2015年8月9日 放送内容DASH海岸

梅雨の横浜DASH海岸で、男たちが雨の中の作っていたのは、
カゴの中に竹の束を入れた、高級イカのコウイカを呼ぶための『産卵カゴ』。
達也「1年で、この時期しかないからね」
コウイカは、梅雨の時期になると恋人を探し、カップルとなれば、
浅い場所に移動して、海藻などに産卵をする。
コウイカが集まる条件は、キレイな水質と、エサとなるたくさんの生き物。
達也「産卵できる環境は整ってるのかな」
そう期待する訳は、前日行った定置網を使った生き物調査。
中には、マハゼ、チチブ、シマイサキなどの魚、
ユビナガスジエビやタイワンガザミなどの甲殻類がたくさん。
木村さん「いいイカのエサですよ」
期待に胸を膨らませ、産卵カゴを海畑の沖側、水深3m付近に沈めて設置。
視力が非常によいコウイカは、遠くからでもこのカゴを発見できる。
DASH海岸にやって来てくれるのか?
3日後、産卵カゴを引き上げてみると、入っていたのは、
木村さん「シリヤケイカです」
体のまだらな斑点が特徴で、コウイカとは非常に近い仲間。
棲む環境や食べるエサも同じ。DASH海岸では、初の大きなイカ。
城島「でっかいなぁ!立派だなぁ!」
産卵のためにやって来たと思われるが、カゴには、卵は見当らない。
達也「産卵のシーズンだし、もう少し見守った方が良いかな」
これから中に入って産卵してくれるかもしれないため、
シリヤケイカとカゴを海に戻す。
達也「いい流れだ。期待ができた」
さらに2週間後。カゴの中にはタイワンガザミ。そして、
達也「全体的に何か付いてる」
木村さん「いや、びっくり!コウイカの卵ですよ!」
カゴの外側に合計62個の卵が!中の竹の束ではなかった、その訳は…
木村さん「大き過ぎて、カゴに入れなかったのかなあ」
お母さんイカのお腹がパンパンで入口から中に入れず、
仕方なく、カゴの外側に産卵したらしい。
城島「前、水族館で見たヤツは白かったけど、これは全部茶色い」
木村さん「コウイカのお母さんはすごく愛情深いんです」
お母さんイカは、産んだ卵一つずつに、丁寧に海底の泥をまぶして
コーティングし、外敵から目立たないようにするという。
産卵から10日後。表面の泥が落ち、透明な卵が姿を現した。
中には、足の短いコウイカのシルエットも確認できた。
これからが、イカにとって一番大事な成長期。
海猿アヒルカメラとスタッフが24時間体制で、静かに見守り、記録を開始。
産卵から1週間半、漏斗で呼吸している様子がばっちり映っていた。
2週間後には、活発に動き出し、体にコウイカの特徴である柄が現れ、
3週間になると、卵の外のエビを見つけ、興奮している様子が。
城島「もう外に出そうやな」
そして、産卵から1か月後。待望の瞬間が訪れた。
達也「出た!おめでとう!」
卵の中で、体を伸ばして勢いをつけ、そのまま一気にハッチアウト(孵化)!
その後も、次々と他の卵から赤ちゃんイカが飛び出した。
生まれた赤ちゃんイカは、しばらく浅瀬で成長し、やがて沖へ向かう。
海岸の波打ち際を網でさらうと、
達也「いた!確かに小さいコウイカ!」
米粒サイズの赤ちゃんイカは、エンペラと呼ばれる耳を一生懸命動かして、
ぎこちなく泳ぎ出す。
達也「かわいい!」
しばらくの間、赤ちゃんイカは、浅瀬で、泳ぎとエサを捕る練習を行い、
生き抜くための技術を学んだ後、沖へ出て行く。
DASH海岸生まれのコウイカは、1年後、立派になり、恋人を連れて、
戻ってきてくれるか。
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