに期待を膨らませる中、新潟県を襲った記録的豪雨。
1時間に80ミリを超える雨が、3日間に渡り続き、川が氾濫。
新潟県の田んぼは土砂崩れなどで大きな被害を受けた。
清さんの田んぼも、水があふれ、土砂が流れ出し、畦の一部が崩れてしまった。さらに土砂が崩れ落ちた下の田んぼの稲は約20p程埋まってしまっていた。
その清さんの田んぼから一段上にある、新男米の田んぼは、幸いにも土砂の被害はなかった。

出穂後、約20日間が最も水を必要とする時期。
新男米も出穂からまだ5日程しか経っていない。
そこで、清さんが考えたのは畦シートを使用すること。
畦シートは田んぼに水を入れる時期に、モグラや蛇などが畦に穴を開け、水が抜けてしまうのを防ぐために使われるもの。
これを崩れた畦に敷き、水の流出を抑える応急処置。
畦シートを敷いたことで、水も溜まりはじめ、なんとか確保することができた。
このまま、無事に秋の実りを迎えられるのか?