2016年2月28日 放送内容DASH海岸 ~カレイ~

夜の横浜DASH海岸でTOKIOが見つけたのは…
城島「うじゃうじゃいる!大群や!」
それは、小さなエビのように見えるが、
木村さん「二ホンイサザアミ」
ハサミを持っていないのが、エビとの違い。
さらに、お腹には袋があり、ここで赤ちゃんを育てる。
木村さん「これはラッキーですよ」
海の専門家の木村さんによると、アミは、戦後貧しかった時代の
日本人の健康を支えた牛乳に変わる貴重なカルシウム源だった。
しかし、高度経済成長期の水質汚染により、その数が激減。
そんなアミが横浜の工業地帯に!
さらに、アミは海の生態系を支える重要な存在で、
体長15cmのメバルから、10mのジンベイザメの胃袋までを支える大事な食料。
DASH海岸にも、このアミの群れを追って生き物が来ているはず!
潜水調査を行うと、アミが大好きなアミメハギ、クロダイなどを発見!
そして、海底でに見つけたのは、ナマコ。
達也「海をきれいにしてるんだよね」
ナマコは、アミを食べた魚が出した食べカスなどのゴミを砂ごと食べて、
砂だけをきれいな状態で吐き出す海のお掃除屋さん。
別名「海の黒いダイヤ」とも呼ばれ、干ナマコは1kg30万円!
木村さん「元々横浜は有名なところ」
かつて横浜は、年間10tものナマコが穫れた一大産地。
漁村全体で水揚げし、加工した干ナマコはフカヒレや干しアワビと共に
俵に詰められ、当時日本唯一の貿易港だった長崎から中国に輸出されていた。
さらに、木村さんによると、
木村さん「かつての横浜名物は他にもあって、
学名でヨコハマという生き物がいる」
その生き物は、横浜の海に沢山いたことからのその名がつけられたが、
戦後始まった埋め立てと開発により、その数が減ってしまい、
かつての横浜名物は、今や幻に!
しかし、東京湾のさらに奥に未だ「ヨコハマ」という生き物が生息する砂地が残っているという。
やってきたのは、埋め立て地に囲まれた千葉ベイエリア。
そのど真ん中にある三番瀬は、開発の中で奇跡的に残った砂地、
夏になると多くの潮干狩り客で賑わう。
学名「ヨコハマ」は、このあたりの海底で目を出しているという。
その海底をカメラで見てみると、
達也「水深5~6mでも砂れんってできるんだな」
砂れんとは、波による砂のデコボコのこと。
このデコボコには、プランクトンが留まりやすく、
それをエサにするエビやゴカイなど、「ヨコハマ」の好物が集まる。
すると、カメラに映ったのは、
彼岸の時期に集団で産卵することから名がついた、ヒガンフグ。
さらに、海底の砂に潜っていたのが…
城島「これがヨコハマ?」
達也「底引いちゃおうか」
砂に潜る生き物を捕まえる専用のやり方が、底引き網漁。
今回お世話になる、中島洋平さん(29歳)は、漁師歴12年の
東京湾奥で三代続くその獲物を専門に狙う漁師。
底引き網漁は、重さ50㎏のそろばん玉を引きずる音で砂に潜む獲物を驚かせ、
跳ね上がった瞬間網に入れる。
引きずること30分。網をあげてみると入っていたのは、
木村さん「カレイの王様って呼ばれている、マコガレイ」
普段スーパーなどで目にするのは、アメリカから大量に輸入されるものや、
低価格でお求めやすいカレイだが、
このマコガレイは徳川歴代将軍も愛した大きく丸々としたカレイで
江戸前寿司のネタにもなる高級魚。
東京湾がきれいになったことで再び、その数が増えはじめているという。
今回獲れたのは、釣り人も憧れる47㎝、厚さ8㎝!
40㎝以上は「座布団ガレイ」とも呼ばれ、東京湾では滅多にあがらない。
築地では、同じく平たい冬の高級魚「ヒラメ」を上回ることも。
カレイは、生まれてすぐは一般的な魚と同じような姿で泳いでいるが、
徐々に体が平べったくなり、それに従い目が移動。
生後50日頃で海底生活を送るようになり、砂に潜ってエサを待ち伏せる。
平べったくなることで砂に潜りやすくなり、
目を片側に移動させることで、いかなる敵も監視できる。
これが「カレイの華麗なる進化」とも言われている。
この時期のマコガレイは、脂がのり、卵もたくさん!
木村さん「今が一番美味い時期ですよ」
中島さんの漁協の先輩の奥さんである田山さんに料理を教えて頂く。
まずは、捌いて、歯応えを生かすための薄造りの刺身に。
肝を溶かした醤油で頂くと…
城島「美味しい!肝で甘さが引き立つ!」
さらにエンガワは…
達也「歯応えがいい!」
さらにもう一品。「座布団ガレイ」の厚みを生かして作ったのは、煮付け。
身に隠し包丁を入れ、だし汁、醤油、みりん、酒、砂糖、香り付けに生姜を
加えた汁で煮付ける。
達也「ふわっふわ!めっちゃ美味い!」
木村さん「マコガレイを海岸に増やしましょうよ。こんなに美味いんだから」
城島「こんなに美味しくなるとは…“華麗(カレイ)なる味"ですね!」
ヨコハマと名付けられた、かつての東京湾の名物を堪能し、
これからも様々な生き物との出会いに胸を膨らませる男たちだった。
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