原発事故後、計画的避難区域内で行なってきた放射線量の測定。
原発事故後、その放射線量を初めて実感したのは、震災から3ヶ月後の7月。屋外は毎時10マイクロシーベルト以上と、避難区域の中でも高めの数値を測定した。
続く10月の村での測定に訪れた達也は、その道中で他に気になることが。
達也「避難区域だと人がいないので、除雪ってやってくれるのか?」
雪が降れば30cm程まで積もる。
特に人の暮らしがない冬は、村までたどり着けない可能性が高い。
とはいえ冬の間も安定的に継続したい線量測定。

2011年12月、再び村に訪れた達也。
達也「これが半導体検出器ですか」
放射性物質の種類と量を分析する半導体検出器を使っての測定。
このシステムの監修を引き受けてくれたのは、放射線測定の専門家、小泉先生。
小泉さん「通常、放射線を監視・測定する際に使われるモニタリングポストよりも電気の使用量が非常に小さい」
しかし、長時間外気で使われた実績がなく、今回、村で実証したいという。

データを遠隔地で受信出来るのもこのシステムの特徴の一つ。
用意した線量測定装置は計3つ、設置する場所は決めていた。
まず1つ目は、高台、登り窯前。
そして2つ目は、山の麓、井戸の前。
井戸の前は10月に行なった測定で、7月に比べておよそ毎時20マイクロシーベルト以上と高かった。それは、放射性物質が付着した落ち葉が集積したためと推測された。
それから一ヶ月半経った12月中旬の数値は再び下がっていた。