2015年10月18日 放送内容DASH 0円食堂 ~宮城県~

日本全国、捨てちゃう食材探して料理旅!0円食堂!
相棒のキッチンカーと共に東北をめぐり、
今回、太一と長瀬がやってきたのは、宮城県。
太一「宮城といえば、やっぱり牛タンのイメージだよね」
長瀬「あと、ずんだ餅とか気仙沼産のフカヒレ!」
まず、0円食材探しのヒントを求めて立ち寄ったのは、
宮城県の北東部、石巻市にある『道の駅 上品の郷(じょうぼんのさと)』
野菜コーナーには、名物“ずんだ餅"の材料となる枝豆をはじめ、
地元で採れた新鮮な野菜が、およそ40種類。
近海で獲れた魚介の加工品も多く取り揃え、
中でも、“金華サバ"は、石巻が誇るブランド。
道の駅の名物の“金華サバの漬け丼"は、脂のノリがケタ違い。
さっそく、2人の目に留まったのは、カキの佃煮。
宮城県は、カキの生産量が広島、岡山に次いで全国3位。
太一「カキの小さい切れ端が出てくるかもしれない」
そして、やはり外せないのが、
長瀬「牛タンの加工物だったらイケる可能性あるんじゃないですか」
太一「切れ端部分とか廃棄してる可能性あると思うんだよね」
さらに、気になったのが、名物の“石巻焼きそば"。
ソースをかけていないのに、麺が茶色なのが特徴。
戦後間もなく、冷蔵庫がまだ普及していなかった頃、
二度蒸しすることで保存が効く、茶色の麺が誕生したと言われ、
サバや、カツオなどの魚介ダシを染み込ませながら蒸し焼きにし、
目玉焼きを載せるのが石巻流。
太一「生麺だから、賞味期限が切れたのが戻ってくる可能性もある」
いろんな石巻名物を見て、太一がひらめいた。
太一「(目指す料理は)焼きそばにしよう!」
イメージは、豚肉の代わりに牛タンを使ったオリジナル焼きそば。
ここからは2手に分かれ、
太一がまず向かったのは、石巻焼きそばを作る製麺所。
社長さんに趣旨を説明すると、加工場を見せて頂けることに。
昭和25年から続く老舗「島金商店」の製麺所は、
社長の島英人さんで、3代目。
4年前の震災で加工場を失ったが、
その後すぐに、プレハブで麺作りを開始。
2年前からはようやくこの新工場で再開。
毎日1万食の麺を作っているという。
太一「蒸す事によって、色が付くんですか?」
「石巻焼きそば」は、元々は白い麺。
これを蒸すと、麺に含まれるカンスイの影響で麺が茶色になるという。
蒸して、水洗いを2度繰り返し、ますます茶色に。
従業員「(廃棄する麺が)あるかもしれません」
と、加工場の脇には、袋詰めにされた少量の麺が。
焼きそばは、大きなセイロで蒸され、機械で小分け作業。
1つのセイロで約30袋できるが、最後にわずかに残った麺も
袋詰めされてしまう。
規定の量に満たないものは、商品にならないので取り除き、
袋を開けて再利用するのも手間がかかるため、捨ててしまうという。
従業員の方々も持って帰らないとのことで、これを頂けることに。
と、加工場を出る途中、太一は見逃さなかった。
太一「これ(ラーメンの麺)はどうするんですか?」
太一が見つけたのは紙の袋に入った麺。
こちらの工場では、ラーメンの麺も作っているが、
機械に残った焼きそばの麺が混ざったり、
厚さにムラが出てくることがあるため、
最初に出てくる1m程の麺は取り除き、捨ててしまうという。
この製麺機から出てくる最初の中華麺もありがたく頂いた。
その頃、長瀬は、牛タンを求めて、東松島市へ。
道の駅で見たお肉の加工業者「オイタミート」の住所を訪ねると、
加工場を見せて頂けることに。すると、
長瀬「あそこに“規格外入れ"って書いたケースが…」
その商品は、牛タンの小間切れを集めて、
ブロックにし、それを燻製にしたもの。
機械で薄くスライス。
パックに詰めて、商品として販売されるが、
ブロックの形を整える際に、角を揃え、
盛り上がった部分を平らになる様にそぎ落とす。
この中で厚みにムラがあったり、
小さな切れ端は、捨ててしまうという。
従業員の方も食べないとのことで、『燻(いぶ)り牛たん』の切れ端をゲット!
その頃、太一は、道の駅で見た野菜の生産者・遠藤さんの元へ。
色々な野菜を作っているようだが、企画の趣旨を説明すると、
遠藤さん「“ばれいしょ(ジャガイモ)"があります」
倉庫の奥から出して頂いたのは、傷みかけのジャガイモ。
ひび割れてしまったり、虫に食われたりしたものは、
日持ちが悪く、今日にも捨てるところだったという。
こうして、宮城県石巻市周辺で集めた捨てちゃうところ、いろいろ。
そして、作る料理のイメージは、
太一「“タラコパスタ"みたいにしよう」
実は太一、水産物を加工する「マルイチ高橋商店」を訪ねていた。
事情を話して、加工場を案内して頂くと、
廃棄する予定だという、大量のタラコが。
タラコの加工は、表面の汚れを落とすため、まず水洗いをするが、
その際に、皮からほぐれてバラバラになったタラコ(バラコ)が溜まる。
バラコに混ざった、小さな、魚やタラコの皮などは、取り除くのに
手間がかかるため、このまま捨ててしまうという。
太一「バラコをゲット!」
まずは、大豆を10分ほど、熱湯に浸しておく。
実はこの大豆、長瀬が農家の今野さんに頂いていた。
今野さんは、自分で育てた大豆で、自家製の味噌を作っているが、
仕込みきれずに余ってしまい、もうすぐ今年の大豆ができるので、
古い大豆は捨ててしまうという。
そして、農家の遠藤さんに頂いた、ジャガイモと生長しすぎたナス。
ジャガイモは八等分にし、鍋で茹でていく。
ナスは刻んで、牛タンの切れ端と一緒に炒める。
そして、お湯に浸していた大豆を熱いうちにミキサーへ。
できたペーストをキッチンペーパーでこすと、
長瀬「それだけで、豆乳になるもんなんだ」
この出来たての豆乳を、炒めた牛タン、バラコと合わせる。
一方、茹で上がったジャガイモをつぶし、
刻んだ牛タンを炒め、そこへ、先程、豆乳を取った大豆の絞りカス。
長瀬「おからも入れましょう」
火が通ったところで、ジャガイモと混ぜて、作っているのは、
長瀬「牛タンコロッケ」
そして、衣は、
太一「焼きそばの麺を衣にするなんて、驚くだろうな、社長」
水で溶いた小麦粉にくぐらせたら、麺の衣をまぶし、
きつね色になるまで揚げれば、“焼きそば衣の牛タンコロッケ"の完成。
そして、ラーメンの麺を茹でること1分。
オリーブオイルをかけ、
太一「中華麺をパスタとして食べるというね」
豆乳のクリームソースをかければ、
“牛タンとタラコのクリームパスタ風"の出来上がり。
そして、食材を分けて頂いた方々をお招きして食事会!
まずは、中華麺をクリームパスタ風に仕上げた一品。
太一「意外と中華麺でもいけますね」
続いて、焼きそばの衣をまとった牛タンコロッケ。
長瀬「ジャガイモと牛タンが合ってるね!」
では、シメは石巻焼きそばを分けて頂いた、島社長から。
社長「いろんな食材のある石巻にみんな遊びに来てください。チャオ!」
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