2015年1月18日 放送内容出張DASH村 ~神奈川県 三浦大根~

今回、城島と長瀬が訪れたのは、神奈川県三浦市。
三浦市といえば、全国有数の港『三崎漁港』や魚市場、
街に立ち並ぶマグロ料理の店など、漁業のイメージが強いが、
実は、市の総面積の約4割が畑!
そんな三浦市には“幻"と呼ばれる、『三浦大根』があるという。
今回お世話になるのは、
代々、名前に“徳"が付くという川島さん親子。
ここ三浦で200年以上、江戸時代から大根を作り続ける専業農家。
父・勝徳(かつのり)さんのあとを継いで、
現在、経営を任されているのは、息子の義徳(よしのり)さん。
そして、将来を担う孫の智徳(とものり)くんは、地元の農業高校に通う2年生。
実は川島さん親子、代々同じ農業高校出身。
ここ三浦は、大根の一大産地。
冬の時期(1~3月)、関東に出回る大根の7割以上が三浦産である。
しかし、そのほとんどが、スーパーなどで一般的に売っている
青首大根。
川島さんのお宅では、これを2週間ほど天日干しし、
タクアンなどの漬物に加工している。
畑一面に大根が干される風景も、三浦の冬の風物詩として有名だが、
“三浦大根"という品種は、三浦市で作る大根のたった1%ほど。
義徳さん「(三浦大根は)青首とまるっきり違う大根」
さっそく、三浦大根を栽培している畑に案内してもらうと、
城島「でかっ、形が全然違う!」
福島DASH村で、毎年育てていた青首大根は、
みんな片手でヒョイヒョイ抜いていた。
すっかり慣れた作業のはずだが、三浦大根を引っ張ってみると、
城島「くっ…!本当に抜けない」
なかなか抜けない理由が、その形。
下にいくにつれて、太く膨らんでいる。
もともと三浦で栽培していたのは、
お尻が膨らんだネズミ大根の一種だったが、
90年前、東京で人気だった“練馬大根"と掛け合わせて、
独特の形が生まれた。
そして、1本の重さを測ってみても、1.4kgの青首大根に対し、
三浦大根は、4.5kgと約3倍!
違いは、形や重さだけではない。
三浦大根を半分に切ってみると、
義徳さん「水分たっぷり」
とはいえ、このみずみずしさゆえ、日持ちがせず、
割れやすいため、三浦市以外に流通されることは少なく、
市内の直売所やスーパーなどで、
1本300円~400円ほどで売られる。
手に入りづらいのが“幻"と呼ばれるゆえん。
では、その味は?生の三浦大根をいただく。
城島「甘い!フルーツみたい」
長瀬「梨っぽい」
その甘さの秘密は、葉っぱの大きさ。
青首大根と比べて、1枚1枚が大きく、根元までビッシリ。
大根は、日光を浴びることで葉に糖分が作られ、
それが実の部分に送られる。
つまり、葉の面積が広い三浦大根は、
それだけたくさんの糖分を溜め込むことができる。
さらに三浦半島は、南に向かってなだらかに下る地形。
日光が1日中よく当たる上、海水のミネラルを含んだ風が吹くため、
甘く、質の良い大根になる。
まさに、この地形だからこそ育つ大根。
そんな三浦大根は、土にも秘密が!
城島が土の匂いから気付いた。
城島「土に何かを足してるんですか?」
義徳さん「これです」
と、川島さんが持ってきたのは、木くずのような粉。
そして、長瀬がその匂いで思い出した。
長瀬「三崎のマグロ」
ここ三浦市の三崎港に揚がるのは、
遠洋漁業で獲れた冷凍マグロ。
それを解体する際に出る“切り粉(きりこ)"と呼ばれるカス。
それが『三崎恵水産』では、1日およそ50kgも出る。
これを機械で分解し、粉末状にした物を、川島さんのお宅で、
米ぬかと混ぜ合わせ、小さく固めて肥料に。
これをまいた土は、大根の生長に欠かせない栄養が、
バランス良くたっぷり入っていることが分かった。
長瀬「この土地ならではの土」
義徳さん「地元の産業が手を結び合って」
では、三浦の人たちが守り続けている、伝統の大根の収穫をお手伝い。
さきほど、抜けなかった城島は、
義徳さん「真上に引き抜く」
コツを教えてもらうも、城島はやはり引き抜くことが出来ず…。
料理にギターと、手先は器用なのだが、
どうやら腕力そのものが無いらしい・・・
そして、収穫した大根は、
葉っぱを付けたままにしておくと、水分や養分が葉に流れてしまい、
味が落ちてしまうため、すぐに葉を切り落とす。
使うのはパン切り包丁。
この作業をかってでたのは、今日良いとこナシの男。
城島「これは、力要らない♥」
すべて葉を切り落としたら、次の作業場へ。
義徳さん「大根洗い機で洗います」
コンベアで流れてきた大根は、
回転するブラシとスポンジで優しく洗われ、
長瀬「きれいになった、真っ白」
では、そんな三浦の冬の味覚を地元ならではの食べ方で!
教えてくれるのは、地元の料理自慢、吉田和子(ともこ)さん。
まずは、三浦大根を下茹でして、醤油ベースのダシで煮物に。
入れる具は、マグロの尻尾。
三崎魚市場のセリで、買う人がマグロの品質を確かめるため、
切り落とされた部分。
あまり広く出回ることは無いが、
これは、大根と物々交換で頂いたもの。
吉田さん「煮ると筋がコラーゲンみたいにとろける」
ぶつ切りにしたマグロの身を先ほどのダシで、
30分ほど煮込んで、味を染み込ませる。
続いて、大根おろしに水を切った豆腐、
ピーマンや椎茸のみじん切りを加えたら、
塩で下味をつけ、よく混ぜる。
それをラップで、茶巾絞りの要領で包み、約15分蒸す。
それを待つ間に、大根を5ミリほどにスライス。
これを下茹でし、小麦粉をまぶしたら、チーズとハムをサンド。
城島「大根バーガーみたい」
でもバーガーではなく、
パン粉をまぶして油で揚げて、大根フライに。
一方、蒸し料理は15分経ったら、ラップをはずし、
アンをかけて、大根おろしを雪に見立てた、
その名も『雪蒸し大根』の完成!
さらに、ピーラーで薄くスライスした大根に片栗粉をまぶし、
熱湯でさっと茹でる。
この状態では白い大根だが、冷たい水にさらすと、
長瀬「透明になった!ぷるぷる♥」
これに黒蜜ときな粉をかけたら、『大根のくずきり風』。
そして、『マグロ大根』も煮上がった。
まずは、その熱々の煮物からいただく。
城島「美味しい!噛まなくてもとろける」
続いて、雪蒸し大根。
長瀬「大根の風味がすごい」
そして、チーズとハムを挟んだフライには、
塩かソースをお好みで。
長瀬「サクじゅわ♥」
さらに、角切りの大根をお米と一緒に炊きんだ『大根めし』に
大根の葉と三浦産のじゃこをごま油で炒めたふりかけをかけて!
長瀬「これ毎朝食べたい」
最後のデザートは、大根を薄くスライスしたくずきり風。
城島「これ大根ですか、ほんまに」
長瀬「黒蜜ときな粉かけると和菓子」、
美味しい三浦大根づくしの料理に、
富士山と大根を背にした城島・・・
城島「富士 背にして おじさん今年も頑張ろ」
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