2015年11月8日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

この日、城島はある準備を始めていた。
城島「番組も(放送開始)20年ということで“お歯黒"を作りましょうか」
城島いわく、番組の成人を祝うためとのこと。
そこで、舟屋建築の際に余った材木から、お歯黒の材料となる古釘を集める。
お歯黒は、江戸時代の既婚女性を表す化粧として知られるが、
“黒は他の色には染まらない"という意味があり
平安時代、貴族の男性も、権威を示すため、お歯黒をした。
中には、敗れて見苦しくないよう、お歯黒をして戦う武士も。
この成人と権威の象徴を、放送開始20年を迎え成人した
「ザ!鉄腕!DASH!!」を代表し、リーダー自ら示さねば。
まずは、お歯黒の材料集めから。
本来は、古釘と砂糖・酒・麹などを入れ、数か月寝かせた鉄奨水(かねみず)と、
ふしの木の虫コブから作った五倍子粉(ふしのこ)、この2つを塗り重ねれば、
化学反応を起こし、お歯黒に。
それを、無人島にあるもので用意できないか探していたら、
舟屋の材の余りから取れる古釘は、まさに打ってつけだった。
錆びた釘ほど、黒いお歯黒が出来上がる。
その錆びた古釘を十分に集めたら、これらを火にかける。
古釘は焼くことで酸化し、さらに黒くなりやすくなる。
焼いた釘は熱湯に入れ、そこに砂糖や麹などを加えるが、
城島「酢があればいいんやろ」
つまり、砂糖や麹などの足りない材料は、酢で補える。
城島には、心当たりがあった。
持ち出したのは、1年ほど前に流れ着いた瓶。
中身はネギの漬け物。
その強力な酸っぱい匂いは、酢で間違いない。
地道に集め、保管していた甲斐があった。
しかも、この数か月でネギはヘタり、水分が増えたように見える。
この酢を古釘と一緒に煮沸し、古釘の鉄分と反応させる。
錆び色になったら、これが鉄奨水。
さらに、これに虫こぶに含まれるタンニンを加えれば、化学反応を起こし、
黒く変色するのだが、
城島「タンニンは…タラノキ茶で」
それは、森で見つけたタラノキの皮を乾燥させて煮出したお茶。
城島自信の一杯だったが、長瀬と達也は、その強烈な渋みと苦みに悶絶した。
つまり、苦み成分・タンニンは豊富なはず。
そこで、このタラノキ茶を鉄奨水に注ぐと、
城島「一瞬で真っ黒になった!」
これを乾かしながら塗り重ね、歯の上で変色させていく。
そして、お歯黒を済ませた城島には、さらにやりたいことが。
城島「“褌(ふんどし)祝い"をしたいと思います!」
それは、男の子が大人になった証しに、親戚に初めて褌を着けてもらうという通過儀礼。
そこで、達也、松岡の手を借り、褌を着けてもらって、海の冷水で身を清め、成人の誓い。
城島「祝!20年!これからもよろしくお願いします!」
一方、急がれる線路復旧は、最後の仕上げ作業。
1年がかりで築いた石橋だが、その上を走るトロッコの線路は、未だ分断されたまま。
しかも、その下は高波が来ても抜けるよう、アーチ状にしたのだが、
奥の土手を抜くところまでは、手が回らず。
このままでは波が戻され、被害が出てしまう恐れが。
長年かけて押し固まった砂利の土手に、流れを妨げぬよう、
幅3mほどの水の路を掘らなければ。
この作業は若いモンにはまだ早いと、城島自ら買って出た。
長瀬、松岡の若手2人は、平行してレールを設置。
しかし、そのうち城島の溝掘りのペースは確実に落ち、
押し固まった地面、思うように進まず…と、
城島「これは何だ?邪魔やな」
石橋のすぐ脇に半分埋まったロープ、絡まれば事故に繋がる。
松岡「おれも前から気になってたんだよね」
確かに、これが姿を現したのは、9か月ほど前のこと。
その時は、石橋の作業に没頭し、誰も気付かなかったが、
城島「これを引っこ抜くのは、一筋縄にはいかんやろな」
と思いつつ、引っ張ってみると、意外なほど簡単に抜けた。
だが、その地中から出てきたのは、謎の小瓶。
漂着物を匂いで判断する達人・達也はいないが、開拓に役立つものかもしれないので、
意を決してフタを開けてみると…何かのガスが漏れてきた!
そして、その中身は、野性的な嗅覚を持つAD足立さえ、
初めて嗅ぐのを拒むほど、強烈な匂いを周囲に放っていた!
調べたところ、タバコの吸い殻が栄養ドリンクと混ざり、発酵したものと思われる。
ならば、開拓には必要ない…、作業の遅れを取り戻さねば。
砂利の土手、ひと掻きひと掻き、犬釘を打つ手は、力強く。
こうして、二手に分かれての作業は、共に仕上げへ。
犬釘24本を打ち、線路は最後のボルト締め、
トロッコの線路は、およそ400日ぶりに復旧した。
そして、水抜きの溝掘りも残りわずか。
掻き出した砂利はおよそ1t、遅れは完全に取り戻した。
高波を受けても、もう被害が出ることはない。
これで、やっと台風にも耐えうる橋となった。
長瀬「あとは、この上をトロッコがちゃんと走るか」
残すは、トロッコの走行テストのみ。
成功すれば、開拓のペースは上がる。
5人の体重、約300kgが載っても崩れなかった石橋だが、
城島「トロッコと人間とレールの重みがあるから」
今回は、それらを合わせて約730kg、アーチを通過するまで、安心はできない。
脱線でさえ、2mからの転落事故になる。
では慎重に、最後の走行テスト!
3人を乗せたトロッコは、一気に勾配を下る!
そして、無事、石橋を渡り切った。
長瀬「開通!成功!」
松岡「直す前よりガタガタしないね」
城島「水路のためにやってきたからね」
石橋の上には、まだ未完成の水路が通る幅も。
これで舟屋まで、洲を越えて一気に!!
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