2014年12月14日 放送内容出張DASH村 ~京都府 堀川ごぼう~

今回、城島と長瀬がやってきたのは、京都市内。
世界遺産、下鴨神社の近く、一乗寺(いちじょうじ)地区。
ここに、幻の京野菜“堀川ごぼう"があるという。
ごぼうと言えば2年前、城島と長瀬は、
青森県の出張DASH村で収穫のお手伝い。
ごぼうも葉もおよそ1m以上あった。
しかし、訪ねた堀川ごぼうの畑は…、
城島「葉っぱが短い」
そんな堀川ごぼうを育てるのは、渡辺一雄さん。
元々は消防士だったが、3年前に退職し、
実家の農家を継いだ。と、さっそく、
渡辺さん「いっぺん掘ってみるか?」
青森県のごぼうは、葉っぱを引っ張り、抜き抜いていたが、
堀川ごぼうは、ちょっと違っていた。
まず、葉っぱを取ってから、上に引き抜こうとする城島…と、
渡辺さん「アカンアカン、下向きには生えてないから」
実はこの堀川ごぼう、土の中で横向きになっている。
そして、スコップで掘り返してみると、
長瀬「太っ!まるで、木だね」
大きいものだと、直径およそ9cmの物も!
堀川ごぼうの始まりは約400年前。
ここ一乗寺から約4km離れた場所に、
豊臣秀吉の豪華な邸宅「聚楽第(じゅらくだい)」が作られた。
しかし、豊臣政権が衰退すると、聚楽第は取り壊され、
周りの堀は、住民たちのゴミで埋められた。
すると、ある日、ゴミとして捨てられていたごぼうが、
驚くほど巨大になっていたというのが、堀川ごぼうの始まり。
なので、堀川ごぼうの栽培は、
渡辺さん「横向きに植え替えて太く育てる」
そもそもごぼうは、下に細く長く根を伸ばしていく野菜だが、
堀川ごぼうは、生長の途中で一度引き抜き、
葉の部分と、伸びて行く先端を切り落としてしまう。
それを、土の中に戻すと、根を切り落とされたごぼうは、
再び下に伸びて行く事が出来ず、どんどん横に太りだしていく。
では、引き抜いた一本を切ってみると、
城島「スが入ってる…これでいいんですか?」
渡辺さん「そういう風になってないとダメ」
とはいえ、スの入っている真ん中あたりは、若干硬い。
それは普通のごぼうと同じだが、
渡辺さん「一番美味しいのは外側」
これだけ肉厚なので、柔らかく育った部分がたっぷり楽しめる。
では、生で一口かじってみる。
長瀬「食感はリンゴの表皮を丸かじりした感じ」
渡辺さん「普通のごぼうよりビタミンCが多い」
と、奥様・陽子さんが持って来てくれたのが、
陽子さん「(堀川)ごぼうを蒸してみた」
蒸すことで、さらに、違いが明らかに。
長瀬「柔らかすぎます!」
見た目はごついが、この柔らかさこそが堀川ごぼう最大の特徴。
しかしなぜ、こんなに柔らかいのか?
渡辺さん「浅植えして、深く植えない」
つまり、ごぼうは通常、土の下1mくらいに育つ。
すると土の圧力を受け、実が締まって硬くなるが、
堀川ごぼうは、土の圧力を受けない浅い場所で育つので、
実が柔らかくなる。
そして、収穫は、一本一本手作業で。
まずは、大体、埋まっているごぼうの位置を想定し、
その周辺をスコップで掘っていく。
実は先端の足、根がたくさん生えた部分も、
市場に出れば、商品の一部。
しかも、一本およそ2500円の高級品。
足が折れないように、慎重に掘り出していく。
しかし、足ごときれいに収穫できても、
京都人の気質か、堀川ごぼうは最終的に、全体のバランスを考え、
2~3本の足を残し、不要な足を折って形を整えていく。
この日の収穫は7本、注文された分だけを収穫する。
高級食材の堀川ごぼうを卸すのは、京都の老舗料亭。
精進料理や季節の野菜として、欠かせないものとなっている。
そして、形を整えるために折った足は、
袋詰めにし、奥様の陽子さんが、
京都の伝統野菜売り「振り売り」で、1袋300~400円で販売。
地元のご家庭はもちろん、料亭の板前さんにも、
飛ぶように売れていく。
では、地元の食べ方で堀川ごぼう料理を!
作って頂くのは、陽子さんと、そのお友達の中島えいこさん。
城島と、中島さんが太い部分で作るのは、
中島さん「堀川ごぼうの昔からの料理」
茹でたごぼうの芯を抜き、堅いスの部分の代わりに、
魚のすり身、細かく刻んだエビ、金時人参を混ぜた具を詰める。
これをそのまま、出汁の中で30分ほど煮る。
そして、長瀬と陽子さんは、
足の部分で、京都に伝わる伝統料理、たたきごぼう。
まずは、ごぼうを食べやすい大きさに切ったら、
アク抜き用に酢を入れたお湯で3分間茹でる。
それを、すりごまと和えていくが、
陽子さん「お味が染みやすいように叩きながら」
最後に、醤油、山椒で味を付けたら出来上がり。
一方、城島は、もう一品。
皮ごとささがきしたごぼうと金時人参、水菜を加え、かき揚げに。
さらに、長瀬は堀川ごぼうの肉巻き。
牛肉に焦げ目がつくまでしっかりと焼いたら、
醤油とみりんのタレで味つけ、九条ねぎを載せる。
こうして、6品のゴボウ料理が完成!
まずは、出汁がしっかり染み込んだ“堀川ごぼうの射込み"。
長瀬「堀川ごぼうじゃないとない歯ごたえ。柔らかい」
そして、脚を使った“たたきごぼう"。
城島「味はやさしくて、味は深い」
ごぼうの肉巻きも、
城島「これはハマるなあ」
かき揚げは、ゆず塩をかけて頂く。
長瀬「サクサクで香ばしい!」
最後は、堀川ごぼう丸々1本使った鍋!
陽子さん「ごぼうと味噌が合うんです」
そんな味噌がたっぷり染み込んだごぼうは、
城島「最近食べた根菜類の中では、ごぼう抜きの美味さやな」
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