世界一うまいラーメンへの男達の挑戦。 スープの要となる、出汁、タレが決まり、残るは… 松岡「今度は油にこだわらないといけない」 スープに深いコクを与え、麺にスープを絡みつかせ、 何度も食べたくなるやみつき感を生み出す、油。 TOKIOのラーメンの出汁とタレに合う、究極の油とは何なのか?
そのヒントを探りに、松岡がやって来たのは、荒川区三ノ輪にある、『トイ・ボックス』。 ミシュランガイド東京2015にも掲載された、世界が認めた一杯は… 松岡「麺にからみつく。美味い!」
丸鷄、鶏ガラを弱火で6時間煮込み、浮いてきた脂を濾して抽出する鶏油(チーユ)。 この美しい黄金色の油の最大の特徴が、旨味と甘み。 松岡「油自体の旨味がすごい」
香り、コク、甘みのある鶏油。 こちらのお店では、川俣シャモという最高級シャモを使用している。
そこで、松岡が訪れたのは、福島県川俣町にある、川俣シャモファーム。 社長の佐藤さんによると、 佐藤さん「運動する事で旨味成分のグリコーゲンが増す」 旨味の理由は、それだけではなく、エサにも。 完成までに30年かかったという専用のエサは、トウモロコシのデンプン、 魚粉の動物性たんぱく質により、より強い旨味を生み出す。 良質なエサ、豊富な運動によって育てられた川俣シャモは、1キロ7000円。 通常の鶏肉の8倍の値がつく。
その脂身から鶏油を抽出するにも知恵と工夫があった。 一般的には、直接煮込んで浮いてきた油を取りだすのだが、 こちらでは湯煎させる事で、油を取り出す。 水に触れずに抽出することで、より純度の高い鶏油が取れる。 川俣シャモ50羽分の脂身からわずか500ml。 松岡「甘い!臭みが全然ない!やっぱり鶏油じゃなきゃダメだ!」 TOKIOのラーメン、使う油は、鶏油で決まりか?
一方、長瀬がやって来たのは、品川区旗の台の『ブンブンブラウカフェ』。 多くの女性客が訪れる。その理由は… 長瀬「優しい!喉をサラッと通っていく感じ」 スープの表面を覆うほど油がたっぷりなのに、油っぽさを一切感じない。 その訳は…
通常は、ギトギトしてしまう豚の背脂、ラード。 こちらでは、600年の歴史を持つ沖縄固有の在来豚アグーを使用し、 手作りでラードを作りだしている。 ラードなのに優しい口当たりが、他にはない優しい味を作りだしている。
アグーからとったラードは、人間の体温ほどで溶けはじめ、 口に入れれば、すぐ溶けてサラッとした優しい味わいになる。 さらに、 長瀬「醤油や煮干しなんかのいろんな味が抜けてくる」 つまり、アグーのラードは食材の旨味を際立てる。
そこで、長瀬が向かったのは、沖縄県今帰仁村にある、 沖縄に3軒残る在来アグー畜産農場の1つ、金城ミート。 飼育長の親川さんにお話を伺うと、アグーは、病気に弱いため、 水浴びと小屋の清掃が欠かせず、1日2回を365日毎日行っているという。 さらに、エサは、腸内環境を整えるビタミンCが豊富なシークヮーサー、 同じく整腸効果のあるビール粕、肉の甘みを作る米を混ぜている。 こうして手間暇かけて育てられたアグーは、1キロ5000円。 普通の豚肉の5倍の値がつく。
そんなアグーの背脂からラードを取り出すには、経験と技術が必要。 ラードを作って80年のハナおばあにその極意を学ぶ。 背脂を焦げないように、フライパンで炒める。 少しでも焦がしてしまうと、雑味が出てしまう。 火加減に気を配ること、20分。 身から油をにじみ出し切れば、アグーのラードの完成。 長瀬「サラサラ!全然しつこくない!」 果たして、男達が選ぶのは、川俣シャモの鶏油か、それとも、アグーのラードか…?