2018年1月21日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

開拓6年目の挑戦。無人島でも農業を。
そのきっかけは、森の中で。
松岡「今年の自然薯はデカイいんじゃない?」
掘り出していたのは日本原産の自然薯。
古くからの滋養強壮食。
栄養豊富で濃厚な味わいから、山菜の王者とも言われている。
1mを超えるような天然物は、1万円以上の値がつく高級食材が、
無人島に自生している。
初めて見つけたのは4年前。
目印は、特徴的なハート型の葉。
その下を掘ってみると、
長瀬「(自然薯が)あるある!出てきた!ほら」
しかし自然薯は、固い土や石があると、避けるように曲がり、枝分かれしてしまう。
折れないように掘るには、とにかく時間がかかる。
しかも、手間をかけて掘り出しても、いびつな形で、食べられる部分も少ない。
そしてこの日も、3時間かけてようやく掘り出すと
達也「縦に真っ直ぐ伸びた自然薯なんてなかなかないよ」
石が少なかったのか、無人島では珍しい長さ約80cmの大物。
しかも、四十過ぎには嬉しい滋養強壮食。
掘りたてをアケビ油で炒めて頂く。
達也「美味い!このトロミだね、自然薯は」
松岡「でもさ、これ、いつも探すの大変だね」
城島「栽培出来たらいいね」
自然薯を栽培できれば、探す手間も掘る手間もはぶける。
これまで、自然の恵みを頂く、運任せの食料調達だったが、
DASH島の開拓も6年目にして、狩猟生活から、
安定して収穫できる農耕の時代へ。
動き始めたのは、2年前の冬だった。
水路の作業の合間、森の中で探していたのは、
城島「このムカゴええわ」
それは、自然薯の茎の一部が丸く太ってできたもの。
芋に似た食感で、自然薯と同じく、栄養豊富だが
ムカゴは本来、秋に完熟すると地面に落ち
新たな自然薯ができる種のようなもの。
そこで、この年は、
城島「食べるんじゃなくて、育てていく」
しかし、ムカゴを植えるのは春。そこで、
城島「ムカゴは乾燥に弱いから春まで土の中で保管」
乾燥すれば、芽が出るのに必要な水分が抜けてしまう。
地面に埋めれば、程よい湿度が保たれ保管できる。
春が来るのを待つ間、畑の場所探しを。
自然薯の栽培には、適度な日当たりと、
水はけの良い土地が向いていると言われている。
ほとんどが斜面の無人島だが、城島には心当たりが。
城島「ここらへん(石垣)いいかなあと思うんやけど」
達也「陽が入るよここ。キレイにしたら相当いい土地かも」
これまで全国各地で様々な畑を見て学んでいた。
斜面の土地は水はけが良く、段差を作ることで、
周りの木に邪魔されず、陽が当たる。
DASH島の石垣で作られた段差も、かつての住民が手間と
時間をかけ切り拓いた、畑に適した土地。
伸び放題の木々を払えば、水はけ・日当りともに優れた畑として甦るはず。
城島「ここを畑にしますか」
50年近く放置されていた土地を、かつての姿・畑に蘇らせる。
その方法は17年前に経験していた。
福島DASH村も、かつては荒れ放題の土地。
生い茂った雑草を薙ぎ払い、固く締まった土を掘り起こして開墾した。
この時は、機械の力も借りられたが、ここは無人島。
作業はすべて人力で。
クワやスコップで固く締まった地面を掘り起こすが、
50年の時間を巻き戻すには、畳2枚ほどでも2時間かかり、
仕上げのならしに入ったのは作業2日目。と、
松岡「根っこだと思ったらミミズだ!」
長瀬「パンパンに太ってる。いい土ってことだね」
調べてみれば、大型のドバミミズ。
ミミズは、土や根を食べ、糞としてほぐして排出。
土地を耕してくれる生き物だが、ドバミミズは一般的なミミズの2倍の食欲。
その分、土も肥やしてくれる。
人が耕せば、さらに虫や生き物が集まり、いい土に変えてくれる。
この土地で自然薯を育てるのだが、
城島「ムカゴを植えて種芋として1年、次に種芋を植えてまた1年」
松岡「まずは種芋作りからか」
食べられるサイズまで自然薯を育てるのは2年がかり。
1年目はムカゴの中のわずかな養分で根を張り、
そこに、光合成で作った養分を貯めていく。
しかし、2年目になれば、今度はそれを種芋に新たな芋ができ、
種芋の養分と光合成で作った養分で、より大きな自然薯に。
春になり、ようやくムカゴを植えられる。
とりかかったのは雨上がりの朝。
土の中に保管していたムカゴを掘り出すと、
城島「芽が出てる」
芽が出れば植える時期がきた合図。
そこで、畑に作物のベッド・畝を。
盛り上げることで、水はけがさらに良くなるうえに作業のスペースも確保できる。
ここに、栄養を奪い合わぬよう、適度な間隔を開け、
ひと畝に10個ほどムカゴを植える。
城島「最初の1年、まずは種芋作りからスタート」
それから2ヶ月、新緑が芽吹く初夏。
畑の様子を見に行くと、畝から顔を出しているハート型の葉が。
しかし、念のため掘ってみると、ムカゴの姿がない。
達也「あれ?自然薯じゃないね」
調べたところ、おそらく、自然薯と同じヤマノイモ科のオニドコロ。
根に強い苦みがあり有毒。
食べれば腹痛や嘔吐を引き起こす。
達也「自然薯はツルなんだよね」
松岡「このツルそうなんじゃない?」
畝から飛び出した1本のツルの下を掘ってみると、
達也「これだ!(ムカゴ)いましたね」
よく見れば、太さ1mm程のツルがいくつも出ている。
しかし、細くて今にも倒れそう。そこで、
達也「棚作った方がいいね」
棚は、自然薯のようなツル性の植物の成長を助ける柵。
これに絡まり葉を広げ、高い場所で効率よく光合成をする。
福島DASH村でも同じツル植物・長芋用に竹を使って、棚を作った。
DASH島では漂着した竹を使い、枠を組んだら、そこにツルが絡まる棒を。
ツルに近すぎれば芋の成長を妨げ、遠すぎればツルが巻き付かないため、
10cmほど横にずらして。
10日ほどでツルが巻き付き、夏に向け葉を広げてくれるはず。
そして、成長期を迎える夏。
中には成長が遅いヤツもいるが、
元気なやつは、葉をひろげ、夏の成長期に備えている。だが、
松岡「太陽の光が入ってこないね」
というのも、周りの木々の葉も茂り、日差しがほとんど入らぬ状態。
松岡「木の枝を間引いて陽入れる?」
しかし、日を遮る枝葉は、高さ5m以上。
そこで、長い竹の棒の先端にノコギリをくくりつけ、
松岡「高枝のこぎりみたいな」
これを身長181cmの松岡が持てば、高い枝も余裕で。
城島「めっちゃ陽入った!ぜんぜん日当たり違う!」
その後も、太陽の角度を見越して枝を払い、完全に森の影になっていた畑に、
光の通り道が。
これなら太陽が動くことで、畑全体に陽が差し込む。
冬、新たに反射炉計画が始まる頃には、自然薯畑にも新たな命が。
城島「もうツルも枯れてるもんね」
つまり、生長を止め、養分が根に集中した証。
達也「掘ってみようか」
順調に生長していれば、およそ30cmほどの種芋ができているはずだが、
城島「種芋あった…小っちゃ!」
元のムカゴから、3cmほどしか生長していない。
そして、他の種芋も、極小サイズ。
達也「他の植物に栄養取られたか?」
確かに、土の中には、自然薯のものではない細かい根。
畑の周りに生い茂る木々から伸びた根に養分を奪われた可能性が。
とはいえ、60個のムカゴから、収穫出来た種芋38個。
大きいもので、10cmほど。
これをまっすぐ育てる方法は山口県の自然薯農家で学んでいた。
自然薯専用に開発された塩化ビニル製の栽培器、クレバーパイプ。
そのパイプに、水はけの良いサラサラの土を入れて埋め、種芋を真上に植える。
芋がパイプに当たると、成長しやすいサラサラの土の方へ伸びていく。
収穫も簡単で芋を折る心配もない。
重要なのは中に入れる土だが、心あたりは山のふもとに。
城島「サラサラの土が流れてきて溜まってる」
つまり、雨が降ると沢になり、粒の細かい土が溜まりやすい場所。
ここで自然薯が育つ土を採取。
そして、パイプと似たサイズの竹を拾い集め、1mほどの半割に。
ここに、山で集めたサラサラの土を入れたら、掘った穴に埋め、
クレバーパイプ代わりの竹の真上に、目印の棒と種芋を植えていく。
あとは自然薯が竹の中で育つのを待つばかり。
1年手塩にかけたが、頼りない自然薯。
敷いたレールに沿って大きく育ってくれるか。
そして、ひたすら反射炉の基礎を打っていた、去年の初夏。
作業の合間に城島が気付いた。
城島「葉っぱが出てるわ」
枝払いで日当りがよくなったせいか、去年より早い生長で、すでに葉が開いている。
生長を止めてはいけない。
すぐに棚を設け、夏の成長期を経ると、棚を覆い隠すほどに。
そして、島の実りが最盛期を迎えていた秋、畑にも嬉しい実りが。
達也「これなんか最高じゃん。イイ感じ」
島に自生する自然薯にも負けない、大粒のムカゴがいくつも。
十分に生長した自然薯は、自ら葉を枯らし、栄養を芋へと蓄える。
そして迎えた、2年目の冬。
城島「これだけ葉が枯れてたら、芋はもう生長してる」
竹に沿ってまっすぐ伸びていれば、1mを超えるサイズも夢ではない。
2年かけ、手塩に育てた自然薯。
土の中で、長く大きく成長しているのか?
しかし、掘り出した1本目、第一子は…
城島「親のレールに沿ってへんやん!」
本来、竹の上で生長するはずだったのだが、竹を外れ地面へ。
固い土の中で育ったためか、いびつな形に。
では、次男は…
達也「上手くいってるかも」
次の自然薯は、どうやらレールの上に。
しかし…
達也「真っ直ぐだけど…短っ!」
さらに、三男もレールには沿っていたが、やはり短め。
続く四男は…
達也「これ長いかも!」
竹の上から下まで芋の気配が。
しかし…
城島「あれ?3つに分かれてたんや!」
竹1本に1つの種芋しか植えてないのだが、
土の中に残っていた種芋がまぎれこんだか、3つ子状態に。
とはいえ、3つの内の1本は、長さ73cmと立派なサイズ。
結局、この畑で合計14本、1.65㎏の自然薯が収穫できた。
達也「これは是非、TOKIO5人で食べたいね」
数日後、城島から嬉しい収穫の報告。
栄養豊富な自然薯、調理法も様々あるが…
城島「米と食べたくなるよね」
つまり、自然薯をすりおろして、とろろご飯に。
長瀬「飯盒もあったしね」
それは、以前、太一が見つけた漂着物。
無人島で米を炊くにはもってこい。しかし、ここに米はない。
と、城島が舟屋の隅から、
城島「この間、収穫した新男米(持ってきた)」
品種改良して作った「ふくおとこ」の隣で、今年も育てていた。
DASH村とDASH島の味が初コラボ。
村の新男米を島の井戸水で洗い、炭火へ。
炊けるのを待つ間、自然薯の土も井戸水で落とし、
鍋の蓋に釘で穴を空けた、達也お手製のおろし器で。
そして、飯盒もいい頃合いに。
炊き立てに自然薯をぶっかけたいが、DASH島には、味付けをする醤油がない。
松岡「味噌出汁作って自然薯をのばす?」
日本各地で自然薯の味付け様々だが、静岡では、
出汁でのばして味噌で味付けをする郷土料理も。
幸いDASH島には、味噌がある。しかも、
城島「熟成が進んで一番おいしいと思う」
松岡「(出汁に)入れちゃえばいいじゃん」
そこで、島の定番、カメノテでとった出汁と合わせ、特性のとろろ汁を。
松岡「よし、ごはんに乗っけるか!」
DASH島産の自然薯、味噌、出汁で作ったこれを
炊きたての新男米にたっぷりと。
太一「美味い!やっぱり食感残ってるね」
長瀬「うん、シャキシャキする。芋の味濃いね」
さらに、島の藻塩をつけてそのままかじれば、
太一「これと日本酒あれば最高!」
開拓6年目にして、初めて取り組んだ無人島での農業は、
2年もかかったが、大きな収穫に。
しかし、この日を待ちわびていた達也は風邪で欠席。
来年は5人揃って…。
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