2017年8月6日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

最も潮が引くタイミングを狙って食料調達へ。
達也「いつもよりすごく潮が引いてる!」
城島「大干潮の日」
潮の満ち引きの幅は日によって異なり、
月と太陽の引力が影響していると言われる。
そして、この日は干満差が最も大きい大潮。
中でも年に数回ある特に潮が引く日。
達也「おもしろい獲物がいたらいいな」
と、岩にびっしりと生えていたのは、メカブの仲間・アカモク。
刻んで叩けば、ネバネバシャキシャキの食感で、東北では、
古くから親しまれる家庭の味。
さらに、血糖値の上昇を緩やかにし、余分な脂肪を排出するとして、
名物として売り出す街も。
ここは普段、無人島の海底。
今なら生き物豊かな海の中を歩いて行ける。
城島「完全に干上がってないところに生き物がいる」
潮溜まりは、潮が満ちるまでの間、身体の乾燥を防ぎ、姿も隠しやすい。
干潮時の港跡でも、岩の下にテナガダコが潜んでいた。
他にも、旬の獲物がいてもおかしくはない。
めぼしい石をひっくり返しては、生き物が隠れられるように、元に戻す。と、
城島「ヒトデ!これ食料としてどうなんやろ?」
調べてみると、糸巻きに似ている姿から名が付いた、イトマキヒトデ。
腹にある口から胃袋を外に出し、潮溜まりの生き物を捕まえては、
そのまま消化してしまう獰猛なヤツ。
サポニンを多く含むため、食べれば舌の痺れなどを引き起こす可能性が。
達也「この辺(海藻の多い場所)すごくいるはず」
というのも、海藻は生き物たちの隠れ家だけでなく、エサにもなる。
夢中になってついばむうちに、潮が引いて逃げ遅れ、
岩の下に潜んでいるヤツも。と、
達也「(岩の裏に)いた!ハゼっぽいのが」
確かにハゼの仲間、泥から目を出すドロメ。
市場には出回らないが、今が旬で締まった白身は唐揚げで美味い。
さらに、潮が引いたばかりの波打ち際に、
達也「ギンポっぽいのがいた!」
だが、必死に岩の影へ入り込む!
細長い身体は、岩の間に入りやすいため、逃げ込まれたら、
手出しできなくなってしまう。
こんな時、役に立つのは、大蛇から外来種まで、
どんな獲物も素手で鷲掴みにしてきた、達也の手。
達也「(掴んで)ナイス!持ってるオレ!」
鼻筋の線が特徴のダイナンギンポ。
ギンポの仲間で天ぷらが美味い。
一度に6千個ほどの卵を産み、オスが包むように守る。
と、城島が素通りした場所で、達也がまた見つけた。
達也「アメフラシ」
貝の仲間で、普段は浅瀬の水の中にいるが、梅雨から夏にかけて、
産卵のため、浜に上がってくる。
卵は別名「海素麺(うみぞうめん)」。
寒天質の膜に包んで、一度に300万個ほど産む。
雌雄同体(しゆうどうたい)で、頭と背中で何匹も繋がって交尾する。
そのせいか、浜には大量のアメフラシが。
城島「めっちゃおるやん!なんぼほどおんの?」
バケツに入れると、吐き出した紫の液体。
それは、敵に襲われると出す、煙幕代わりの紫汁(しじゅう)。
雨雲のような様が、アメフラシの名の由来とも。
と、城島も別の紫のヤツを。
城島「ムラサキウニ。(岩に)へばり付いてる!」
海底と岩の間にトゲを張り、流されないようカラダを支える。
ほとんど動かないコイツなら、城島でも簡単に。
周辺を探して、獲れたのは7つ。
城島「今の時期、ウニはどうなんかな?」
というのも5年前、潮溜まりで見つけたムラサキウニは、
身がスカスカの上に、微妙な味わいだった。
今回はどうか?見つけたムラサキウニを割ってみると、
達也「身がしっかりついてる!」
見た目と量は、申し分ない。
以前見つけたものと比べると、雲泥の差。
そして、その味わいも、
達也「旨い!濃いね」
城島「今までで一番美味!」
ムラサキウニは、直径10cm程度が食べ頃だが、そこまで育つのにおよそ5年。
産卵前のこの時期が、最も栄養を蓄え、旬。
銀座では、一貫3000円の値がつくことも。
単純計算で、およそ2万5千円分の収獲。
しかし、2人には持て余すヤツが。
達也「(アメフラシ)どう料理しようか…」
城島「隠岐島では、煮て食べるらしいんやけど」
内臓を取り出し、茹でたものを砂糖・酢・味噌で和えれば、
島根県・隠岐島で、古くから食べられる家庭の味に。
長崎県・壱岐市や千葉県いすみ市などでも、様々な料理で愛され、
海洋学者でもあった昭和天皇は、食された経験があるとも。しかし、
達也「DASH海岸では(アメフラシを)保護してる」
横浜の工業地帯では、アメフラシは草食で、コケや海藻を食べる。
増えれば、古い海藻を食べてくれ、柔らかく新鮮な物に生え変わる。
それを求めて、海藻好きの魚達が集まってくる。
しかし、ここは無人島。
松岡「食べ物もないからさ…」
城島「背に腹は替えられぬ…」
結局、調理して頂くことに。まずは、
松岡「内臓を取ればいいのね?」
アメフラシが食べる海草は毒を含むことがあり、腹を壊す恐れが。
城島「(内臓と一緒に出てきた)これが墨袋?」
松岡「それは腸(わた)じゃない?こっちの紫のが墨袋じゃない?」
調べてみると、紫汁は2つの液体が混ざったもの。
紫は、仲間に危険を知らせる、インクと呼ばれる液体。
そして、敵の食欲を減らす、オパリンという白い粘液。
混ざって初めて魚にとっての毒となるが、人に害はない。
さらに、背中の内側にある貝殻は、巻貝だった名残り。
進化の過程で、敵から身を守る紫汁を手にしたことで、
貝殻が不要となったといわれる。
城島「シジミとかと一緒で年数がわかるわ」
年輪のように、数で貝の成長や年齢を知る手がかりになる。
そして、内臓を全て取ると捌く前と比べ、
達也「痩せたね…」
これを本場では、水を入れずにアメフラシの水分だけで煮る。
それにならい、そのまま鍋に入れて火にかけると、
松岡「(水無しでも)十分、水分出てきたね」
アメフラシの身体は90%が水分。
およそ10分煮ていけば、1kgが50gに。
隠岐島では炒めて、砂糖・酢・味噌と和えるのだが、
松岡「(調味料ないから)このまま頂こう」
無人島のアメフラシ、そのお味は、
松岡「サザエの壺焼きのホルモンみたい」
達也「味はサザエの腸の近くの部分に似てる」
城島「雨降らし(アメフラシ)というより、快(貝)晴やね」
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