2017年5月21日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

春の山菜を求め、城島と達也は森の中。
野草の花が咲き始めると、この時期ならではの味が。
達也「あった!“タラの芽"」
そのシーズンは春と秋の年2回。
春の新芽には、抗酸化作用の高いポリフェノールが豊富。
中でも、タラの芽は栄養価の高さから、山菜の王様とよばれ、
無人島でも、春を告げる名物に。
城島「採りたいけど、高さあるなあ」
お目当ては手を伸ばしても届かない、3mの高さに。
しかも、枝には硬く鋭いトゲが、覆うように。
鹿や野ウサギなど、外敵から身を守るために進化したもの。
つまり、トゲがあるのは濃厚な味の証。
美味いタラの芽ほど、トゲがびっしりと。
そこで、落ちていた枯れ木で枝を引き寄せて、
城島「採れた!ちょっと(芽が)伸びてるけど」
一般的には葉が開き切る前が食べ頃と言われるが、
天然モノは少し開き始めたぐらいが食べ頃。
城島「他にも山菜ありそうやな」
心当たりは、山の中に。そして、
達也「あった!ゼンマイ系?」
シダ植物のゼンマイだとすれば、山菜の代表格。
若い芽は、煮物やおひたしにして美味いが、見つけたのは、
ゼンマイより表面の毛のようなものが目立つ。
しかし、10年前、屋久島で巨大なゼンマイの仲間、
ヘゴを見つけ、採れたてを食べた達也の判断は、
達也「これイケる(食べれる)でしょ」
そして、葉の裏側には種の代わり、胞子の入った袋がびっしり。
城島「(図鑑を確認し)“オニヤブソテツ"って書いてる」
ゴツくて分厚いその葉の形から、鬼の名がついたシダ植物。
観葉植物としては人気で、食用ではないが毒もない。
すると、その横に見つけたのはうぶ毛の無いシダ植物。
城島「ワラビっぽいよ」
確かに、春を代表する山菜・ワラビの新芽に似ている。
だとすれば、おひたしや煮物にすれば美味いはず。
図鑑で確認してみると、どうやら“イシカグマ"という植物。
石がゴロゴロしている場所に生える事から、その名が付いた。
フラダンスに欠かせない、装飾品の材料で、食用ではないが、
毒もないらしい。ならば、
城島「(食べられるか)試してみよう」
さらに、見つけたシダっぽい植物は、
城島「赤茶色の巻いてるやつがある」
達也「色味的にヤバそうじゃない?」
山菜の中には、うかつに食べると、事故につながる物も多い。
城島「(図鑑に)最もありふれたシダ中のシダって書いてある」
その名前は“ベニシダ"。
生命力が強く、どこにでも生えている。
若い芽は赤色だが、成長するにつれ緑色に。
これも食用ではないが、毒もない。ならば、
城島「採ろう。これでゼンマイ系が3種類」
味の違いというより、そもそも食べられるのか?
とにかく、舟屋に持ち帰って調理。
まずは、山菜の王様・タラの芽を定番の天ぷらに。
小麦粉の代わりに、島のユリ根から作った片栗粉を、
表面にムラなく付け、島で搾ったアケビの油で揚げる。
この時期、料亭などでは一皿1000円ほど。
揚がったら、島の海藻で作った天然塩をまぶして、
達也「舟屋で一番美味い!」
では、春が旬のゼンマイ…に似た3種類も。
美味ければ、春の楽しみがまた一つ増える。
しっかり茹でて、山菜特有の苦みを抜く。
まずは、見た目がワラビに近いイシカグマは、
城島「渋柿に匹敵するくらいの渋さ!」
調べてみると、大量の渋味成分タンニンが。
人の舌には合わないが、ヤギや鹿にとっては大好物。
続いては、オニヤブソテツ。
城島「このエグみはあかん!」
調べると、渋味成分タンニンだけでなく、エグみ成分シュウ酸も。
そのため、ヤギでさえ口にせず、味覚が鈍い鹿の非常食。
最後はベニシダ、色はヤバいが、
城島「動物も食べないものを食べてる感じ」
実はその通りで、タンニン、シュウ酸に加え、苦み成分ポリフェノールも大量に。
もはや、どんな草食動物も食べない。
達也「ダメだ。やる気のなくなる味だ…」
一方、浜では、本格的に始まった、DASH島の反射炉計画の地盤整備が進んでいた。
十分な敷地を確保できるのは、島の南側の浜。
ここなら、火が山の木に燃え移ることもない。
しかし、地面は不安定な石。
30t近くある重さがかかれば、反射炉が傾く恐れも。
そこで、軟らかい地盤に使われる、基礎杭を。
石の下にある砂の層に杭を打ち込めば、それが支えとなり、
反射炉の重みにも耐える強い地盤に。
そこで、丸太で組んだ脚立と石橋で使った輪石の余りで作った、
杭打ち機で、丸太杭を打ち込んでいく。
さらに、炉づくり一筋・60年、全国に3人しかいない
築炉マイスターに認定された、築炉士・本勝照雄さんという頼もしい助っ人も。
経験に裏付けされた的確なマイスターの指示の下、
奥行き7m、幅4mの敷地に70本目を。
杭が止まれば、硬い地層まで入った証。
これを、同じ高さで切り揃え、さらにここに、
杭にかかる重さを分散する、梯子胴木を。
本勝さん「丸太を入れれば均等に荷重が掛かる」
明治7年まで残っていた、大阪・高槻城。
その石垣の下にも、梯子胴木が使われていた。
杭だけでは、上からの荷重で沈んでしまう可能性があるが、
杭同士を丸太で繋げば、力が分散し、杭が沈むのを防ぐ。
杭に丸太を添えたら、番線でしっかり固定。
番線が緩んでいれば、力は上手く伝わらない。
満遍なく重さが分散するよう敷地全体、端から端まで。
達也「よし、5列(半分)できたぜ。休憩、休憩」
すると、マイスターが、
本勝さん「これ、うちの女房から」
力仕事で疲れたアラフィフに食べてもらいたいと、
奥さん・ミチ子さんから、おむすびの差し入れ。
城島「せっかくやから、島のお茶持ってこよか」
おにぎりにお茶はつきものだが、DASH島のお茶といえば、
城島が、森で集めた木の皮や実を煮出した不穏な汁なのだが…。
本勝さん「お茶を沸かす竃(かまど)を作りましょうか」
現場仕事の職人たちは、その場にある材料で、手早く竃(かまど)を作り、
暖をとったり、お茶を飲んだりして休憩する。
反射炉の現場作業、まだ先は長い。
城島が作った耐火レンガをいくつか使えば、この先も、完成まで使っていける。
まずは、地面にいくつかのレンガを置き、
本勝さん「風が抜けるように(レンガとレンガの隙間)空ける」
空気穴があれば、風が通り、効率よく火が上がる。
レンガの厚み分の隙間を空ければ、同じ寸法の穴に。
5分ほどで、竃の2段目まで出来たら、金槌一本で、
レンガ半個分の半端なでっぱりを調整する職人技が。
金槌で叩いて、レンガに目印となる傷を入れ、その傷に沿って、
割りたい大きさに叩き割る。
これは、反射炉のレンガ積みでも起こりうる。
達也もこの技をやってみると、
達也「気持ちいい!きれいに割れた」
そして、ものの10分程で竃が完成。
ここに、城島特製の島の材料で作ったお茶を乗せ、温まるのを待つ間、
マイスターの奥さんのおにぎりを。
城島「中に何か具が入ってる」
本勝さん「イカナゴです。」
それは、スズキの仲間の稚魚。
3年かけて成長すれば、大きいもので体長25cm。
漁ができるのは春の間の3か月だけ。
マイスターの地元・兵庫は漁獲量全国1位。
これを醤油・砂糖・みりん・生姜などで煮込んだものが、
郷土料理・イカナゴの釘煮。
その姿が錆びた釘に見えたことが名前の由来。
酒のつまみや飯の友にも最適な、春の風物詩。
城島「大人にならないとこの美味しさはわからん」
では、乾きを潤す大人の一杯も。
今回は、乾燥したタラノキの皮を煮出した、タラノキ茶。
城島以外のメンバーには不評だったが…
本勝さん「ちょっと渋いですけど、不味くはないですよ」
城島「やっぱり世代的に共感してくれる」
中高年に染みる味だった。
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