2015年6月21日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

この日は朝から、あの作業のやり直しを急ピッチで進めていた。
半年前から取り掛かっている、DASH島の石橋作りは、
現場に合わせて、石の形を調整しながら積んでいく段階に。
石橋の土台となる輪石の側面を少しずつ削り、
隙間なく、ピッタリとハマる状態へと仕上げていく。
それは正に、ミリ単位の仕事。
松岡「心を無にすることだね」
平均年齢42歳の男たちが沈黙で作業を続け、
藤本さん「(仕上がり)完璧ですね」
職人さんのお墨付きももらい、
石積みは6段目、腰の高さ程に。
重さ60kg以上の石を、上まで安全に上げるには、
足場丸太と滑車で組んだ滑車櫓で。
これを使えば力は1/4、80kgの輪石も一人で上がる。
達也「(櫓)倒れるから気をつけないとね」
前回は、扱いを誤り、倒してしまった。
そこで、職人の手も借り、滑車がアーチの真上に来るよう、
位置を見ながら、櫓を安定させる。さらに、
藤本さん「石の下に“コロ(丸太)"を置けば楽」
それは、押せば転がる“転がし"と呼ばれる丸太。
重い石を効率よく横方向に運ぶことができる、現場の知恵。
まずは、70kgの輪石を吊りクランプに挟み、
腰の高さまで上げたら、転がしに乗せて移動。
松岡「昔はこうやってピラミッドとか石垣とか作ってたんだよね」
重機などない時代の技術。
そして、転がしを抜いたら、今度はテコの力で、
浮かせては横へ、を繰り返し、輪石の面を密着させていく。
位置や角度を調整し、最後にクサビを入れて固定。
石橋作りの胆となる輪石どうしの密着、
石の高さを合わせながら積む程に、その仕上がりは美しく。
36個目の石を積むころには、手際も良く、阿吽の呼吸に。
松岡「1回目の失敗を無駄にしないように」
それは3か月前、春先の例の事件。
1か月かかってようやく、上まで積み上げた輪石。
しかし最後の石がハマらずガバガバ状態、あえなく振出しに。
それでも、あと少しで輪石が繋がり、アーチが完成する。
その前に一旦、休憩。と、
藤本さん「長崎の料理を持ってきました」
城島「“ぬっぺ"ですね。ぬっぺだけにいっぺえ食べたい」
それは、長崎県・諫早地方の郷土料理。
城島が石工の技術を学んだときに差し入れで、頂いた。
ぬぺーっとしたトロみから、その名がついたと言われ、
冠婚葬祭の定番。
松岡「けんちん汁にトロみをつけた感じ」
と、河本さんも地元・熊本から持参したものが。
河本さん「“からし蓮根"です」
味噌とからしを練った物を蓮根の穴に詰め、衣をつけて揚げる。
松岡「熊本のおせちにも入ってますよね」
400年近い歴史を持つ、熊本名物だが、
元々、病弱だった熊本藩主・細川忠利のために、
献上品として作られた門外不出の料理。
それが、明治になり全国的に知られていった。
達也と松岡はソーラーカーの旅でも出会っていた。
輪切りで食べるのが一般的だが、丸かじりで悶絶したのが、10年前。
そこで、40半ば、からし蓮根初体験の城島は、厚さ1cmで。
城島「すっごい(からし)効いてますよ、これ!」
本場では切る厚みで辛さを調節するというが、
河本さん「衣を外すともっと辛いですね」
そう言われると、試さずにはいられない。
城島「辛い!でも蓮根スッキリしますね」
そして、作業の合間、二週間ぶりの待望の日が。
城島「結構、潮が引いてるな」
この日は、大潮。
遠浅の港跡は、海底の岩や土があらわになり、
普段は海の中にいる生き物にもたくさん出会えるはず。
この絶好の食糧調達の機会、逃す手はない。
満潮の時は、水深1mほどになる舟屋の前。
取り残された生き物はいないか?
達也「デカい石の下を探す」
と、城島が見つけたのは“ケフサイソガニ"。
それは6年前、ヘドロが残る、横浜DASH海岸にもいた、
汚れた海でも生きていける、タフなやつ。
結局、ここでは、小さいカニ5匹を捕獲。
長瀬「5匹TOKIOになったよ」
ともに、どんな場所でも生きていけるしぶとさが売り。
さらに、潮溜まりに住む、テナガエビの仲間も。
城島「“スジエビモドキ"か」
見つけたのはまだ子供だが、成長すれば5cm程に。
食べられないこともない。
そして、石の下に隠れていたのが“ダイナンギンポ"。
高級魚・ギンポの仲間で、最大30cm。
肉食だが、臆病な性格で、潮が満ちても岩陰に身を潜めている。
ギンポの仲間とあって、天ぷらが美味い。
と、次に長瀬が見つけたのは、
長瀬「たくさん穴が空いてる。この中に生き物がいるんだよね」
というのも、10年前、岡山県の干潟で、
筆先を使い、穴に住む生き物をおびき出した。
そこで、舟屋にあった筆で、穴の中を探ってみる。
すると、発見したのは“テッポウエビ"。
城島「片方のハサミがデカいのが特徴」
城島「ハゼがいたらテッポウエビもいる」
それも、横浜DASH海岸の砂地で学んでいた。
砂地の穴は、ハゼが掘ったものではなく、テッポウエビの巣穴。
両者は、そこで共生している。
つまり、テッポウエビが巣穴を掘る代わりに、
ハゼは敵の接近を知らせる。
香川県などでは食用とされ、身は甘く、殻はやわらか。
達也「向こう(港跡の入口)も行ってみるか」
舟屋の前と違い、港跡の入口は満潮時、深さ3m。
その海底も、この日はあらわに。
長瀬「さっきは泥地だったもんね」
こちらは、海藻がついた大小の岩がゴロゴロ。
と、その下には、体を倒して横に動く“ヨコエビ"の姿。
体長5mmほどで、魚たちの大好物。
そして、ひっくり返した岩の裏に引っ付いていたのは、
城島も初めて見る形の貝。
城島「なにこの渦巻き…化石みたい」
そこで、図鑑で調べてみると、これは“オオヘビガイ"。
日本中の海に棲む巻貝の仲間だが、動くことはできない。
蜘蛛のように粘液の糸を出し、プランクトンを捕食する。
図鑑には、食べられるとある。見た目は良くないが、
これも貴重な食料、岩から剥がして持ち帰る。
さっそく、囲炉裏ができた舟屋で調理。
まずは、ダイナンギンポのヌメリと腹ワタを取り、
この島で搾った椿油で、素揚げに。
貴重な椿油、無駄にせぬよう少量を鍋に垂らして、
焼くように揚げていくと、あっという間に出来上がり。
さらに、残った油でテッポウエビも素揚げに。
無人島、初めての揚げ物は高級魚・ギンポの仲間と、
形はロブスター風、テッポウエビの素揚げ。
まずは、赤く揚がったテッポウエビ。
長瀬「甘くてうめえ!」
続いては、ダイナンギンポの素揚げ。
城島「美味しい!身が締まってて、上品な味」
そして、井戸水で茹でた、オオヘビガイ。
金槌で殻を割って身を取り出すと、
お世辞にも美味しそうとは言えないが…
一口食べてみれば、
長瀬「………美味しい」
城島「サザエよりも苦味ないし、食べやすい」
調べたところ、広島県・呉地方ではおやつ代わりに、
穴から吸い出して食べることから、別名「吸い口」という。
そして、穴から蛇、といえば…。
民家跡の屋根裏の穴に、複数の蛇が潜んでいた…!
民家跡が、蛇の隠れ家に!?
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