2016年11月6日 放送内容DASH村 ~新男米~

新曲収録の合間にも、城島は…。
城島「水稲作況103、『やや良』やんか、いいね」
定期購読している新聞によると
今年の米は、全国的にも久しぶりの出来の良さ。
福島で作るTOKIOオリジナルの米、新男米も、16年目にして、
最高の出来の予感。
その兆候は、すでに7月には現れていた。
城島「茎が太くて、しっかりしてる」
去年の同じ時期と比べても、明らかに太く、
城島「分けつが多い」
分けつとは、1本だった苗が枝分かれして増えること。
分けつの数が多いほど、穫れる米の量も多くなる。
過去最高、55本だった。去年を上回り
今年は、58本!
その訳は、日照時間の多さ。
茎の数を増しながら生長する時期は、梅雨のど真ん中の6月。
梅雨の雨が続くと、日照時間が少なくなり、
その分光合成で養分が作れなくなるので、
分けつの勢いも弱まってしまう。
しかし、今年は、梅雨の間も晴れ間の出る日が多く、光合成が活発に。
結果、過去最高の茎の数に。
そして、その茎が太いということは、茎の中に育まれている米粒も
多くなるということ。
城島「今年は期待が持てる」
そして、その太い茎と葉の境目から沢山の、米の粒がついた稲の穂が。
達也「すごいね」
さらに、もうひとつ気になることが。
それは、米作り16度目にして最大のチャレンジ、「品種改良」!
新男米のめしべに別の品種の花粉を交配して新しい米を作る。
その品種改良のきっかけは、自信作だった昨年の新男米を、
米食味鑑定士である入口寿子さんに食べて頂いたところ、
入口さん「旨味がスッと抜けてしまう。物足りない」と、
新男米の欠点を指摘されたこと。
物足りなさの原因、それは隠し味となる“雑味"が足りないため。
この雑味を補うために選んだ米は…。
TOKIOに農業を教えてくれた三瓶明雄さんが、
自らの田んぼで作り、TOKIOやスタッフに差し入れしてくれた米
『チヨニシキ』だった。このチヨニシキ、新男米に足りない雑味も
より多く持っていた。新男米とこの『チヨニシキ』を交配させることで
日本一美味しい米を目指す…。
しかし、その道は険しく…ミリ単位の作業の連続だった。
まず、新男米の籾の上の部分をハサミで切り取り、6本のおしべを引き抜く。
達也は、ノコギリやカケヤなどでっかい仕事は得意だが、
精密ピンセットを使った作業には苦労していた。
それを見た専次郎さんは…
専次郎さん「これ貸すか?」
自分がかけていた老眼鏡を達也に差し出す。
達也「おしべが手を振ってる!」
全然、見えなかったおしべが鮮明に。
作業の効率が一気に上がったが…城島は、意地でも老眼鏡はかけなかった。
そして、出たばかりのチヨニシキの穂を集め、
暖かいハウスの中で開花を促し、咲かせたばかりの花粉を新男米の籾に
ふりかける。
達也「花粉が見える!」
こうして新男米のめしべにチヨニシキの花粉がつくことで
新しい品種のタネができる。
城島「次の遺伝子が育ってくれたらいいな」
最後に、他の花粉の影響を受けないように、袋を穂にかぶせ、
その後の経過を見守る。
そして、1か月後。田んぼのチヨニシキと新男米は、
穂を膨らませ、次々と頭を垂らし、黄金色の実りを迎えた。
達也「最高!今年はやばい!」
収穫の喜びは、福島DASH村の仲間と共に!
達也「16度目の稲刈りお願いします!」
刈ってみて、改めて実感することは、
城島「握った感じが太い!一回じゃ、刈れないくらい太い」
茎が太い分、養分を沢山吸い上げることができ、
粒は張り、実のなりもよくなった。
刈った稲は、縦横と交互に積み上げ、天日でじっくりと乾燥させることで、
米はより一層甘くなる。
刈っては積み上げること2時間。
城島「終わりましたー!」
高さ160cmに積んだ『棒がけ』、去年は15本だったが、今年は18本。
そして、気になる品種改良中の20株。
早速、袋を外し、籾の中を見てみると…。
空のものばかり…「まさかの全滅か」と思われたが…
城島「あった!」
交配に成功した粒を発見!これこそが、新品種のタネ。
20株、全て確認すると、全部で107粒、成功したのは全体のおよそ3%。
城島「やっぱ、交配は難しいんやなぁ」
そんな107粒の貴重な実りを、慎重につみとり、
保湿や保温に優れ、防虫予防にもなる桐の箱で大切に来年の春まで保管。
城島「ここから増やしていくんやね」」
達也「楽しみだ」
10月半ば。1ヶ月乾燥させた稲は、水分も飛び、甘味が凝縮した黄金色に。
脱穀し、ワラから籾を外すと昨年は9袋分だったのが、今年は10袋分!
およそ300kg以上の収穫量に。去年と比べても、
40キロ近く増えていた。
達也「大豊作!」
籾から殻を外して、玄米に、
粒ぞろいの良さを判定する等級検査は…?
検査員「一等米です」
城島「3年連続一等米!」
さらにチヨニシキも検査していただくと
その結果は、14.4gと、こちらも一等米!
この2つの一等米を精米し、早速仲間達の元へ!
専次郎さん「お~いい粒だ!光沢もいい」
金光さん「米粒大きいな」
今年の米炊きをかって出たのは、城島。
城島「楽しみやな~」
炊けるまでの間、みんなで旨い新米を食べるための準備!
名人・孝子さんの漬物、懐かしい村の味の肉じゃが、
そして達也が作った回鍋肉。さらに!
孝子さん「新男米で作った味噌」
漬物名人孝子さんが新男米を2年熟成させて作った味噌で、お味噌汁!
食卓の準備が整ったところで、米のほうも炊き上がり…
達也「これはうまそう!!」
城島「じゃあ、頂きます」
まずは、16年目の新男米から。
城島「美味い!」
達也「粒が立ってる!甘い」
難波さん「今まで食べた新男米で一番美味しい」
回鍋肉や味噌汁との相性もバツグン。
城島「でもどうだろう。自分たちの中では100点なんだけど…」
と言うのも、この日は今年の自慢の出来を味わってもらおうと…
お米のスぺシャリストであり、新男米を正当に評価して頂いた入口さんを
お呼びしていた。
達也「今年の自信作です」
DASH村の仲間たちも緊張した様子で見守る中…
入口さん「昔ながらのふくよかな香り。美味しいです」
しかし、
入口さん「だけどね、やっぱりスッと抜けてしまう」
達也「去年と同じですね…」
だからこそ、チヨニシキも作った。
城島「この米もお願いします」
入口さん「新男米とは違うお米ですね。すごくしっかりしたお米ですね。
口の中の存在感が、上品な旨味感もある」
口の中に残るその『存在感』。
つまり、成分でいう『雑味』があることが、このチヨニシキを選んだ理由。
入口さん「よくこの品種を相手に選びましたね」
明雄さんが作っていた、『チヨニシキ』の力を借りて、
ミリ単位の仕事で生まれた、107粒。
この種を使って、7度目の米づくりへ。
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