2015年10月11日 放送内容出張DASH村 ~北海道 かぼちゃ~

今回やって来たのは、北海道森町。
松岡、長瀬が訪ねたのは、駒ヶ岳の麓に広がる畑でかぼちゃを作っている、明井さん。
20歳からかぼちゃを作り始め、森町の名産となるかぼちゃを目指し、
試行錯誤を重ね、今では、日本一甘いかぼちゃを作り出す名人に!
そんな明井さんが作るかぼちゃは…
明井さん「栗味系のかぼちゃで、『くりりん』。これが日本一甘いかぼちゃ」
しかし、畑から穫ったばかりのかぼちゃは、まだ美味しくないという。
明井さん「秘密の倉庫で寝かせて、熟成させます」
バナナなどと同じように、収穫した後、寝かせることで、
実に含まれるでんぷんが糖分に変わり、甘く美味しくなる。
熟成させたくりりんは、
松岡「皮の色が変わった」
皮の色が緑色からオレンジ色に変わり、さらに水分が抜けて軽くなる。
中身を見てみると、一般的なかぼちゃとの違いが。
明井さん「果肉の色が濃いでしょ」
松岡「もう煮たみたいな色になってる」
さらに、生でかじってみると、
長瀬「メロンっぽい。生で食べてもこんな甘いんだ」
その糖度は23.7度と、なんと砂糖入りのジャムとほぼ同じ!
明井さんによると、今までの最高糖度は30.5度と、まさに日本一の甘さ!
こんなに甘いかぼちゃができる秘密は、熟成にあった。
かぼちゃの熟成は、10日間ほど日陰で追熟させるのが一般的なやり方。
しかし、20歳の頃から研究を重ねた、明井さんのやり方は、
室温45℃の熟成庫で熟成させる。さらに、
明井さん「夜は外気温まで落とす」
明井さんによると、常温で熟成するよりも、昼は45℃の高温、
夜は15~18℃の外気にさらし、激しい温度変化を与えることで、
より生命の危機を感じ、身に蓄えていたでんぷんを糖分に変える。
この熟成を10日間繰り返す事で、糖度18~20度のかぼちゃに!
さらに、究極の甘さにこだわる明井さんは、一部のかぼちゃを
2倍以上長い25日間熟成させることで糖度25度くらいに。
すると、栄養成分カロテンも増えて色が濃くなる。
そのため、表面の皮の薄い所から、色素が浮かび上がり、オレンジ色に。
つまり、この色が全体に出たものこそ、糖度が究極に高いかぼちゃの証!
同じ熟成のさせ方でも、全体がオレンジ色になるのは100個中2~3個。
その稀少さから『黄金のかぼちゃ』として、1玉6000円で販売されている!
黄金のかぼちゃにならなかったものも、普通のかぼちゃより圧倒的な糖度を誇る
『くりりん』として、一玉1200円で販売されている。
甘味の素、でんぷんの多いかぼちゃにするために、
明井さんが畑に蒔いているのが、貝殻や海藻が入った肥料。
森町は、北海道でも有数のホタテの養殖の産地として知られ、出荷の際に、
ホタテに着いた付着物は取り除かれ、廃棄されていた。
明井さんはこの付着物に270種類ものミネラルが含まれていることを発見。
これで堆肥を作り、畑に蒔くと、ミネラルを餌とする微生物が、活発に働き、
甘みの素、でんぷんを多く作り出す。
それが、かぼちゃに溜め込まれ、美味しくなる。
さらに、
明井さん「この肥料の他に海洋深層水も与えてやります。」
水深300m以下の深層水は、ミネラルを餌とする生物が少ないため、
豊富なミネラルが残ったまま。
これを汲み上げて畑に蒔くと、ミネラル豊富な、甘いかぼちゃを育てる土に。
こうした独自のやり方を確立させ、日本一甘いかぼちゃが誕生した。
海の恵みと、明井さんの愛情をたっぷり受けて成長したかぼちゃ。
収穫の目安は、茎と実の付け根部分で見分ける。
かぼちゃは完熟すると、栄養を拒否するために、付け根部分を枯らす。
一玉3㎏にもなるかぼちゃは、すべて手作業で収穫され、
熟成させた後、全国へと出荷される。
日本一甘いかぼちゃを、地元ならではの食べ方で!
明井さんの奥さんの由美子さんに教えて頂いて作ったのは、
「黄金かぼちゃのクリームシチュー」、
「チーズ入り黄金かぼちゃのコロッケ」、
「黄金かぼちゃの生春巻き」、
「黄金かぼちゃの肉巻き」のかぼちゃ尽くし!
10月のイベント、ハロウィンにちなみ、ハロウィン風に盛り付けて完成!
食卓が華やかになったところで、早速、チーズ入りコロッケを頂く!
長瀬「うまい!チーズ合いますね」
油ものの後は、さっぱりした生春巻きと、肉巻き。
長瀬「かぼちゃの風味もある」
そして、メインのかぼちゃシチュー。
長瀬「かぼちゃの甘みが全面的に出てる!」
最後は、由美子さん特製のデザート「黄金かぼちゃプリン」!
長瀬「最高!」
砂糖をほとんど使わなくても、十分な甘さ!
北の大地、北海道で作られる日本一甘いかぼちゃは、様々な知恵と工夫、
そして、愛情たっぷりに作られていた。
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